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公開番号
2025065809
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-22
出願番号
2023175261
出願日
2023-10-10
発明の名称
電極材料及びその製造方法、並びにこれを使用した電極、膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池
出願人
国立大学法人九州大学
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
4/86 20060101AFI20250415BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】優れた電極性能及び耐久性を有する燃料電池用電極を与える電極材料を提供する。
【解決手段】多孔質炭素からなる担体骨格と、前記多孔質炭素の細孔内表面及び細孔外表面のうち少なくとも細孔内表面に固着したTa酸化物担体とからなる多孔質複合担体と、前記多孔質複合担体に担持された電極触媒粒子と、を含み、
前記電極触媒粒子の一部又は全部が、前記多孔質炭素の細孔内に、前記Ta酸化物担体を介して担持されてなる電極材料。Ta酸化物担体は、酸素欠損Ta酸化物を含むことが好ましい。
【選択図】図24
特許請求の範囲
【請求項1】
多孔質炭素からなる担体骨格と、前記多孔質炭素の細孔内表面及び細孔外表面のうち少なくとも細孔内表面に固着したTa酸化物担体とからなる多孔質複合担体と、前記多孔質複合担体に担持された電極触媒粒子と、を含み、
前記電極触媒粒子の一部又は全部が、前記多孔質炭素の細孔内に、前記Ta酸化物担体を介して担持されてなることを特徴とする電極材料。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記Ta酸化物担体が、結晶性Ta酸化物を含む請求項1に記載の電極材料。
【請求項3】
前記Ta酸化物担体が、酸素欠損Ta酸化物を含むTa酸化物担体である請求項2に記載の電極材料。
【請求項4】
前記Ta酸化物担体が、TaOを含むTa酸化物担体である請求項3に記載の電極材料。
【請求項5】
前記多孔質炭素が、メソポーラスカーボンである請求項1に記載の電極材料。
【請求項6】
前記メソポーラスカーボンの細孔径が3nm以上40nm以下である請求項5に記載の電極材料。
【請求項7】
前記電極触媒粒子が、PtまたはPtを含む合金からなる粒子である請求項1に記載の電極材料。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の電極材料とプロトン伝導性電解質材料とを含むことを特徴とする電極。
【請求項9】
固体高分子電解質膜と、前記固体高分子電解質膜の一方面に接合されたカソードと、前記固体高分子電解質膜の他方面に接合されたアノードと、を有する膜電極接合体であって、前記アノードまたはカソードのいずれか一方又は両方が、請求項8に記載の電極である膜電極接合体。
【請求項10】
請求項9に記載の膜電極接合体を備えてなる固体高分子形燃料電池。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体高分子形燃料電池の電極に好適な電極材料及びこれを使用した電極、膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、これを動力源とする燃料電池自動車(FCV)が既に市販され、今後トラックやバス、船舶などへの用途拡大と普及展開が期待されている。PEFCは、一般的に、固体高分子電解質膜の両面に一対の電極を配置させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly(MEA)を、ガス流路が形成されたセパレータで挟持した構造を有する。燃料電池用電極(特にはPEFC用電極)は、一般に、電極触媒活性を有する電極材料及び高分子電解質からなる電極触媒層と、ガス通気性と電子伝導性を兼ね備えたガス拡散層とから構成される。
【0003】
現在普及しているPEFC用電極材料として、炭素系担体に電極触媒微粒子(典型的にはPt又はPt合金微粒子)を分散させて担持した電極材料が用いられている。また、近年、メソポーラスカーボンを触媒担体の骨格にし、メソポーラスカーボンの細孔(メソ孔)内に、Pt微粒子を担持した電極材料が注目されている(例えば、特許文献1、2)。メソポーラスカーボンは、導電性に優れ、ガス拡散もしやすく、且つ高表面積を有するため、これを固体高分子形燃料電池の電極触媒の担体として使用すると、優れた発電性能を有する電極を得ることができる。
【0004】
また、特許文献3には、メソポーラスカーボンと酸化スズ前駆体化合物と溶液中で接触させた後に溶媒を留去して得られた乾燥物を、窒素雰囲気下、350℃以上700℃以下で熱処理して得られた多孔質複合担体に、Pt粒子を担持して電極材料を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6969996号公報
特許第6931808号公報
特開2023-101475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、PEFCの電解質膜は酸性(pH=0~3)であるため、PEFCの電極材料は酸性雰囲気下で使用されることになる。また、通常運転しているときのセル電圧は0.4~1.0Vであるが、起動停止時にはセル電圧が1.5Vまで上昇することが知られている。このようなPEFCの運転条件でのカソード及びアノードの状態は、カソードにおいては担体である炭素系材料が酸化されて二酸化炭素(CO
2
)が安定に存在する領域である。そのため、カソードでは、炭素系担体が電気化学的に酸化されてCO
2
が生成する反応が起こり、結果として炭素系担体が腐食されて(カーボン腐食)、触媒活性成分であるPt粒子の凝集・脱落等を引き起し、燃料電池の性能低下の原因となる。また、カソードだけでなく、アノードにおいても運転初期などに燃料ガスが不足すると、その部分での電圧低下、あるいは濃度分極が生じて局部的に通常と反対の電位となり、炭素の電気化学的酸化分解反応が起こることがある。
【0007】
特許文献1,2で開示されているメソポーラスカーボンの細孔(メソ孔)内にPt微粒子を担持した電極材料は、Pt微粒子の凝集が起こりづらいとされているが、Pt微粒子が直接メソポーラスカーボンの細孔壁面に接触して担持されるため、カーボン腐食を避けることができず、長期間発電すると、カーボン腐食に起因するPt粒子の凝集・脱落等を防止することはできないという課題があった。
【0008】
また、特許文献3で開示された電極材料は、メソポーラスカーボンの細孔内表面及び細孔外表面に酸化スズが固着し、固着した酸化スズの上にPt粒子が担持された構造である。このような電極構造であると、メソポーラスカーボンの表面に直接に接触するPt粒子が少なくなるため、上述したカーボン腐食が生じづらいという利点がある。一方、電極材料製造時や燃料電池の運転時にPtとSnが合金を形成し性能が低下するという課題があった。
【0009】
かかる状況下、本発明の目的は、優れた電極性能及び耐久性を有する燃料電池用電極を与える電極材料及びその製造方法、並びにこれを使用した電極、膜電極接合体及び固体高分子形燃料電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。
(【0011】以降は省略されています)
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