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公開番号
2025072686
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-12
出願番号
2022048798
出願日
2022-03-24
発明の名称
フッ化炭化水素の製造方法
出願人
日本ゼオン株式会社
,
国立大学法人九州大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07C
17/35 20060101AFI20250501BHJP(有機化学)
要約
【課題】フッ化炭化水素を、気相流通方式で、触媒を使用せずに、簡便かつ効率的に製造可能な製造方法を提供する。
【解決手段】プラズマ装置内に第1の不活性ガスを連続的に供給して放電領域を形成し、前記プラズマ装置内の放電領域周辺に気体のフッ素含有無機化合物、式1:CH
3
-R〔ここで、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又は有機基(ただし、炭化水素基を除く。)である。〕で表される化合物及び第2の不活性ガスを含む原料ガスを連続的に流通させ、前記プラズマ装置外に連続的に放出することを含む、フッ化炭化水素の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
プラズマ装置内に第1の不活性ガスを連続的に供給して放電領域を形成し、前記プラズマ装置内の放電領域周辺に気体のフッ素含有無機化合物、式1:CH
3
-R〔ここで、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又は有機基(ただし、炭化水素基を除く。)である。〕で表される化合物及び第2の不活性ガスを含む原料ガスを連続的に流通させ、前記プラズマ装置外に連続的に放出することを含む、フッ化炭化水素の製造方法。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
プラズマ装置が、大気圧熱プラズマを形成する装置である、
請求項1記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項3】
前記大気圧熱プラズマが、アーク放電又は高周波放電により形成される、
請求項2記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項4】
前記気体のフッ素含有無機化合物が、SF
4
、SF
6
、SOF
2
、SO
2
F
2
、HF、NF
3
、CF
4
、COF
2
、BF
3
及びSiF
4
からなる群より選択される少なくとも一種である、
請求項1~3のいずれか一項に記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項5】
前記第1の不活性ガス及び第2の不活性ガスが、それぞれ独立して、N
2
及びArからなる群より選択される少なくとも一種である、
請求項1~4のいずれか一項に記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項6】
前記原料ガスに占める、前記気体のフッ素含有無機化合物及び前記式1で表される化合物の含有割合が、25体積%以上100体積%以下である、
請求項1~5のいずれか一項に記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項7】
前記式1で表される化合物に対する前記気体のフッ素含有無機化合物の体積比が2以上である、
請求項1~6のいずれか一項に記載のフッ化炭化水素の製造方法。
【請求項8】
前記フッ化炭化水素がモノフルオロメタンである、
請求項1~7のいずれか一項に記載のフッ化炭化水素の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ化炭化水素の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
モノフルオロメタンをはじめとするフッ化炭化水素は、半導体の微細加工用のエッチングガス等の用途に広く用いられている。
【0003】
そして、モノフルオロメタンの製造方法としては、フッ素化触媒の存在下、塩化メチル(CH
3
Cl)とフッ化水素とを気相で反応させてモノフルオロメタンを含む混合ガスを得た後、混合ガスからモノフルオロメタンを分離精製する方法が知られている(特許文献1)。
【0004】
また、フッ素化触媒を使用しない製造方法として、気相流通方式のモノフルオロメタンの製造方法であって、フッ素含有無機化合物、所定の化合物及び不活性ガスを含む原料ガスを連続的に流通させた状態で放電させ、次いで放電領域外に連続的に放出する方法も提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-111611号公報
国際公開第2021/241371号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の気相流通方式のモノフルオロメタンの製造方法は、フッ素化触媒を使用しないため、フッ素化触媒の調製の負担がなく、また、触媒の活性低下に伴う収率低下を回避することができる。しかしながら、プラズマ装置の放電領域内に、モノフルオロメタンの原料ガスを流通させるため、原料ガス中のフッ素含有成分が過度に分解し、副生成物が増加するおそれがあった。また、フッ素含有成分がプラズマ装置内の電極等に接触すると腐食を発生させるおそれもあった。
【0007】
本発明は、モノフルオロメタンをはじめとするフッ化炭化水素を、気相流通方式で、触媒を使用せずに、簡便かつ効率的に製造することが可能な製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
本発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、プラズマ装置内に第1の不活性ガスを連続的に供給して放電領域を形成し、前記プラズマ装置内の放電領域周辺に気体のフッ素含有無機化合物、式1:CH
3
-R〔ここで、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又は有機基(ただし、炭化水素基を除く。)である。〕で表される化合物及び第2の不活性ガスを含む原料ガスを連続的に流通させ、前記プラズマ装置外に連続的に放出することを含む、フッ化炭化水素の製造方法に関する。
【0009】
ここで、プラズマ装置内の放電領域とは、プラズマ装置内の電場により気体の絶縁性を破壊し、電流が流れる空間をいう。
気体のフッ素含有無機化合物は、標準状態(298K、大気圧)でガスであるフッ素含有無機化合物をいう。無機化合物は、炭素原子を含有しない化合物及び炭素原子を1個含有し、かつ水素原子を含有しない化合物をいう。
フッ化炭化水素とは、炭化水素化合物の水素原子の少なくとも1個がフッ素原子で置換されている化合物をいい、炭化水素化合物の水素原子の全てがフッ素原子で置換されている化合物を包含する。
【0010】
本発明のフッ化炭化水素の製造方法によれば、フッ化炭化水素が以下のようにして生成するものと推測される。
プラズマ装置内の放電領域の周辺は、プラズマの輻射熱により温度が高く、気体のフッ素含有無機化合物及び式1:CH
3
-R〔ここで、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又は有機基(ただし、炭化水素基を除く。)である。〕で表される化合物を供給すると、前者からは、フッ素イオン及びフッ素ラジカルの少なくとも一種(以下、「フッ素源」ともいう。)が発生し、式1:CH
3
-R〔ここで、Rは、水素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子又は有機基(ただし、炭化水素基を除く。)である。〕で表される化合物から、CH
3
ラジカルやCH
3
イオンといった式1の化合物の部分構造を含むラジカルやイオン(以下、「CH
3
ラジカル等」ともいう。)をはじめとする活性種が生成する領域を含む。一般に、気体のフッ素含有無機化合物は安定で分解困難であるが、本発明におけるプラズマ装置の放電領域周辺は、プラズマの輻射熱により温度が高く気体のフッ素含有無機化合物を分解可能な領域をいう。
プラズマ装置内の放電領域周辺に気体のフッ素含有無機化合物及び式1で表される化合物を含む原料ガスを流通させ、上記フッ素源と上記活性種(なかでも、CH
3
ラジカル及びCH
3
イオン)を発生させ、次いでプラズマ装置外に連続的に放出することで、上記フッ素源と上記活性種(なかでも、CH
3
ラジカル及びCH
3
イオン)が結合し、フッ化炭化水素が生成する。
(【0011】以降は省略されています)
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