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公開番号
2025104056
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221884
出願日
2023-12-27
発明の名称
センサー装置
出願人
国立大学法人九州大学
,
株式会社ケーイーラボ
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G06F
3/041 20060101AFI20250702BHJP(計算;計数)
要約
【課題】7インチを超える画面サイズに対して適用可能な多点同時接触位置の識別可能な表示画面内蔵方式の接触検知式入力手法は、検知電極と制御回路接続端子を1対1で接続するため制御回路接続端子の数が大幅に増え、ドライバーICの使用数増によるコスト増大を伴う。
【解決手段】マルチプレクサを構成するトランジスタを画素に配置することで、額縁幅の増大や大幅な開口率低減を伴うことなく制御回路接続端子数を大幅に低減する。この手法は検知電流検知電流バラツキによる検知感度の低下を伴うため、筐体電圧印加法により基本電流を解消することで検知電流バラツキの制約を緩和する。これを実現するため、トランジスタの分散配置対する新たな設計条件の導出を行った。
【選択図】図61
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも略マトリクス状に配置され、且つ、少なくとも1個以上の検知電極を備えた能動回路領域を有する能動ユニットと、前記検知電極と接続された第1のスイッチング素子と、前記第1のスイッチング素子を介して前記検知電極と接続された1本又は複数本の互いに並列に接続された検知信号引出線と、前記検知信号引出線と接続された制御回路と、を備え、被検知物体が前記能動ユニットに接近または接触することによって前記検知電極と前記被検知物体との間に容量が適時形成され、前記適時形成された容量に前記制御回路によって交流電圧が印加されることで前記検知電極に発生した電気信号が、前記検知信号引出線及び前記第1のスイッチング素子を介して選択的に前記制御回路へ伝えられ、前記制御回路における信号処理によって、前記被検知物体の接近または接触事象を検知するセンサー装置において、
前記能動ユニットにおける前記第1のスイッチング素子の配置数をNとし、α(α=1…N)番目の前記第1のスイッチング素子の容量及び抵抗をそれぞれCtft_α及びRtft_αとし、前記適時形成された容量をCsen_αとしたとき、前記第1のスイッチング素子の合成容量C1を式(1A)とし、
C1=Σ(α=1…N)Ctft_α・・・・・・(1A)
前記第1のスイッチング素子の合成抵抗R1を式(1B)とし、
R1=1/{Σ(α=1…N)1/Rtft_α}・・・・・・(1B)
前記適時形成された容量の合成容量C4を式(1C)とし、
C4=Σ(α=1…N)Csen_α・・・・・・(1C)
前記能動ユニットにおいて前記第1のスイッチング素子が接続された前記検知信号引出線の数をmとし、前記能動ユニットにおいてi(i=1…m)番目の前記検知信号引出線に接続される前記第1のスイッチング素子の数をn_iとし、前記検知信号引出線の方向に配列された前記能動ユニットの数をNsyとし、前記制御回路と接続する前記検知信号引出線の接続端子から検知信号引出線方向のj(j=1…Nsy)番目の前記能動ユニット一つ分の長さに相当する前記検知信号引出線の非スイッチング素子部の容量をCline-s_ijとし、該能動ユニット内の前記検知信号引出線と接続されるk(k=1…n_i)番目の前記第1のスイッチング素子のソース又はドレインとして機能する電極とゲート電極との間に構成される容量をCgl_ijkとし、前記能動ユニットの外側の領域である額縁領域における前記検知信号引出線の容量をCline_bとし、Σ(i=1…m)は、i=1~mまでの和を表す記号等としたとき、前記検知信号引出線の接続端子から前記能動ユニットまでの前記検知信号引出線の合成容量C2を式(1D)とし、
C2=Σ(i=1…m){Σ(j=1…Nsy)Cline-s_ij+Σ(j=1…Nsy-1){Σ(k=1…n_i)Cgl_ijk}}+Cline_b・・・・・・(1D)
前記i(i=1…m)番目の前記検知信号引出線に接続される前記j(j=1…Nsy)番目の前記能動ユニット一つ分の長さに相当する前記検知信号引出線の抵抗をRline-s_ijとし、額縁領域における前記検知信号引出線の抵抗をRline_bとしたとき、前記制御回路と接続する前記検知信号引出線の接続端子から前記能動ユニットまでの前記検知信号引出線の合成抵抗R2を式(1E)とし、
R2=1/{Σ(i=1…m){1/{Σ(j=1…Nsy)Rline-s_ij}+Rline_b・・・・・・(1E)
「^」はべき乗記号を表すものとして前記各能動ユニットに対するω2を式(1F)とし、
ω2={φ^(1/2)}/{C2(C1+C4)R1R2}・・・・・・(1F)
φ={(C1+C4)^2}(R1^2)+{(C1+C2+C4)^2}(R2^2)+2{(C1+C4)^2}R1R2
前記各能動ユニットに対するω2の中で最大のものをω2_maxとしたとき、前記適時形成された容量に印加される前記交流電圧の角周波数ωが、
ω≦ω2_max
とすることを特徴とするセンサー装置であって、
隣接する複数の前記能動ユニット同士によってそれぞれ構成されてなる、略マトリクス状に配置された複数の仮想合成能動ユニットと、
前記仮想合成能動ユニットを構成する前記能動ユニットのそれぞれの前記検知電極に発生した電気信号を加算する検知信号加算手段とを備えることを特徴とするセンサー装置。
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【請求項2】
前記検知信号加算手段は、前記仮想合成能動ユニットを構成する前記能動ユニットのそれぞれの前記検知電極に接続された前記検知信号引出線に接続され、且つ、複数の前記検知信号引出線間の電流の選択的導通を制御可能な第2のスイッチング素子と、該検知信号引出線と前記制御回路との間の電流の選択的導通を制御可能な第3のスイッチング素子とを備えることを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項3】
前記第1のスイッチング素子の制御電極は、前記検知電極と前記検知信号引出線との間の電流の選択的導通を制御するトランジスタ制御配線に接続され、
前記仮想合成能動ユニットに対応する複数の前記トランジスタ制御配線は、前記被検知物体の接近または接触事象を検知するときに、一括選択されるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のセンサー装置。
【請求項4】
前記第2のスイッチング素子と、前記第3のスイッチング素子と、一括選択される前記トランジスタ制御配線とは、プログラム可能にレジスタに接続されていることを特徴とする請求項3に記載のセンサー装置。
【請求項5】
前記検知信号加算手段は、前記検知信号引出線に接続され、且つ、トランジスタ制御配線が選択されたときに前記能動ユニットの複数の前記検知電極に発生した電気信号の電荷を蓄積可能な電荷蓄積手段を備え、所定のタイミングで前記電荷蓄積手段の蓄積電荷を前記制御回路へ伝送することを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項6】
前記略マトリクス状に配置された前記能動ユニットにおいて、前記Nの平方根の整数部をNsqrt_intと表すとき、前記mは、少なくともm≧Nsqrt_intとなることを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項7】
前記能動ユニットの位置が前記制御回路と接続する前記検知信号引出線の接続端子から離れるほど前記Nに対する前記mの比m/Nの値が増大することを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項8】
前記能動ユニットの位置が前記制御回路と接続する前記検知信号引出線の接続端子から離れるほど前記C4が増大することを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項9】
前記センサー装置は、基本電流低減機構をさらに備え、
前記基本電流低減機構が前記センサー装置の筐体に前記交流電圧を印加し、且つ前記制御回路と接続する前記検知信号引出線の接続端子に基準電圧を印加するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
【請求項10】
接触事象により適時形成容量に印加される前記交流電圧の振幅をVf_ampとし、前記交流電圧が印加される側の前記適時形成容量の電極電位をVfとし、選択期間における前記α(α=1…N)番目の前記第1のスイッチング素子のゲート電極電位をVgとし、前記検知信号引出線の電位をVlineとしたとき、Vdsを式(2A)とし、
Vds={Csen_α/(Csen_α+Ctft_α)}Vf_amp・・・・・・(2A)
前記Vlineが基準電位である場合はVgsを式(2B)とし、
Vgs=Vg-Vline・・・・・・(2B)
前記Vlineが基準電位でない場合はVgsを式(2C)とし、
Vgs=Vg-Vf・・・・・・(2C)
トランジスタの閾値電圧をVth、電界効果移動度をμ、単位面積容量をCox、チャネル長をL、チャネル幅をWとし、「^」をべき乗記号としたとき、Vds≦Vgs-Vthの場合はIdsを式(2D)とし
Ids=(W/L)μCox{(Vgs-Vth)Vds-(1/2)(Vds^2)}・・・・・・(2D)
Vds>Vgs-Vthの場合はIdsを式(2E)としたとき、
Ids=(1/2)(W/L)μCox(Vgs-Vth)^2・・・・・・(2E)
前記第1のスイッチング素子の抵抗Rtft_αを
Rtft_α=Vds/Ids
とすることを特徴とする請求項1に記載のセンサー装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁層を介して検知電極と被検物との間に形成される容量に起因した電流変化を検知することで被検物の接近や接触を検知する技術に関し、特に、密に配置された多数の検知電極と制御回路とを接続する端子の数を低減する技術に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、物体や人体などの接近や接触を検知するセンサーは様々な方式が提案され、用途に応じて自動扉の開閉装置から自動車の衝突事故防止装置まで社会で広く実用化されている。この中で、絶縁層を介して検知電極と被検物との間に形成される容量に起因した電流変化を検知することで被検物の接近や接触を検知する容量型と呼ばれるセンサー素子は感度が高く、これを小型化して密に配置したセンサー装置は被検物の同時多点接触位置を個別に識別して検知することができる。容量型センサー素子の感度を向上することができれば、従来では撮像素子と画像処理技術に基づいて行っていた非接触事象の検知が容量型センサー素子のみで可能となり、大幅なコスト低減を図ることが出来るだけでなく、広範囲に渡る新たな市場創出が可能となる。既に、非接触で検知可能な高感度の容量型センサーとして、検知容量適時形成型のセンサー装置が提案されているが、従来技術で同時多点接触位置識別を行うとコストが増大するため実用化には至っておらず、技術の確立が待ち望まれている。
【0003】
例えば、近年の医療機関では受付や会計業務の機械化が進んでいる。これらの多くは、医療機関を訪れた患者自身が表示画面上に設置されたタッチパネルを操作するものであるため、伝染性疾患が流行っている時期には衛生上の観点で素手によるタッチ操作に躊躇いを感じる面がある。この操作を非接触で行うことを安価に実現が出来れば、急速に普及して行くことが期待できる。或いは、手術執刀中の医師が非接触でPC操作を行うことが出来れば、新たな医療技術の確立を招くことも期待できるので、非接触で操作可能な高感度の多点同時接触位置識別機能を有するセンサー装置が実現できれば、社会的な貢献度は非常に高いものとなる。
【0004】
その一方で、近年、ガラス基板上に透明電極よりなる接触検知センサーを配置した接触検知式入力装置を導入したことが、今日のモバイル端末の爆発的な普及に繋がったことは疑う余地が無い。しかしながら、従来のモバイル端末の多くは、ガラス基板よりなる接触検知式入力装置を表示画面の表面に取り付けた構造をしている。このため、接触検知式入力装置を取り付けていない場合と比べて部品点数の増大によるコストの増大だけでなく、モバイル端末の重量や厚みの増大、表示画面の輝度低下を補償するための消費電力増大を伴っている。このため、接触検知式入力機能を表示画面内部に持たせることができれば、モバイル端末の低コスト化、軽量化、薄型化、低消費電力化を同時に図ることができ、より一層の普及促進に繋がるものと期待されている。
【0005】
現在、多点同時接触位置の識別が可能な接触検知式入力機能を表示画面内部に作り込む、表示画面内蔵方式の接触検知式入力手法が実用化され、一部のスマートフォンに導入されており、その技術が開示されている(特許文献1)。
【0006】
しかしながら、この技術は、画面サイズが7インチ以下にのみ適用可能な技術であった。このため、7インチを超える画面サイズに対して接触検知式入力機能を表示画面内部に作り込む技術の開発が強く求められている。本明細書における発明は、非接触での操作が可能なほど高感度の多点同時接触位置識別が可能な接触検知式入力機能技術を提供することにより、この要望に応えるものである。また、本発明のベースとなる技術が既に開示されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-231773
国際公開第2013/128981号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
モバイル端末における表示画像の拡大や縮小などは、多点同時接触による操作を行うことが一般的である。このため、モバイル端末に導入する接触検知式入力装置は、画面の多点同時接触点を個別に識別検知する機能を有することが必須である。これを可能にするため、従来の表示画面内蔵方式の接触検知式入力手法は、検知容量変動型が用いられている。
【0009】
検知容量変動型の接触検知式入力手法における接触事象の検知原理の概要について、以下で図面を参照しながら説明する。図1は、検知容量変動型の接触検知式入力装置の概略構造を示す平面図である。ガラス基板上に透明電極よりなる四角形の電極が隙間を空けて密に敷き詰められており、対角線が縦または横方向を成して隣接する電極が互いに接続されて一体化し、それぞれが独立した電極線を形成している。これにより、電極線は略格子状に配置され、各交差部では絶縁膜を介して重なる構造となっている。ここでは便宜的に、縦方向に一体化した電極線の番号をそれぞれX1、X2、・・・、Xnとし、横方向に一体化された電極線の番号をそれぞれY1、Y2、・・・、Ymとする。
【0010】
各電極線Xj(j=1、2、・・・、n)およびYi(i=1、2、・・・、m)は、それぞれ独立に制御回路と接続されており、各電極線Xj(j=1、2、・・・、n)に接続された制御回路は電流の計測を常時行う。これに対して各電極線Yi(i=1、2、・・・、m)に接続された制御回路は、Y1、Y2、・・・、Ymの順番で時分割的に選択し、選択された電極線Yi(i=1、2、・・・、m)に対して交流電圧を印加する。
(【0011】以降は省略されています)
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