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公開番号2025122581
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024018187
出願日2024-02-08
発明の名称67kDaラミニンレセプター活性化用組成物
出願人株式会社明治,国立大学法人九州大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類A61K 31/353 20060101AFI20250814BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】従来67LRアゴニストとして知られているEGCGとは異なる新たな成分を有効成分とする67LR活性化用組成物を提供することを課題とする。また当該組成物の用途を提供することを課題とする。
【解決手段】シンナムタンニンを有効成分として含む、67kDaラミニンレセプター活性化用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シンナムタンニンを有効成分として含む、67kDaラミニンレセプター(67LR)活性化用組成物。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記67LR活性化用組成物が、67LR活性化に基づいて、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、抗菌作用、インスリン感受性調節作用、生殖障害改善作用、筋委縮防止作用、抗血管新生性浮腫作用、降圧作用、心臓保護作用、神経保護作用、抗肥満作用、コレステロール低下作用、抗血栓性作用、免疫増強作用、及び抗癌作用よりなる群から選択される少なくとも1種の作用を有し、及び/又は
前記少なくとも1種の作用を利用した用途に用いられるものである、
請求項1に記載する67LR活性化用組成物。
【請求項3】
67LR関連病態の抑制又は改善のために用いられる、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
67LR関連病態が、アレルギー、炎症、動脈硬化症、感染症、インスリン抵抗性疾患、筋委縮、高血圧症、神経変性疾患、肥満症、高コレステロール血症、脂質異常症、メタボリックシンドローム、血栓症、及び癌からなる群より選択される少なくとも1つである、請求項3に記載の67LR活性化用組成物。
【請求項5】
前記シンナムタンニンがシンナムタンニンAである、請求項1又は2に記載の67LR活性化用組成物。
【請求項6】
経口組成物である、請求項1又は2に記載の67LR活性化用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、67kDaラミニンレセプター活性化用組成物及びその用途に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
67kDaラミニンレセプター(以下、「67LR」と略称する場合がある。)は、基底膜の主要な構成成分であるラミニンと結合する細胞膜タンパク質である(例えば、非特許文献1を参照。)。緑茶に含まれる主要なカテキンの一種であるエピガロカテキンガレート(Epigallocatechin-O-gallate、以下、「EGCG」という場合がある。)は、従来より、抗癌作用を有することが報告されているが、本発明者らの研究により、EGCGは前記細胞膜上の67LRに結合することで抗癌作用を発揮することが明らかになっている(例えば、非特許文献2及び3等参照)。67LRの発現は癌細胞において異常に亢進しており、EGCGが67LRに結合すると、Aktが活性化され、内皮性一酸化窒素合成酵素(eNOS)を活性化され、一酸化窒素(NO)及び環状グアノシン一リン酸(cGMP)の産生が誘導され、タンパク質キナーゼCδ(PKCδ)が活性化され、産生スフィンゴミエリナーゼ(ASM)が活性化され、その結果、細胞死が誘導される。すなわち、EGCGは、67LRを介してeNOS/PKCδ/ASM経路を活性化し、細胞致死活性を示す。
【0003】
67LRを介したEGCGの作用は、前述する抗癌作用だけでなく、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、抗菌作用、インスリン感受性調節作用、生殖障害改善作用、筋委縮防止作用、抗血管新生性浮腫作用、降圧作用、心臓保護作用、神経細胞保護作用、抗肥満作用、コレステロール低下作用、抗血栓性作用、及び免疫増強作用等が知られている(例えば、非特許文献3、特許文献1~4等を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2011/162320号
国際公開第2015/199169号
国際公開第2019/026302号
特開2018―143110号公報
【非特許文献】
【0005】
Nelson J., et al., The 67 kDa laminin receptor: structure, function and role in disease., Biosci. Rep. 28 (1), 33-48, 2008.
Tachibana H, et al., A receptor for green tea polyphenol EGCG., Nat. Struct. Mol. Biol., 11 (4), 380-381, 2004.
Y Fujiyama, et al., 67-kDa Laminin Receptor-Mediated Cellular Sensing System of Green Tea Polyphenol EGCG and Functional Food Pairing., Molecules 2022, 27, 5130, https://doi.org/10.3390/molecules27165130
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来67LRアゴニストとして知られているEGCGとは異なる新たな成分を有効成分とする67LR活性化用組成物を提供することを課題とする。また当該組成物の用途を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねていたところ、フラバン-3-オールを構成単位とするオリゴマーであるシンナムタンニンAが、EGCGと同様に、67LRに対して結合性を発揮することを見出し、一方で、EGCGと構造類似のモノマー型ポリフェノールであるエピカテキンやエピガロカテキン、並びにオリゴマーであるプロシアニジンB2、B3及びB5には、67LRへの結合性がないことを確認した。このことから、67LRに対する化合物、特にポリフェノールの結合性は構造からは予測できないものであることを知見した。
本願発明は、これらの知見に基づいて、更なる検討により完成したものであり、下記の実施形態を有する。
【0008】
(I)67LR活性化用組成物
(I-1)シンナムタンニンを有効成分として含む、67LR活性化用組成物。
(I-2)前記67LR活性化用組成物が、67LR活性化に基づいて、抗アレルギー作用、抗炎症作用、抗動脈硬化作用、抗菌作用、インスリン感受性調節作用、生殖障害改善作用、筋委縮防止作用、抗血管新生性浮腫作用、降圧作用、心臓保護作用、神経保護作用、抗肥満作用、コレステロール低下作用、抗血栓性作用、免疫増強作用、及び抗癌作用よりなる群から選択される少なくとも1種の作用を有し、及び/又は
前記少なくとも1種の作用を利用した用途に用いられるものである、
(I-1)に記載する67LR活性化用組成物。
(I-3)67LR関連病態の抑制又は改善のために用いられる、(I-1)又は(I-2)に記載の67LR活性化用組成物。
(I-4)67LR関連病態が、、アレルギー、炎症、動脈硬化症、感染症、インスリン抵抗性疾患、筋委縮、高血圧症、神経変性疾患、肥満症、高コレステロール血症、脂質異常症、メタボリックシンドローム、血栓症、及び癌からなる群より選択される少なくとも1つである、(I-3)に記載の67LR活性化用組成物。
(I-5)前記シンナムタンニンがシンナムタンニンAである、(I-1)~(I-4)のいずれかに記載の67LR活性化用組成物。
(I-6)経口組成物である、(I-1)~(I-5)のいずれに記載の67LR活性化用組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来67LRアゴニストとして知られているEGCGとは異なる新たな成分を有効成分とする67LR活性化用組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
被験物質1(シンナムタンニンA2:CA2)とホスト分子(67LRリコンビナントタンパク質)との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。具体的にはインジェクション毎(図中、1, 2, 3・・・の数字で示す)の結合量(ng)を経時的に示した測定チャートである(以下、図2~16も同じ)
被験物質2(シンナムタンニンA3:CA3)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質3(シンナムタンニンA4:CA4)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質4(エピガロカテキン:EGC)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質5(プロシアニジンB3:PB3)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質6(プロシアニジンB5:PB5)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質7(デルフィニジン:DP)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質8(ダイゼイン:DZ)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質9(ゲニステイン:GS)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質10(エクオール:EL)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質11(ケルセチン:QC)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
被験物質12(ヘスペリジン:HP)とホスト分子との結合性をQCM測定装置で評価した結果を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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