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公開番号2024125278
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-18
出願番号2024028636
出願日2024-02-28
発明の名称デュアルモード音響砕石トランスデューサ
出願人ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類A61B 17/22 20060101AFI20240910BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】患者内に位置する標的に音響エネルギーを送達することができる、音響砕石術システムを提供する。
【解決手段】音響トランスデューサは、第1の振動器および第2の振動器を含む。システムは、音響トランスデューサに結合された衝撃部材を含んでもよく、衝撃部材は、第1の振動器および第2の振動器の各々よりも低い周波数で動作可能である。システムは、音響トランスデューサおよび衝撃部材に結合されたコントローラ回路をさらに含んでもよく、コントローラ回路は、第1の振動器または第2の振動器のうちの少なくとも1つに、第1の振動器または第2の振動器のうちの選択された少なくとも1つによる標的のアブレーションを制御するための作動制御信号を選択的に提供するように構成された、音響作動制御出力を含む。第1の振動器および/または第2の振動器は、衝撃部材ありまたはなしで動作するように選択され得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
患者内に位置する標的に音響エネルギーを送達するための音響砕石術のためのシステムであって、前記システムは、
音響トランスデューサであって、第1の振動器および第2の振動器を含む、音響トランスデューサと、
前記音響トランスデューサに結合されたコントローラ回路であって、前記コントローラ回路は、
前記第1の振動器または前記第2の振動器のうちの少なくとも1つに、前記第1の振動器または前記第2の振動器のうちの選択された前記少なくとも1つによる前記標的のアブレーションを制御するための作動制御信号を、
選択的に提供するように構成された音響作動制御出力
を含む、コントローラ回路と、
を備えるシステム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記音響トランスデューサに結合された衝撃部材であって、前記衝撃部材は、前記第1の振動器および前記第2の振動器の各々よりも低い周波数で動作可能である、衝撃部材
を備え、前記コントローラ回路は、
標的組成または他の標的特性のうちの少なくとも1つの指標を提供する標的特性信号を受信するように構成された標的特性信号入力であって、前記作動制御信号は、受信した前記標的特性信号に少なくとも部分的に基づき、前記第1の振動器または前記第2の振動器のうちの選択された前記少なくとも1つは、前記衝撃部材ありまたはなしの一方で動作するように選択される、標的特性信号入力
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記作動制御信号が、前記第1の振動器に第1の超音波信号を放出させ、前記第2の振動器に第2の超音波信号を放出させる電子信号であり、前記第2の振動器が、前記第1の振動器よりも大きい周波数で振動するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
患者の身体に少なくとも部分的に挿入可能な長尺部材の遠位部分と、
音波導波路または音響プローブのうちの少なくとも1つと、
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の振動器および前記第2の振動器が圧電材料を含み、前記第1の振動器または前記第2の振動器の一方が縦波を放射するように構成され、前記第1の振動器または前記第2の振動器の他方が横波を放射するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記衝撃部材がソレノイドハンマーを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記衝撃部材がばねまたは自由質量のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
コントローラ回路に結合された分光計であって、
前記標的の組成または特性を分析するように構成された、分光計
を備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コントローラ回路が、前記分光計からの情報に基づいて、前記標的の組成の変化に反応して前記制御信号を調整するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記標的が減少またはアブレーションされる際に粒子の数を計測するように構成された前記コントローラ回路に結合された粒子計数器
をさらに備える、請求項1に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、砕石トランスデューサに関し、具体的には、標的の観察または検出された特性に基づいて異なる周波数および/またはモードで振動するようにそれぞれ構成された複数の振動デバイスを含むトランスデューサを使用する砕石術に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
砕石術は、身体から自然に通過させるには大きすぎる(または通過させることができない)、腎臓結石などの標的を破壊するために使用される処置である。砕石術は、結石を破壊するためにレーザまたは音波を使用することができる。音響衝撃波砕石術は、大きな結石を破壊するために、トランスデューサに接続された砕石機、音波導波路、または音響プローブから放射された音響衝撃波を使用することができ、その後、これらの石を身体(例えば、尿路)から通過させることができ、または音響トランスデューサを導入するために使用されるスコープのチャネルを介して除去することができる。
【0003】
衝撃波砕石術は、非侵襲的であっても侵襲的であってもよい。侵襲的処置の間、プローブまたは内視鏡などのスコープを患者の体内に挿入することができる。音波は、スコープの端部に位置する衝撃部材に、石に衝撃を与えさせ、石を粉々にさせることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書には、音響砕石術に使用するためのシステムおよび方法が開示される。患者の体内に位置する標的(腎臓結石または胆石など)に音響エネルギーを送達するためのシステムは、第1の振動器および第2の振動器を有する音響トランスデューサを備えることができる。第1および第2の振動器は、印加された電気入力信号に反応してなど、特定の周波数およびモードで、振動器を運動、発振などさせるための圧電材料(または圧電スタック)をそれぞれ含むことができる。第1の振動器および第2の振動器は、超音波領域内の周波数でそれぞれ振動することができ、超音波領域内の異なる周波数で振動することができる。例えば、第1の振動器は20キロヘルツ(kHz)の周波数で振動することができ、第2の振動器は100kHzの周波数で振動することができる。このように、第2の振動器は、第1の振動器よりも大きい周波数で振動することができる。
【0006】
システムはまた、第1の振動器および第2の振動器の各々よりも低い周波数で動作可能なソレノイドハンマーまたは空気圧アクチュエータなどの衝撃部材も含むことができる。例えば、衝撃部材は、20ヘルツ(Hz)などの超音波未満の周波数で動作することができる。一例では、衝撃部材は、第1の振動器および第2の振動器とは独立して動作することができ、第1の振動器および/または第2の振動器と連動して動作するか、またはこれらによって駆動されることも可能である。
【0007】
システムは、音響トランスデューサおよび/または衝撃部材に結合されたコントローラ回路を含むことができる。コントローラ回路は、第1の振動器および/または第2の振動器に超音波信号を放出させるための作動制御信号を第1の振動器および/または第2の振動器に選択的にそれぞれ提供するように構成された音響作動制御出力を含むことができる。例えば、作動制御信号は、第1の超音波信号を第1の振動器から放出させ、第2の超音波信号を第2の振動器から放出させることができる。第1の振動器および/または第2の振動器から放出された超音波信号は、選択された第1の振動器および/または第2の振動器による標的のアブレーションを制御するために使用することができる。第1の振動器および/または第2の振動器は、衝撃部材がありまたはなしで動作するように選択することができ、個別にまたは互いに同時に動作するように選択することができる。別の言い方をすれば、第1の振動器は、それ自体で動作するように選択することができ、第2の振動器は、それ自体で動作するように選択することができ、第1および第2の振動器は、同時に一緒に動作するように選択することができ、こうしてトランスデューサを異なるモードで動作させることができる。
【0008】
コントローラ回路は、標的特性信号を受信するように構成された標的特性信号入力を含むことができる。標的特性信号は、標的組成(例えば、標的を構成する1つまたは複数の物質)、またはサイズ(例えば、長さまたは幅)もしくは位置(例えば、患者の解剖学的構造のどこに標的が位置しているか)などの別の標的特性のうちの少なくとも1つの指標を提供することができる。標的の組成または特性は、コントローラ回路に結合された分光計による標的のスペクトル分析または他の分析を使用して決定することができる。分光計を使用するレーザ制御の詳細は、米国特許出願第16/947.485号明細書に見出すことができ、その内容はその全体が組み込まれる。作動制御信号は、少なくとも部分的に、受信した標的特性信号に基づくことができる。作動制御信号は、標的の状態の何らかの変化に反応して、医師ユーザまたはコントローラ回路のいずれかによって調整することができる。例えば、作動制御信号は、標的の組成の変化(例えば、石の異なる層が異なる物質で構成される状況で)に反応して調整することができる。加えて、または代わりに、作動制御信号は、標的が減少またはアブレーションされる際にコントローラ回路に結合された粒子計数器によって計測された粒子の数に基づいて調整することができる。
【0009】
一例では、第1の振動器および第2の振動器は、少なくとも部分的に分離可能とすることができる。あるいは、別の言い方をすれば、トランスデューサは、振動器が発生器または音波導波路に電気的に結合された単一の中実部品とすることができ、またはトランスデューサは、1つのピースに1つの振動器があり、別のピースに第2の振動器がある、2つ以上のピースに分離することができる。トランスデューサが2つ以上のピースに分離された例では、第1の振動器および第2の振動器は、チューブおよび機械的接続などによって互いに接続可能とすることができる。機械的接続は、ねじ接続、空気圧接続、またはオーバーセンターラッチのうちの少なくとも1つを含むことができる。チューブは、第1の振動器と第2の振動器との間のシールを維持することができ、標的が減少またはアブレーションされる際に標的のピースを除去するために使用することができる。
【0010】
本明細書に記載されるシステムのような二重作用の使用は、標的をより良好かつ効率的に断片化する能力をもたらし、外科的合併症を減らしながら手術時間を削減または短縮し、より良好な患者の転帰をもたらすことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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