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公開番号
2024123991
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023031856
出願日
2023-03-02
発明の名称
炉熱予測用データ作成装置および該方法ならびに炉熱予測装置および該方法
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
個人
,
個人
主分類
C21B
5/00 20060101AFI20240905BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】本発明は、より精度よく炉熱を予測するための炉熱予測用データを作成できる炉熱予測用データ作成装置および該方法、ならびに、これらをそれぞれ備えた炉熱予測装置および該方法を提供する。
【解決手段】本発明の炉熱予測用データ作成装置は、高炉の出銑口から出銑された溶銑の温度を前記溶銑に接触させて第1時間間隔で測定する第1温度測定部1と、前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で前記溶銑の温度を前記溶銑に非接触で測定する第2温度測定部2と、前記第1温度測定部1によって前記第1時間間隔で測定した時系列な複数の第1温度から成る第1温度データおよび前記第2温度測定部2によって前記第2時間間隔で測定した時系列な複数の第2温度から成る第2温度データに基づいて、前記溶銑の温度データを炉熱予測用データとして作成するデータ作成部32とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高炉の炉熱を予測するために用いられる炉熱予測用データを作成する炉熱予測用データ作成装置であって、
前記高炉の出銑口から出銑された溶銑の温度を前記溶銑に接触させて第1時間間隔で測定する第1温度測定部と、
前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で前記溶銑の温度を前記溶銑に非接触で測定する第2温度測定部と、
前記第1温度測定部によって前記第1時間間隔で測定した時系列な複数の第1温度から成る第1温度データおよび前記第2温度測定部によって前記第2時間間隔で測定した時系列な複数の第2温度から成る第2温度データに基づいて、前記溶銑の温度データを前記炉熱予測用データとして作成するデータ作成部とを備える、
炉熱予測用データ作成装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記データ作成部は、前記第2温度データを前記炉熱予測用データとする第1作成方法、前記第1温度データと前記第2温度データとを合成した合成結果を前記炉熱予測用データする第2作成方法、および、前記第1温度データを前記炉熱予測用データとする第3作成方法のうちのいずれかによって前記炉熱予測用データを作成する、
請求項1に記載の炉熱予測用データ作成装置。
【請求項3】
前記データ作成部は、
前記第2温度データの信頼性の程度を表す信頼度を求める信頼度演算部と、
前記信頼度演算部で求めた信頼度が所定の閾値に対して低い場合、前記第1温度データを前記炉熱予測用データとし、前記信頼度演算部で求めた信頼度が前記閾値に対して高い場合、前記第1ないし第3作成方法のうちのいずれか1つを選定することによって前記炉熱予測用データを作成する作成部とを備える、
請求項2に記載の炉熱予測用データ作成装置。
【請求項4】
前記データ作成部は、前記第1温度と前記第2温度との一次多項式で前記第1温度データと前記第2温度データとを合成する、
請求項2に記載の炉熱予測用データ作成装置。
【請求項5】
前記データ作成部は、前記第1温度に一致するように前記第2温度データをシフトすることによって前記第1温度データと前記第2温度データとを合成する、
請求項2に記載の炉熱予測用データ作成装置。
【請求項6】
前記データ作成部は、前記第1ないし第3作成方法のうちのいずれかによって作成した前記炉熱予測用データを第1候補の炉熱予測用データとし、さらに、前記第1および第2温度データに基づいて第2候補の炉熱予測用データを作成する、
請求項2に記載の炉熱予測用データ作成装置。
【請求項7】
高炉の炉熱を予測するために用いられる炉熱予測用データを作成する炉熱予測用データ作成方法であって、
前記高炉の出銑口から出銑された溶銑の温度を前記溶銑に接触させて第1時間間隔で測定する第1温度測定工程と、
前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で前記溶銑の温度を前記溶銑に非接触で測定する第2温度測定工程と、
前記第1温度測定工程によって前記第1時間間隔で測定した時系列な複数の第1温度から成る第1温度データおよび前記第2温度測定工程によって前記第2時間間隔で測定した時系列な複数の第2温度から成る第2温度データに基づいて、前記溶銑の温度データを前記炉熱予測用データとして作成するデータ作成工程とを備える、
炉熱予測用データ作成方法。
【請求項8】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の炉熱予測用データ作成装置と、
前記炉熱予測用データ作成装置で作成された炉熱予測用データを用いて前記高炉の炉熱を予測する予測部とを備える、
炉熱予測装置。
【請求項9】
請求項7に記載の炉熱予測用データ作成方法と、
前記炉熱予測用データ作成方法で作成された炉熱予測用データを用いて前記高炉の炉熱を予測する炉熱予測工程とを備える、
炉熱予測方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉の炉熱を予測するために用いられる炉熱予測用データを作成する炉熱予測用データ作成装置および炉熱予測用データ作成方法、ならびに、これらをそれぞれ備えた炉熱予測装置および炉熱予測方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
高炉の炉熱として代表される高炉の溶銑温度は、溶銑の品質を維持する上で重要であり、一般に、送風温度、送風湿度、送風量、微粉炭吹込み量およびコークス比等の操業条件を操作(変更、調整、制御)することで、予め設定された所定の規定範囲内になるように制御される。しかしながら、大きなプラントの高炉では、操業条件を操作しても、直ちに溶銑温度が変更されるわけではなく、溶銑温度の変化は、数時間(例えば2時間等)以上経過した後に現れる。このため、いわゆるフィードバック制御が難しく、溶銑温度を安定化させるために、数時間先の溶銑温度の予測が要望されており、例えば、特許文献1に提案されている。
【0003】
前記特許文献1に開示された炉熱予測装置は、炉熱を予測する装置であって、所定時点から所定過去時間までにおける過去実績データに基づいて、炉熱の変化量を求める炉熱モデルを逐次生成する炉熱モデル生成部と、前記炉熱モデル生成部で生成した炉熱モデルを用いて前記所定時点から所定時間経過後における炉熱の変化量を求める炉熱変化量処理部とを備え、前記炉熱モデルは、時間遅れおよび定数倍ゲインの2個のパラメータを用いて表される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-130860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記特許文献1に開示された炉熱予測装置は、前記特許文献1の従来技術より炉熱をより精度良く予測することが可能であるが、そのためには、所定時点から所定過去時間までにおける過去実績データが必要となる。前記高炉の炉熱として代表される高炉の溶銑温度は、一般に、接触型の熱電対によって測定されるが、この測定では、熱電対の特性等から十数分間隔や数十分間隔等の間欠的な測定となるため、比較的急激な温度変化を捉えることが難しいことから、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、より精度よく炉熱を予測するための炉熱予測用データを作成できる炉熱予測用データ作成装置および炉熱予測用データ作成方法、ならびに、これらをそれぞれ備えた炉熱予測装置および炉熱予測方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる炉熱予測用データ作成装置は、高炉の炉熱を予測するために用いられる炉熱予測用データを作成する装置であって、前記高炉の出銑口から出銑された溶銑の温度を前記溶銑に接触させて第1時間間隔で測定する第1温度測定部と、前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で前記溶銑の温度を前記溶銑に非接触で測定する第2温度測定部と、前記第1温度測定部によって前記第1時間間隔で測定した時系列な複数の第1温度から成る第1温度データおよび前記第2温度測定部によって前記第2時間間隔で測定した時系列な複数の第2温度から成る第2温度データに基づいて、前記溶銑の温度データを前記炉熱予測用データとして作成するデータ作成部とを備える。好ましくは、上述の炉熱予測用データ作成装置において、前記第1温度測定部は、浸漬型熱電対温度計である。好ましくは、上述の炉熱予測用データ作成装置において、前記第2温度測定部は、放射温度計である。
【0008】
このような炉熱予測用データ作成装置は、第1時間間隔で測定する第1温度測定部に加えて前記第1時間間隔より短い第2時間間隔で測定する第2温度測定部を備え、前記第1温度測定部による前記第1温度データおよび前記第2温度測定部による前記第2温度データに基づいて前記溶銑の温度データを前記炉熱予測用データとして作成するので、より精度よく炉熱を予測するための炉熱予測用データを作成できる。例えば、撮像素子で溶銑の放射輝度を測って前記放射輝度を温度に変換する放射温度計等の非接触型の温度計は、例えば浸漬型熱電対温度計等の接触型の温度計に較べて短い時間間隔で温度を測定することが可能であるが、高炉という非接触型の温度計にとって好ましくない測定環境では、大きな測定誤差で測定される虞があるため、前記第2温度測定部による前記第2温度データを前記炉熱予測用データとすると、精度よく炉熱を予測できない虞がある。上記炉熱予測用データ作成装置は、前記第2温度測定部による前記第2温度データだけでなく前記第1温度測定部による前記第1温度データにも基づいて前記溶銑の温度データを前記炉熱予測用データとして作成するので、より精度よく炉熱を予測するための炉熱予測用データを作成できる。
【0009】
他の一態様では、上述の炉熱予測用データ作成装置において、前記データ作成部は、前記第2温度データを前記炉熱予測用データとする第1作成方法、前記第1温度データと前記第2温度データとを合成した合成結果を前記炉熱予測用データする第2作成方法、および、前記第1温度データを前記炉熱予測用データとする第3作成方法のうちのいずれかによって前記炉熱予測用データを作成する。好ましくは、上述の炉熱予測用データ作成装置において、前記データ作成部は、前記第1温度データに対する前記第2温度データの乖離の程度を表す乖離度を求め、前記求めた乖離度に基づいて前記第1ないし第3作成方法のうちのいずれか1つを選択することによって前記炉熱予測用データを作成する。
【0010】
これによれば、前記第1ないし第3作成方法のうちのいずれかによって前記炉熱予測用データを作成する炉熱予測用データ作成装置が提供できる。
(【0011】以降は省略されています)
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