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公開番号
2024120841
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023202210
出願日
2023-11-29
発明の名称
吹錬方法および鋼の製造方法
出願人
JFEスチール株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C21C
5/28 20060101AFI20240829BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】中心ノズルからCaO系フラックス粉体を不活性ガスとともに吹き付け、かつ中心ノズルの周囲の複数の周辺ノズルから酸素含有ガスを吹き付ける吹錬処理において、フラックス粉体と酸素含有ガスとの重なり度合を正確に把握できる指標を与えることによって、滓化率および脱りん率を共に向上し得る吹錬方法について提供する。
【解決手段】CaO含有粉体および不活性ガスを溶湯の浴面に向けて吹き付ける中心ノズルと、前記中心ノズルの周囲から前記浴面に向けて酸素含有ガスを吹き付ける、複数の周辺ノズルとを用いた吹錬において、前記中心ノズルから噴射されるCaO含有粉体が前記浴面に衝突する領域と、前記周辺ノズルから噴射される酸素含有ガスが前記浴面に衝突する領域との重なり割合を正確な指標のもとに制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
CaO含有粉体および不活性ガスを溶湯の浴面に向けて吹き付ける中心ノズルと、前記中心ノズルの周囲から前記浴面に向けて酸素含有ガスを吹き付ける、複数の周辺ノズルとを用いた吹錬において、
前記中心ノズルから噴射されるCaO含有粉体が前記浴面に衝突する領域を石灰投射域および、前記周辺ノズルから噴射される酸素含有ガスが前記浴面に衝突する領域を火点域とし、前記浴面の前記中心ノズルの中心軸に対して垂直な平面内における、前記石灰投射域の直径をD
0
、前記火点域の長軸をD
1
および、前記平面内での石灰投射域と火点域との中心間距離をR
1
としたときに、前記中心ノズルと少なくとも1の周辺ノズルとの間において、下記式(1)にて定義される重なり割合αが0.35以上である、吹錬方法。
記
JPEG
2024120841000008.jpg
16
170
続きを表示(約 120 文字)
【請求項2】
前記周辺ノズルとしてさらに、前記重なり割合αが-0.15以上0.20以下であるノズルを用いる請求項1に記載の吹錬方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の吹錬方法を用いて、溶鉄に精錬処理を施す鋼の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶鉄に酸素含有ガスおよび精錬用フラックス粉体を吹き付ける、上吹きランスを用いて溶鉄の精錬を行う吹錬方法と、該吹錬方法を用いて鋼を製造する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
転炉操業では、精錬コスト低減のために、石灰使用量を大幅に低減できる溶銑予備処理による脱りんを行うのが主流となっている。この技術は、脱りんに有利な低温で処理を行うことが通例である。一方で、低温での処理であることから、スラグの溶融が進行し難く、投入したフラックスの一部が脱りん反応に寄与しないという、デメリットも存在する。
【0003】
このデメリットを解消する技術として、非特許文献1には、上吹きランスからフラックス粉体をガスと共に吹き付けて(粉体投射)、溶銑の脱りんを行う方法が提案されている。すなわち、上吹きランスから噴射される酸素ガス含有ジェットと溶銑との衝突部分(火点)にフラックス粉体が吹き付けられることにより、火点で生成したFe
t
Oとフラックス中CaOが反応し、脱りん能の高いCaO・Fe
t
O融体が生成される結果、脱りん反応の効率が向上する。
【0004】
さらに、非特許文献1には、中心ノズルからCaO系フラックス粉体を不活性ガスとともに吹き付けて、かつ中心ノズルの周囲の複数孔から酸素含有ガスを吹き付ける場合、CaO系フラックス粉体の噴流と酸素含有気体の噴流との重なりが小さく、滓化率および脱りん率が低位であることが指摘されている。
【0005】
そこで、特許文献1では、酸素ガスを噴射する周縁孔をねじったランス(ねじれランス)を用いることで、粉体の浴面衝突位置と酸素含有気体の浴面衝突位置(火点)との重なりを増加させる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許5353463号公報
【非特許文献】
【0007】
T.Tamura, M.Miyata, Y.Higuchi and T.Matsuo: CAMP-ISIJ, 25(2012), 204.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、周縁孔のノズルに与えるねじりをランス中心軸と火点との距離を基準に規定していることから、実際のフラックス粉体の噴流と酸素含有気体の噴流との干渉度合が必ずしも反映されていない点に改善の余地があった。
【0009】
そこで、本発明は、中心ノズルからCaO系フラックス粉体を不活性ガスとともに吹き付け、かつ中心ノズルの周囲の複数の周辺ノズルから酸素含有ガスを吹き付ける吹錬処理において、フラックス粉体と酸素含有ガスとの重なり度合を正確に把握できる指標を与えることによって、滓化率および脱りん率を共に向上し得る吹錬方法について提供することを目的とする。また、本発明は、該吹錬方法を用いて鋼を製造する方法について提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、上記の課題を解決するための方途について鋭意究明したところ、中心ノズルから噴射されるCaO含有粉体が、例えば転炉、電気炉および取鍋などの容器内の溶湯浴面に衝突する領域を石灰投射域および、前記周辺ノズルから噴射される酸素含有ガスが前記浴面に衝突する領域を火点域としたときに、両領域の一次元での重なり割合を指標とすることによって、両領域の重なりが適切に反映されることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明の要旨構成は次の通りである。
(【0011】以降は省略されています)
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