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公開番号2025038710
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023145482
出願日2023-09-07
発明の名称熱風炉の解体方法および熱風炉の築炉方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C21B 9/10 20060101AFI20250312BHJP(鉄冶金)
要約【課題】作業用開口を炉体上部の1箇所に限定できる熱風炉の解体方法および熱風炉の築炉方法を提供する。
【解決手段】炉体12の内部に蓄熱レンガ13が築造された熱風炉1の解体方法であって、解体準備段階として、炉体12の上部に作業用開口32を通して炉外へ通行可能な中継デッキ33を設置し、中継デッキ33と蓄熱レンガ13の上面131との間に縦方向の仕切材40で仕切られた複数の作業区画41,42を形成しておき、解体段階として、複数の作業区画41で蓄熱レンガの上面を解体しつつ、他の作業区画42で解体したレンガ屑を回収して中継デッキ33へ搬送し、解体作業の進行に伴ってレンガ屑を回収する作業区画42を他の作業区画41に変更する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
炉体の内部に蓄熱レンガが築造された熱風炉の解体方法であって、
解体準備段階として、前記炉体の上部に作業用開口を通して炉外へ通行可能な中継デッキを設置し、前記中継デッキと前記蓄熱レンガの上面との間に縦方向の仕切材で仕切られた複数の作業区画を形成しておき、
解体段階として、複数の前記作業区画の各々で前記蓄熱レンガの上面を解体しつつ、前記作業区画のいずれかでは解体したレンガ屑を回収して前記中継デッキへ搬送し、解体作業の進行に伴って前記レンガ屑を回収する前記作業区画を順次他の前記作業区画に変更する、熱風炉の解体方法。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記解体準備段階で、前記作業区画の各々に前記中継デッキに至る昇降装置を設置しておき、
前記解体段階では、前記昇降装置を用いて前記作業区画から前記中継デッキへ前記レンガ屑を搬出する、請求項1に記載の熱風炉の解体方法。
【請求項3】
前記解体準備段階で、前記仕切材として高さ寸法が調整可能な仕切シートを用い、
前記解体段階では、前記蓄熱レンガの上面高さの低下に従って前記仕切シートの高さを拡張する、請求項1に記載の熱風炉の解体方法。
【請求項4】
前記解体準備段階で、前記炉体の外側に形成されて前記作業用開口へ通行可能な外部デッキと、前記外部デッキから地上に至る外部昇降装置を設置しておき、
前記解体段階では、前記作業用開口から搬出された前記レンガ屑を前記外部昇降装置で地上へ降ろす、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱風炉の解体方法。
【請求項5】
前記解体準備段階で、前記炉体の外側に形成されて前記作業用開口へ通行可能な外部デッキと、前記外部デッキから地上に至る筒状のシュートと、を設置しておき、
前記解体段階では、前記作業用開口から搬出された前記レンガ屑を前記シュートへ投下する、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱風炉の解体方法。
【請求項6】
炉体の内部に蓄熱レンガが築造される熱風炉の築炉方法であって、
築炉準備段階として、前記炉体の上部に作業用開口を通して炉外へ通行可能な中継デッキを設置し、前記中継デッキと前記炉体の底面または前記炉体の内部に築造された前記蓄熱レンガとの間に縦方向の仕切材で仕切られた複数の作業区画を形成しておき、
築炉段階として、複数の前記作業区画の各々で前記底面または前記炉体の内部に築造された前記蓄熱レンガの上に前記蓄熱レンガを築造しつつ、前記作業区画のいずれかでは前記中継デッキから前記蓄熱レンガを搬入し、築造作業の進行に伴って前記蓄熱レンガを搬入する前記作業区画を順次他の前記作業区画に変更する、熱風炉の築炉方法。
【請求項7】
前記築炉準備段階で、前記作業区画の各々に前記中継デッキに至る昇降装置を設置しておき、
前記築炉段階では、前記昇降装置を用いて前記中継デッキから前記作業区画へ前記蓄熱レンガを搬送する、請求項6に記載の熱風炉の築炉方法。
【請求項8】
前記築炉準備段階で、前記仕切材として高さ寸法が調整可能な仕切シートを用い、
前記築炉段階では、前記蓄熱レンガの上面高さの上昇に従って前記仕切シートの高さを減少させる、請求項6に記載の熱風炉の築炉方法。
【請求項9】
前記築炉準備段階で、前記炉体の外側に形成されて前記作業用開口へ通行可能な外部デッキと、前記外部デッキから地上に至る外部昇降装置を設置しておき、
前記築炉段階では、前記蓄熱レンガを地上から前記外部昇降装置で前記外部デッキへ搬入し、前記外部デッキへ搬入された前記蓄熱レンガを前記作業用開口から前記中継デッキへ搬入する、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の熱風炉の築炉方法。
【請求項10】
炉体の内部の蓄熱レンガを解体したのち築造する熱風炉の築炉方法であって、
解体準備段階として、前記炉体の上部に作業用開口を通して炉外へ通行可能な中継デッキを設置し、前記中継デッキと前記蓄熱レンガの上面との間に縦方向の仕切材で仕切られた複数の作業区画を形成しておき、
解体段階として、複数の前記作業区画の各々で前記蓄熱レンガの上面を解体しつつ、前記作業区画のいずれかでは解体したレンガ屑を回収して前記中継デッキへ搬送し、解体作業の進行に伴って前記レンガ屑を回収する前記作業区画を順次他の前記作業区画に変更したのち、
築炉段階として、複数の前記作業区画の各々で前記炉体の底面または前記炉体の内部に築造された前記蓄熱レンガの上に前記蓄熱レンガを築造しつつ、前記作業区画のいずれかで前記中継デッキから前記蓄熱レンガを搬入し、築造作業の進行に伴って前記蓄熱レンガを搬入する前記作業区画を順次他の前記作業区画に変更する、熱風炉の築炉方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は熱風炉の解体方法および熱風炉の築炉方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
高炉に高温ガスを供給するために、熱風炉が用いられている。熱風炉の蓄熱室には、炉体の内部に蓄熱レンガが築造される。
熱風炉の蓄熱レンガは、蓄熱および送風を繰り返すことで年々劣化する。このため、熱風炉では、数年程度の更新期間毎に、炉体内部の蓄熱レンガを解体し、新たな蓄熱レンガを築炉する更新作業を行っている。
【0003】
熱風炉の更新時の解体作業に関しては、例えば下記特許文献1,2の方法が提案されている。
特許文献1では、炉体の外周に沿って上下に延びる搬出用ダクトを設置するとともに、炉体の異なる高さに複数の搬出用開口を形成し、各開口を搬出用ダクトに連通させる。そして、炉体内で上方から順次蓄熱レンガを解体し、レンガ屑を最寄りの開口から搬出してダクトへ投下し、地上へ排出する。
特許文献2では、炉頂部に形成した作業用開口から作業者および作業機械を導入し、炉体内部の蓄熱レンガを上面から部分的に解体し、炉体内側に上下に延びるシュートを形成するとともに、炉体の下部にシュートに連通する排出用開口を形成する。そして、蓄熱レンガの上面の残りの部分を順次解体し、レンガ屑をシュートに投下し、排出用開口から排出する。
【0004】
一方、熱風炉の更新時の築炉作業に関して、例えば下記特許文献3の方法が提案されている。
特許文献3では、炉体の外周に沿って上下に延びるコンベアを設置し、炉体の異なる高さに複数の搬入用開口を形成する。さらに、各々の開口を通して炉内へ延びるコンベアを設置するとともに、炉体の内部に分配装置を吊り下げ支持する。築炉にあたっては、炉外のコンベアで蓄熱レンガを持ち上げ、いずれかの搬入用開口およびコンベアで炉内の分配装置に蓄熱レンガを供給し、炉体内に築造している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭57-120605号公報
特開2017-150032号公報
特開平5-229644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の解体方法では、炉体に複数の搬出用開口を設ける必要があり、開口作業が繁雑となる。熱風炉の更新など、炉体を再利用する際には複数の開口を再度封止する作業も必要となる。
さらに、解体作業時には、炉内の蓄熱レンガの解体の進行に伴って搬出に使用する開口を変更する必要があり、作業の複雑化を招いていた。
また、既設の多くの熱風炉では炉壁断熱部にアスベストが使用されており、搬出用開口を設ける際には各々でアスベスト対策を施した施工が必要であり、搬出用開口が多数になることで、施工コストが上昇するとともに炉体への負荷も増大するという問題があった。
特許文献2の解体方法では、炉体の開口を搬出用の1つに抑制できるとともに炉外ダクトを省略でき、施工コストの低減が図れる。ただし、レンガ屑の搬出用開口とは別に、作業者の出入口を炉体に設ける必要がある。
さらに、特許文献2の解体方法では、地面に近い炉底部に搬出用開口を設けるため、蓄熱炉の全更新など蓄熱レンガの全てを解体する場合には好適であるが、上部の蓄熱レンガのみ更新が必要な場合でも下部の健全な蓄熱レンガまで解体することが必須となり、無駄が生じていた。
特許文献3の築炉方法においては、炉体に複数の開口を設けることから、前述した特許文献1と同様の問題があった。
【0007】
本発明の目的は、作業用開口を炉体上部の1箇所に限定できる熱風炉の解体方法および熱風炉の築炉方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
炉体の内部に蓄熱レンガが築造された熱風炉の解体方法であって、
解体準備段階として、前記炉体の上部に作業用開口を通して炉外へ通行可能な中継デッキを設置し、前記中継デッキと前記蓄熱レンガの上面との間に縦方向の仕切材で仕切られた複数の作業区画を形成しておき、
解体段階として、複数の前記作業区画の各々で前記蓄熱レンガの上面を解体しつつ、前記作業区画のいずれかでは解体したレンガ屑を回収して前記中継デッキへ搬送し、解体作業の進行に伴って前記レンガ屑を回収する前記作業区画を順次他の前記作業区画に変更する。
【0009】
このような本発明では、炉内の蓄熱レンガを解体して生じたレンガ屑を中継デッキへと持ち上げ、作業用開口から炉外へ搬出することができる。このため、炉内の蓄熱レンガの解体高さが変化しても、作業用開口を炉体上部の1箇所に限定できる。
さらに、複数の作業区画で蓄熱レンガの解体作業と、レンガ屑の回収ないし中継デッキへの搬出作業と、を並行して実行でき、レンガ屑を中継デッキへ持ち上げたのち炉外へ搬出することで搬出経路が延びても作業効率を低下させることを防止できる。
【0010】
前記解体準備段階で、前記作業区画の各々に前記中継デッキに至る昇降装置を設置しておき、
前記解体段階では、前記昇降装置を用いて前記作業区画から前記中継デッキへ前記レンガ屑を搬出する、ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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