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公開番号2025044641
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023152341
出願日2023-09-20
発明の名称転がり疲労強度試験装置
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類G01M 13/04 20190101AFI20250326BHJP(測定;試験)
要約【課題】評価材の焼き付きを生じることなく転がり疲労強度試験を行える転がり疲労強度試験装置の提供を目的とする。
【解決手段】この転がり疲労強度試験装置は、第1回転駆動機構300と、相手材400と、第2回転駆動機構500と、荷重負荷機構600と、ピッチング検知部700と、制御部900と、を備える。そして、相手材400の第2回転面402の直径Dが4mm~200mmである。そして、転がり疲労強度試験時においては、第2回転面402及び第1回転軸線301間の距離xが2mm~100mmであり、荷重が0.2kN~15kNの範囲内となるように制御部900が荷重負荷機構600を制御する。加えて、制御部900の制御により、評価材1のすべり率σ12を-300%~-60%または60%~100%とし、焼付き評価パラメータSRを9.00以下とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
中心線の周りに形成された第1回転面を有する評価材の転がり疲労強度を評価する試験装置であって、
前記評価材を保持し、前記中心線と同軸である第1回転軸線回りに前記評価材を回転させる第1回転駆動機構と、
第2回転軸線を中心とする第2回転面を有する相手材と、
前記第1回転軸線に対して前記第2回転軸線が平行をなすように前記相手材を保持し、前記第2回転軸線回りに前記相手材を回転させる第2回転駆動機構と、
前記第1回転面と前記第2回転面とを互いに対向させた状態で互いに逆回転させながら、前記第1回転駆動機構及び前記第2回転駆動機構間を相対的に接近離間させる荷重負荷機構と、
前記評価材の前記第1回転面に生じたピッチングを検知するピッチング検知部と、
前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御する制御部と、
を備え、
前記相手材の前記第2回転面の直径Dが4mm~200mmであり、
前記逆回転を行いながら、前記荷重負荷機構による荷重を前記相手材から前記評価材に負荷する転がり疲労強度試験時において、
前記第2回転面及び前記第1回転軸線間の距離xが2mm~100mmであり、
前記荷重が0.2kN~15kNの範囲内となるように前記制御部が前記荷重負荷機構を制御し、
前記制御部が、前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御することで、
下記(式1)で算出される前記評価材のすべり率σ
12
を、-300%~-60%または60%~100%とし、
下記(式2)により算出される焼付き評価パラメータS

を9.00以下とする
ことを特徴とする転がり疲労強度試験装置。
σ
12
=[%]=(2×π×R
11
×u

/60-2×π×R
21
×u

/60)/(2×π×R
11
×u

/60) ・・・(式1)


=A(σ
12
/100)

・・・(式2)

11
:前記第1回転面の前記第1回転軸線からの半径[mm]

21
:前記第2回転面の前記第2回転軸線からの半径[mm]


:前記評価材の回転速度[rpm]


:前記相手材の回転速度[rpm]
A:前記評価材の前記相手材との接触面の接触面積[mm


続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記評価材における前記相手材と接触する接触面、および、前記相手材における前記評価材と接触する接触面の二乗平均平方根粗さRqが1.00μm以下であり、
前記転がり疲労強度試験時に、前記制御部が、前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御することで、
下記(式3)から算出される降伏パラメータR

を0.85以下とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の転がり疲労強度試験装置。


=Dτ
xy
’/D

・・・(式3)
Dτ
xy
’=2×Dτ
xy
・・・(式4)
ここで、


:前記評価材の共役最大せん断応力τ
xy
が発生する、前記評価材の前記接触面からの深さ位置Dτ
xy
を用いて上記(式4)から算出されるDτ
xy
’と、前記評価材の有効硬化層深さD

と、により算出される降伏パラメータ。
【請求項3】
前記第1回転面の前記半径R
11
が2~100mmである
ことを特徴とする請求項2に記載の転がり疲労強度試験装置。
【請求項4】
前記相手材の前記第2回転面の直径Dが4mm~200mmであり、
前記第1回転軸線及び前記第2回転軸線間の軸間距離dが20mm~58mmであり、
下記(式5)で算出されるy値が0.75以下である
ことを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の転がり疲労強度試験装置。
y=2d/D-1・・・(式5)
【請求項5】
前記相手材のクラウニングR
22
が1mm以上である
ことを特徴とする請求項1に記載の転がり疲労強度試験装置。
【請求項6】
前記相手材の前記第2回転面における、前記第2回転軸線に沿ってかつ前記クラウニングR
22
の部分を除く長さ寸法l
21
が2mm以上である
ことを特徴とする請求項5に記載の転がり疲労強度試験装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり疲労強度試験装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、歯車に使用される表面硬化鋼の転がり疲労強度(ピッチング強度)は、二円筒転がり疲労試験で評価されることが多い。二円筒転がり疲労試験は、ローラ状の試験片と、相手方のローラとを接触させ、接触面の面圧や各ローラの回転数を制御して、試験片の転がり疲労を評価する試験である。
【0003】
例えば、特許文献1では、試験片である直径が26mmの小ローラと、直径が130mmでありクラウニングが150mmの大ローラと、を用い、すべり率を80%、小ローラの回転数を1000rpm、面圧を2800MPaまたは3000MPaとしてピッチング強度の測定が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-132936号公報
【非特許文献】
【0005】
中原一郎、材料力学下巻、養賢堂、東京(1971)、116-132頁
徳田昌敏、機械設計、Vol.24、No.12(1980)、26-30頁
Tedric A. Harris, "Rolling Bearing Analysis", John Wiley & Sons Inc., p.110-143.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、電動車が登場して市場でシェアを増やしつつある。電動車では、従来型のガソリンエンジン車に比べ、歯車にかかる負荷(面圧、回転数、すべり率など)が高くなる傾向があり、歯車の素材となる鋼にも高強度が求められる。その結果、電動車の歯車として用いられる鋼材を評価する場合には、より高い負荷をかけて試験を行う必要が生じている。
【0007】
従来から用いられている二円筒転がり疲労試験において、高強度材の転がり疲労強度を高負荷下で評価する場合、試験中に焼付きが発生することがある。そのため、適切な試験結果が得られなくなる、あるいは焼付きを避けるために試験時の回転速度を下げざるを得ず、長期間を要する試験となるといった課題があった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、評価材の焼き付きを生じることなく転がり疲労強度試験を行える転がり疲労強度試験装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記知見に基づき完成された本発明の要旨は、以下の通りである。
[1] 本発明の一態様に係る転がり疲労強度試験装置は、
中心線の周りに形成された第1回転面を有する評価材の転がり疲労強度を評価する試験装置であって、
前記評価材を保持し、前記中心線と同軸である第1回転軸線回りに前記評価材を回転させる第1回転駆動機構と、
第2回転軸線を中心とする第2回転面を有する相手材と、
前記第1回転軸線に対して前記第2回転軸線が平行をなすように前記相手材を保持し、前記第2回転軸線回りに前記相手材を回転させる第2回転駆動機構と、
前記第1回転面と前記第2回転面とを互いに対向させた状態で互いに逆回転させながら、前記第1回転駆動機構及び前記第2回転駆動機構間を相対的に接近離間させる荷重負荷機構と、
前記評価材の前記第1回転面に生じたピッチングを検知するピッチング検知部と、
前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御する制御部と、
を備え、
前記相手材の前記第2回転面の直径Dが4mm~200mmであり、
前記逆回転を行いながら、前記荷重負荷機構による荷重を前記相手材から前記評価材に負荷する転がり疲労強度試験時において、
前記第2回転面及び前記第1回転軸線間の距離xが2mm~100mmであり、
前記荷重が0.2kN~15kNの範囲内となるように前記制御部が前記荷重負荷機構を制御し、
前記制御部が、前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御することで、
下記(式1)で算出される前記評価材のすべり率σ
12
を、-300%~-60%または60%~100%とし、
下記(式2)により算出される焼付き評価パラメータS

を9.00以下とする。
σ
12
=[%]=(2×π×R
11
×u

/60-2×π×R
21
×u

/60)/(2×π×R
11
×u

/60) ・・・(式1)


=A(σ
12
/100)

・・・(式2)

11
:前記第1回転面の前記第1回転軸線からの半径[mm]

21
:前記第2回転面の前記第2回転軸線からの半径[mm]


:前記評価材の回転速度[rpm]


:前記相手材の回転速度[rpm]
A:前記評価材の前記相手材との接触面の接触面積[mm


【0010】
[2]上記[1]に記載の転がり疲労強度試験装置において、以下のように構成してもよい:
前記評価材における前記相手材と接触する接触面、および、前記相手材における前記評価材と接触する接触面の二乗平均平方根粗さRqが1.00μm以下であり、
前記転がり疲労強度試験時に、前記制御部が、前記第1回転駆動機構、前記第2回転駆動機構、及び前記荷重負荷機構を制御することで、
下記(式3)から算出される降伏パラメータR

を0.85以下とする。


=Dτ
xy
’/D

・・・(式3)
Dτ
xy
’=2×Dτ
xy
・・・(式4)
ここで、


:前記評価材の共役最大せん断応力τ
xy
が発生する、前記評価材の前記接触面からの深さ位置Dτ
xy
を用いて上記(式4)から算出されるDτ
xy
’と、前記評価材の有効硬化層深さD

と、により算出される降伏パラメータ。
(【0011】以降は省略されています)

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