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公開番号
2024125585
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2023033498
出願日
2023-03-06
発明の名称
高炉用コークスの品質評価方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C21B
5/00 20060101AFI20240911BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】 コークスの品質を評価することができる高炉用コークスの品質評価方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、高炉に装入されるコークスの品質を評価する品質評価方法である。まず、コークス炉から高炉にコークスを搬送する搬送経路の途中でコークスを採取する。また、コークスの採取位置から高炉内のストックレベルまでのコークスの搬送経路の一部または全部において、落下を含む搬送に伴ってコークスが受ける衝撃エネルギーを推定する。そして、採取したコークスに衝撃エネルギーを加えた後におけるコークスのドラム強度指数を、コークスの品質を管理するための指標として用いる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高炉に装入されるコークスの品質を評価する品質評価方法であって、
コークス炉から前記高炉にコークスを搬送する搬送経路の途中でコークスを採取し、
コークスの採取位置から前記高炉内のストックレベルまでのコークスの搬送経路の一部または全部において、落下を含む搬送に伴ってコークスが受ける衝撃エネルギーを推定し、
採取したコークスに前記衝撃エネルギーを加えた後におけるコークスのドラム強度指数を、コークスの品質を管理するための指標として用いることを特徴とする品質評価方法。
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【請求項2】
機械的外力によって、採取したコークスに前記衝撃エネルギーを加え、
前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数を測定し、
このドラム強度指数を前記指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の品質評価方法。
【請求項3】
採取したコークスの粒度分布に基づいて、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスの粒度分布である衝撃後粒度分布を推定し、
採取したコークスの粒径毎の重量比率及び前記衝撃後粒度分布に基づいて、前記コークスのドラム強度指数を算出し、
このドラム強度指数を前記指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の品質評価方法。
【請求項4】
機械的外力によって、採取したコークスに前記衝撃エネルギーを加え、
前記衝撃エネルギーが加えられたコークスを用いてソリューションロス反応を行った後にドラム強度指数を測定し、
ソリューションロス反応後のドラム強度指数を前記指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の品質評価方法。
【請求項5】
機械的外力によって、採取したコークスに前記衝撃エネルギーを加え、
前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数を測定し、
前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数と、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスを用いてソリューションロス反応を行った後のドラム強度指数との相関関係に基づいて、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数から、ソリューションロス反応後のドラム強度指数を算出し、
このドラム強度指数を前記指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の品質評価方法。
【請求項6】
採取したコークスの粒度分布に基づいて、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスの粒度分布である衝撃後粒度分布を推定し、
採取したコークスの粒径毎の重量比率及び前記衝撃後粒度分布に基づいて、前記コークスのドラム強度指数を算出し、
前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数と、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスを用いてソリューションロス反応を行った後のドラム強度指数との相関関係に基づいて、前記衝撃エネルギーが加えられたコークスのドラム強度指数から、ソリューションロス反応後のドラム強度指数を算出し、
このドラム強度指数を前記指標として用いることを特徴とする請求項1に記載の品質評価方法。
【請求項7】
前記ソリューションロス反応後のドラム強度指数は、高炉の操業条件から推定された重量減少率を示すコークスのドラム強度指数であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1つに記載の品質評価方法。
【請求項8】
前記ソリューションロス反応後のドラム強度指数は、予め定められた重量減少率を示すコークスのドラム強度指数であることを特徴とする請求項4から6のいずれか1つに記載の品質評価方法。
【請求項9】
前記ドラム強度指数の測定に用いられるドラムを用いて、前記機械的外力を発生させることを特徴とする請求項2、4及び5のいずれか1つに記載の品質評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉に装入されるコークスの品質を評価する方法に関し、特に、コークスのドラム強度指数DIを品質評価の管理指標として用いる品質評価方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
高炉では、通常、高炉の内部に層状に装入される鉄原料(焼結鉱や鉄鉱石)とコークスに対して高炉の下方から熱風を供給し、熱風とコークスの反応により還元ガスを生成させる。そして、生成した還元ガスにより、鉄原料を金属鉄に還元し、溶融状態の銑鉄を製造している。
【0003】
高炉下部の高温帯において、コークスは、唯一の固体である。このため、高炉における通気性や通液性は、高温帯におけるコークスの性状に依存する。例えば、高温帯のコークスが粉化すると、通気性や通液性が悪化し、高炉の操業不調が生じる。従って、高炉の操業では、コークスの品質を適切に評価し、コークスの品質を管理することが重要である。
【0004】
品質評価を行うコークスは、コークスがコークス炉から押し出されて高炉に装入される前までの搬送経路の途中で採取することが一般的である。
【0005】
しかしながら、コークスは、搬送経路で受ける衝撃により、その性状が変化するため、搬送経路の途中で採取したコークスは、高炉に装入した直後のコークスとは性状が異なる。従って、搬送経路の途中で採取したコークスの品質評価を行う場合には、コークスを採取した位置から高炉の内部のストックレベルにコークスが到達するまでの搬送経路でコークスが受ける衝撃エネルギーについて考慮する必要がある。
【0006】
搬送過程でコークスが受ける衝撃に言及したものとして、品質管理方法ではないが、特許文献1がある。特許文献1には、コークス炉前から高炉前までの輸送過程においてコークスが受ける衝撃がドラム40~60回転で受ける衝撃と等価となるように輸送過程を制御することで、コークス強度と塊歩留を向上させるコークスの粒度・強度の管理方法が開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、貯鉱槽出側の鉱石粒径、貯骸槽出口側のコークス粒径から装置固有の粒径低下率、各粒子の強度に応じた補正係数を用いて、炉内の装入物粒径を推定し、鉱石/コークスの調和平均径の比率を所定値以上に管理する粒度管理方法が開示されている。特許文献3には、コークス炉から高炉までの輸送過程において生じるコークスの粒度分布の変化を推定し、高炉に装入する前のコークスの粒度分布を調整するコークスの粒度調整方法が開示されている。さらにまた、特許文献4には、コークス搬送過程の少なくとも2箇所以上の任意の位置において同一コークス群からサンプリングしてその粒度分布を測定し、各サンプリング位置におけるコークスの粉率と平均粒径の変化と、各サンプリング位置までの搬送過程で当該コークス群が受ける機械的衝撃量とから、各サンプリング位置におけるコークス強度を推定することを特徴とするコークスのドラム強度推定方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭58-96678号公報
特開昭61-119608号公報
特開昭62-74008号公報
特公平4-23736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載の発明は、輸送過程における衝撃力を制御するもの、すなわち、ベルトコンベアやシェードの設計の指針となるものであり、通常の高炉操業における品質管理に応用することはできない。また、特許文献2に記載の発明においては、炉内の装入物粒径を推定する際に装置固有の粒径低下率が必要であるが、この値は高炉火入前の填充時の炉内の装入物をサンプリングして得なければならず、稼働中の高炉には適用できない。
【0010】
特許文献3に記載の発明においても、輸送過程において生じるコークスの粒度分布の変化を推定する際に破砕エネルギーが必要であるが、この値は標準の操業状況においてコークス炉から高炉炉頂までの粒径変化を実測して得るものであり、高炉炉頂でのサンプリングが困難であるのに加え、コークス品質など日々変動する操業に対応することは困難である。特許文献4に記載の発明は、ドラム強度試験法によらずコークス強度の測定個数を増やすことを目的とするが、複数箇所でのサンプリングが必要であることに加え、事前に同一性状のコークスサンプルを用いてドラム試験機における粉化テストを行っておく必要があり、やはり日常的なコークス品質の評価には適用困難である。さらに、ドラム強度を推定する際に、予測したい任意の地点の粒度分布を測定して塊率低下指数を算出する必要があるが、この値は日々変動するため、予め算出した値を用いての日々の品質管理は難しい。
(【0011】以降は省略されています)
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