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公開番号2024125061
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-13
出願番号2023033139
出願日2023-03-03
発明の名称金属材の冷却方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人アセンド弁理士法人
主分類C21D 1/00 20060101AFI20240906BHJP(鉄冶金)
要約【課題】冷却速度を向上可能な金属材の冷却方法を提供する。
【解決手段】本実施形態の金属材の冷却方法は、マイクロバブルを含有する冷却液を貯留した浴槽に加熱された金属材を浸漬して、核沸騰領域又は遷移沸騰領域で金属材の冷却を開始する。マイクロバブルを含有する浸漬冷却を、核沸騰領域又は遷移沸騰領域で実施することにより、マイクロバブルを含有しない浸漬冷却と比較して、金属材に対する冷却速度が顕著に高まる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
金属材の冷却方法であって、
マイクロバブルを含有する冷却液を貯留した浴槽に、加熱された前記金属材を浸漬して、核沸騰領域又は遷移沸騰領域で前記金属材の冷却を開始する、
金属材の冷却方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
請求項1に記載の金属材の冷却方法であって、
0.10m/秒以上20.00m/秒以下の浸漬速度で前記金属材を前記浴槽に浸漬する、
金属材の冷却方法。
【請求項3】
請求項2に記載の金属材の冷却方法であって、
前記浸漬速度は0.30m/秒以上である、
金属材の冷却方法。
【請求項4】
請求項2に記載の金属材の冷却方法であって、
前記浸漬速度は10.00m/秒以下である、
金属材の冷却方法。
【請求項5】
請求項1に記載の金属材の冷却方法であって、
前記浴槽内の前記冷却液に含有される前記マイクロバブルの平均粒径は5μm以上100μm未満である、
金属材の冷却方法。
【請求項6】
請求項5に記載の金属材の冷却方法であって、
前記マイクロバブルの平均粒径は10μm以上である、
金属材の冷却方法。
【請求項7】
請求項5に記載の金属材の冷却方法であって、
前記マイクロバブルの平均粒径は50μm以下である、
金属材の冷却方法。
【請求項8】
請求項1に記載の金属材の冷却方法であって、
前記浴槽内の前記冷却液に含有される前記マイクロバブルの個数密度は10個/mL以上100000個/mL以下である、
金属材の冷却方法。
【請求項9】
請求項8に記載の金属材の冷却方法であって、
前記マイクロバブルの個数密度は100個/mL以上である、
金属材の冷却方法。
【請求項10】
請求項8に記載の金属材の冷却方法であって、
前記マイクロバブルの個数密度は50000個/mL以下である、
金属材の冷却方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材の冷却方法であって、さらに詳しくは、冷却液を貯留する浴槽に金属材を浸漬して浸漬冷却する金属材の冷却方法に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
金属材の製造工程において、熱間で加工された金属材、又は、熱処理後の金属材を冷却する工程が存在する。冷却工程では、冷却速度の向上が求められる場合がある。そこで、冷却速度を向上可能な金属材の冷却方法が複数提案されている。
【0003】
例えば、国際公開第2018/037916号公報(特許文献1)では、340~550℃程度の鋼板の表面に、マイクロバブルを含有する冷却液をミストとして噴霧する。このようなミスト冷却の場合、340~550℃の温度域での冷却は、膜沸騰領域での冷却に相当する。膜沸騰領域において、マイクロバブルを含有するミスト冷却を実施すれば、マイクロバブルの圧壊現象により、鋼板の表面に形成されている蒸気膜が破壊される。そのため、冷却速度が向上する、と特許文献1には記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/037916号公報
【非特許文献】
【0005】
白岩ら、「沸騰冷却における熱流束」、鉄と鋼、日本鉄鋼協会、第57号、1971年、第3号、第485~497頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、ミスト冷却を前提とした冷却方法を提案する。しかしながら、他の方法を採用することにより、金属材の冷却速度を高めてもよい。
【0007】
本発明の目的は、冷却速度を向上可能な金属材の冷却方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本実施形態の金属材の冷却方法は、マイクロバブルを含有する冷却液を貯留した浴槽に、加熱された金属材を浸漬して、核沸騰領域又は遷移沸騰領域で金属材の冷却を開始する。
【発明の効果】
【0009】
本実施形態の金属材の冷却方法では、マイクロバブルを含有する浸漬冷却を、核沸騰領域又は遷移沸騰領域で開始する。そのため、マイクロバブルを含有しない浸漬冷却と比較して、金属材に対する冷却速度が顕著に高まる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、冷却液を用いて金属材を冷却する場合の沸騰曲線の一例を示すグラフである。
図2は、冷却液として20℃の冷却水を用いて、鋼材を浸漬冷却して得られた沸騰曲線である。
図3は、冷却液として90℃の冷却水を用いて、鋼材を浸漬冷却して得られた沸騰曲線である。
図4は、浸漬冷却装置の平面図である。
図5は、図4中のV-V線分での断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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