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公開番号
2024104514
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-05
出願番号
2023008765
出願日
2023-01-24
発明の名称
高炉用羽口
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
個人
,
個人
主分類
C21B
7/16 20060101AFI20240729BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】本発明は、高温において優れた耐酸化性を有し、酸化に伴う損耗を抑制することができる高炉用羽口を提供する。
【解決手段】高炉用羽口は、羽口本体と、前記羽口本体の外周面の少なくとも一部に形成されている硬質皮膜と、を含み、前記硬質皮膜は、TiおよびCrのうちの少なくとも1種とAlとNとを含有し、かつ、酸化開始温度が700℃以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
羽口本体と、
前記羽口本体の外周面の少なくとも一部に形成されている硬質皮膜と、を含み、
前記硬質皮膜は、TiおよびCrのうちの少なくとも1種とAlとNとを含有し、かつ、酸化開始温度が700℃以上である、高炉用羽口。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記硬質皮膜中の非金属元素以外の元素の総量に占めるTiおよびCrの総量が原子比で0.15以上0.6以下であり、かつ、前記硬質皮膜中の非金属元素以外の元素の総量に占めるAlの量が原子比で0.4以上0.85以下である、請求項1に記載の高炉用羽口。
【請求項3】
前記硬質皮膜は、Si、YおよびTaのうちの1種以上をさらに含有する、請求項2に記載の高炉用羽口。
【請求項4】
前記硬質皮膜の厚さは、5μm以上である、請求項1に記載の高炉用羽口。
【請求項5】
前記硬質皮膜は、前記羽口本体の外周面の先端付近に形成されている、請求項1に記載の高炉用羽口。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた耐酸化性を有する高炉用羽口に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
送風用として使用される高炉用羽口(以下、単に「羽口」とも称する)は、一般的に銅を母材として構成されており、その内部に冷却水が供給されて使用される水冷式となっている。しかし、羽口に設置した際炉内に突き出る部分、特に羽口の外周面の先端付近は、溶銑、溶滓、炉内装入物等に接触してしまうので、常に厳しい環境下に曝されている。そのため、特に羽口の外周面の先端付近は、損耗し易い。羽口の先端付近が損傷すると、羽口の冷却水の漏れが発生するおそれがある。このような事態を避けるため、羽口の外周面にNi基合金等の様々な種類の肉盛を施す方法が従来から多く採用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、銅からなり内部を水冷した高炉羽口において、該高炉羽口の少なくとも先部の表面にNi-Cr合金層を下盛した後、Ni-Moの金属間化合物を含むビッカース硬度400以上のN1-Mo合金層を肉盛溶接することが記載されている。
【0004】
さらに、特許文献2には、高炉用又はキュポラ用の羽口本体の先部表面に、金属マトリックスに炭化系粉体セラミックス又はホウ化系粉体セラミックスの単体、あるいは炭化系粉体セラミックス及び/又はホウ化系粉体セラミックスからなる複合添加物を散在状態で含む硬化肉盛材を溶着させることを特徴とする硬化肉盛羽口が記載されている。また、特許文献3には、羽口本体部と、前記羽口本体部の外周の先端表面に形成される肉盛と、を備え、前記肉盛は、前記羽口本体部の上に形成される、純Niからなる第1層と、前記第1層の上に形成される、純NiにTiB
2
もしくはZrB
2
のいずれかが分散された複合体からなる第2層と、を有し、前記第2層に前記TiB
2
が分散された場合には、前記TiB
2
の、前記第2層での含有率は、5体積%以上30体積%以下であり、前記第2層に前記ZrB
2
が分散された場合には、前記ZrB
2
の、前記第2層での含有率は、5体積%以上15体積%以下である、高炉用羽口が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第2967436号公報
特開平11-217610号公報
特許第6818530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1~3に記載されているような肉盛材を用いて羽口の外周面を被覆する方法は、肉盛層の硬度をより高くするように開発された方法である。すなわち、これらの方法は、基本的に、溶銑、溶滓等の接触を原因とする単純な物理的要因(機械的要因)による羽口の損耗を抑制することを目的として開発された方法である。しかし、羽口本体の外周面にこのような肉盛層を形成した場合であっても、一般的に、1年間に1回程度の定期交換は必要となる。さらに、突発的な溶損による冷却水の漏れが発生した場合、定期交換前の急な交換も必要となる。そのため、新たな観点からの羽口の損耗防止方法が見出せれば好適である。
【0007】
高炉は原料となる鉄鉱石を還元させて溶融した鉄を得る目的に使用される。そのため、本技術分野では、当然のことながら、高炉内は全体的に還元雰囲気となっていることが想定されている。加えて、高炉の運転時、羽口は冷却水により冷却され続けられるため、一般的に、羽口本体の外周面の表面温度は約400℃~600℃程度まで低減されていることが想定されている。従って、羽口の肉盛材としては、特許文献1~3に記載されているようなNi-Cr合金、Ni-Mo合金等の高温下における耐酸化性があまり高くない材料が従来的に使用されている。
【0008】
しかし、本発明者らが運転後の羽口を切断し、羽口の損耗部分について詳細な分析を行ったところ、予想外な事実が確認できた。具体的には、羽口本体の外周面の肉盛層において、Cr、Ni等の肉盛材の構成元素の酸化物が生成していることが確認された。この結果から、送風された空気中の酸素が高温環境下で羽口本体の外周面の肉盛材の酸化反応を予期せず起こしていることが示唆される。
【0009】
従って、羽口の損耗は、単純な物理的要因による損耗だけでなく、化学的要因(すなわち、酸化反応)による損耗が複合して起きていることが考えられる。具体的には、予期せぬ高温下における酸化反応によって、肉盛材が酸化層を形成し、酸化により脆くなった部分が脱落してしまうため、羽口はより損耗を受けていることが推定される。
【0010】
そこで、本発明は、高温において優れた耐酸化性を有し、酸化に伴う損耗を抑制することができる高炉用羽口を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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