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公開番号2024111345
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-19
出願番号2023015770
出願日2023-02-06
発明の名称高炉の操業方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C21B 5/00 20060101AFI20240809BHJP(鉄冶金)
要約【課題】鉱石原料及び混合コークスを含有する混合原料層と、コークス層とを炉内に交互に層状に形成する高炉の操業方法において、設備条件などに左右されることなく、還元ガスの流れを安定化する手法を提供する。
【解決手段】高炉原料を炉内に装入することにより、鉱石原料及び混合コークスを含有する混合原料層と、コークス層とを炉内に交互に層状に形成する高炉の操業方法において、混合原料層内の混合コークスの偏析領域に応じて、高炉原料の装入方法を調整する調整アクションを実施することにより、炉径方向における還元負荷のバラつきを縮小する。混合原料層のコークス層に対する質量比率をO/Cと定義したときに、調整アクションとして、炉径方向におけるO/Cの分布であるO/C分布を調整する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
高炉原料を炉内に装入することにより、鉱石原料及び混合コークスを含有する混合原料層と、コークス層とを炉内に交互に層状に形成する高炉の操業方法において、
混合原料層内の混合コークスの偏析領域に応じて、高炉原料の装入方法を調整する調整アクションを実施することにより、炉径方向における還元負荷のバラつきを縮小すること、
を特徴とする高炉の操業方法。
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
混合原料層のコークス層に対する質量比率をO/Cと定義したときに、
前記調整アクションとして、炉径方向におけるO/Cの分布であるO/C分布を調整するアクションを実行すること、
を特徴とする請求項1に記載の高炉の操業方法。
【請求項3】
混合原料層は、炉径方向において、混合コークスの占める割合が高い低還元負荷領域と、混合コークスの占める割合が低い高還元負荷領域とを有し、
前記調整アクションとして、前記低還元負荷領域の上に堆積する混合原料層及びコークス層のO/Cを増大し、前記高還元負荷領域の上に堆積する混合原料層及びコークス層のO/Cを縮小すること、
を特徴とする請求項2に記載の高炉の操業方法。
【請求項4】
コークス層及びこのコークス層に上に堆積する混合原料層の堆積形状に関する情報と、混合原料層における混合コークスの濃度分布に関する情報とを含む第1の堆積情報と、
コークス層及び混合原料層のO/C分布に関する第2の堆積情報と、を含む堆積情報を取得する堆積情報取得ステップと、
前記堆積情報に基づき、炉径方向における還元負荷を求める、還元負荷算出ステップと、
前記還元負荷算出ステップで求めた還元負荷に基づき、炉径方向における還元負荷のバラつきを縮小するための改善O/C分布を求める、改善O/C分布算出ステップと、
を有し、
前記改善O/C分布算出ステップで求めた改善O/C分布に対応した調整アクションを実行すること、
を特徴とする請求項2又は3に記載の高炉の操業方法。
【請求項5】
高炉数学モデルを利用して、前記堆積情報取得ステップ、前記還元負荷算出ステップ及び前記改善O/C分布算出ステップを実施すること、
を特徴とする請求項4に記載の高炉の操業方法。
【請求項6】
混合原料層内の混合コークスの偏析領域の変化が許容限度を超えたときに、調整アクションを実行すること、
を特徴とする請求項2又は3に記載の高炉の操業方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉱石原料及び混合コークスを含有する混合原料層と、コークス層とを炉内に交互に層状に形成する高炉の操業方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
高炉操業においては、炉頂部から還元材及び燃料としてのコークス、ならびに鉄源としての焼結鉱、ペレット、塊鉱石など(以下、これらを総称して、鉱石原料ともいう)が交互に層状になるように装入され、炉下部の羽口からは熱風とともに微粉炭などが吹き込まれる。
【0003】
高炉の安定操業を維持するためには、良好な通気性を確保し、還元ガスの流れを安定化させる必要がある。炉内通気性は、主として高炉原料の性状、粒度および装入量により大きな影響を受けるが、それ以外に、炉頂からの高炉原料の装入方法によっても大きく左右される。
【0004】
炉内通気性を改善する方法として、鉱石層中に小塊コークス(以下、混合コークスともいう)を混合装入する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。この考え方は、鉱石原料に混合コークスを近接配置することにより、混合コークスから発生する還元ガスによって、混合コークス周囲に存在する鉱石原料を速やかに還元できる、といった技術的意義に立脚している。かかる技術意義に鑑みると、炉径方向におけるO/C分布に基づき、鉱石量が相対的に多い炉径領域には混合コークスをより多く配分し、鉱石量が相対的に少ない炉径領域には混合コークスをより少なくすることが望ましいと考えることができる。
【0005】
特許文献1には、鉱石を2以上に分割して装入するベルレス式高炉への高炉原料装入方法において、装入する鉱石の分割された各バッチに小塊コークス(混合コークス)を混合し、鉱石第2バッチ以降における小塊コークス混合量を鉱石第1バッチにおける小塊コークス混合量よりも多くするとともに、小塊コークスの炉径方向における堆積位置を所定の位置に調整する方法が開示されている。
【0006】
特許文献2には、所定量の混合コークスと鉱石がバンカーで交じり合わずに、炉内に装入されるときに交じり合うように旋回シュートなどを制御することにより、バンカー内における鉱石及び混合コークスの粒径差による粒度偏析の発生を防止するとともに、混合原料層中における混合コークスの混合率を装入初期から装入末期にかけて概ね一定とする高炉原料の装入方法であって、当該装入方法を実現するために、旋回シュートの駆動、上部バンカーに対するコークスの装入タイミング、上部バンカーから下部バンカーに対するコークスの移送タイミングなどを制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-290511号公報
特開2014-111819号公報
【非特許文献】
【0008】
柏原ら, 鉄と鋼, 102-12, 2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、通常の高炉操業では、鉱石原料の槽配置や装入タイムスケジュール等に制約があるため、特許文献1に記載されるように鉱石バッチを複数に分割したり、特許文献2に記載されるように複雑な制御を行うことは必ずしも容易ではない。
また、混合コークスの偏析形態は高炉の設備(例えば、ホッパーの形状、ホッパー内における偏析制御板の有無)によっても大きく異なるため、高炉の設備によっては、特許文献1及び2の装入方法を必ずしも適用することができない。したがって、特許文献1及び2に記載の装入方法は、汎用性の高い装入方法とはいえない。
【0010】
本発明は、鉱石原料及び混合コークスを含有する混合原料層と、コークス層とを炉内に交互に層状に形成する高炉の操業方法において、設備条件などに左右されることなく、還元ガスのガス流れを安定化することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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