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公開番号2024122586
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-09
出願番号2023030207
出願日2023-02-28
発明の名称簡易型休憩装置
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類E04G 3/24 20060101AFI20240902BHJP(建築物)
要約【課題】電柱に固定する際の手間や、運搬の負担を軽減できる簡易型休憩装置を提供する。
【解決手段】簡易型休憩装置1は、電柱に上下の間隔を空け、かつ電柱の一方の側部及び他方の側部にそれぞれ配置される上方及び下方の足場ボルトに、一方の先端2aと他方の先端3aがそれぞれ取り付けられる一方のステー2及び他方のステー3と、一方のステー2及び他方のステー3の一方の基端2b及び他方の基端3bにそれぞれ設けられる傾動部材4と、この傾動部材4を介して、一方の基端2b及び他方の基端3bと連結されるサドル5を備え、一方の先端2aは、上方の足場ボルトに係止される係止部7が形成される一方の取付部2Eを備え、他方の先端3aは、下方の足場ボルトの、サドル5寄りの周面に接する接触部8が形成される他方の取付部3Eを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電柱に上下の間隔を空け、かつ前記電柱の一方の側部及びこの一方の側部に対向する他方の側部にそれぞれ配置される上方及び下方の足場ボルトに、一方及び他方の先端がそれぞれ取り付けられる長尺状の一方及び他方のステーと、前記一方及び他方のステーの一方及び他方の基端にそれぞれ設けられる傾動部材と、この傾動部材を介して、前記一方及び他方の基端と連結されるサドルを備え、
前記一方の先端は、前記上方の足場ボルトに係止される係止部が形成される一方の取付部を備え、
前記他方の先端は、前記下方の足場ボルトの、前記サドル寄りの周面に接する接触部が形成される他方の取付部を備えることを特徴とする簡易型休憩装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記一方の取付部は、第1の柱体と、前記上方の足場ボルトを挿通するために前記第1の柱体の表面が切り欠かれてなる第1の切り欠きと、を備え、
前記第1の切り欠きは、前記第1の柱体の前記表面が切り欠かれてなる第1の直線部と、この第1の直線部に連なる第2の直線部が形成され、
前記第2の直線部は、前記第1の直線部の長さ方向に対して直角または鋭角をなす長さ方向を有し、
前記係止部は、前記第2の直線部であり、
前記他方の取付部は、第2の柱体と、前記下方の足場ボルトを挿通するために前記第2の柱体の表面が切り欠かれてなる第2の切り欠きと、を備え、
前記第2の切り欠きは、前記第2の柱体の前記表面が切り欠かれてなる第3の直線部と、この第3の直線部に連なる第4の直線部と、この第4の直線部に連なる第5の直線部が形成され、
前記第4の直線部は、前記第3の直線部の長さ方向と平行しない長さ方向を有し、
前記第5の直線部は、前記第4の直線部の前記長さ方向と平行しない長さ方向を有し、
前記接触部は、前記第5の直線部であることを特徴とする請求項1に記載の簡易型休憩装置。
【請求項3】
前記他方の取付部は、前記第2の柱体と、前記第2の切り欠きの代わりに、第3の柱体と、前記下方の足場ボルトを挿通するために前記第3の柱体の下端面が切り欠かれてなる第3の切り欠きと、を備え、
前記第3の切り欠きは、前記第3の柱体の前記下端面が切り欠かれてなる第6の直線部と、この第6の直線部に連なる点状部が形成され、
前記第6の直線部は、その長手方向を表す長軸上からみた場合に、前記第6の直線部を構成する一対の対向面が、前記下端面と直交する前記第3の柱体の平面に対してそれぞれ傾斜しているとともに、一対の前記対向面同士の最大間隔Dは、前記下方の足場ボルトの直径以上であり、かつ、一対の前記対向面同士の最小間隔dは、前記下方の足場ボルトの前記直径より狭く、
前記点状部は、その径が、前記下方の足場ボルトの前記直径以上であり、
前記接触部は、前記点状部であることを特徴とする請求項2に記載の簡易型休憩装置。
【請求項4】
前記一方及び他方のステーは、この一方及び他方のステーの各全長を調整する長さ調整部をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易型休憩装置。
【請求項5】
前記一方及び他方のステーは、衝撃を吸収する衝撃吸収部をそれぞれ備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の簡易型休憩装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電柱での高所作業において休憩のために使用する簡易型休憩装置に係り、特に、安全に使用できるとともに、電柱への取り付けや運搬が容易である簡易型休憩装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電柱上での作業においては、作業者は、作業開始から作業終了までの間、地上に降りることなく、墜落防止のための安全装置として胴綱を使用し、かつ足場ボルトに足を乗せた立位の体勢を継続している。そのため、電柱上での作業においては、作業者が感じる体の負担感が大きいという課題があった。
このような課題を解決するため、近年、高所作業の途中での休憩を可能とする技術が開発されており、それに関して既に発明が開示されている。
【0003】
特許文献1には「鉄塔用簡易型足場」という名称で、鉄塔の主柱に着脱自在に取り付け可能な鉄塔用簡易型足場に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、鉄塔の主柱に着脱自在に取り付けられる簡易型足場であって、主柱の側面に当接される当接部と、当接部の上端側に連結される踏板部と、踏板部を下方から支える支持部と、を備える足場本体と、足場本体から延ばされて、主柱の一方の側端縁に係止される第1の支持アームと、足場本体から延ばされて、主柱の他方の側端縁に係止される第2の支持アームと、踏板部の自由端側に連結されて、上方に向けて立ち上げられた側壁部材と、側壁部材から主柱に向けて延ばされて、主柱の他方の側端縁に係止される第3の支持アームと、側壁部材に一端が連結され、主柱に設けられたステップボルトに他端が掛けられる索体と、を備えることを特徴とする。
このような特徴を有する発明によれば、作業者が、踏板部に腰掛けて休憩することができる。さらに、第3の支持アームを主柱の側端縁に係止するようにしたので、腰掛けたときに、第3の支持アームを背もたれとしても利用することができる。よって、作業者が作業の途中に、楽な姿勢で待機することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-193731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された発明においては、簡易型足場を使用する際に、第1乃至第3の支持アームをそれぞれ鉄塔の主柱に固定する必要があり、手間がかかるおそれがある。また、簡易型足場は、踏板部と、足場本体と、第1乃至第3の支持アーム等からなり、部品点数が多く嵩張るので、簡易型足場を鉄塔上に持ち上げたり、降ろしたりする際の負担が大きいおそれがある。さらに、踏板部は長方形状で面積が広く、メッシュ状のため、休憩体位をとっているときに、腰から吊り下げた工具や工具袋がこの踏板部に引っかかり、立ち上がる際に手間取るおそれがある。
【0006】
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、部品点数が少なく簡易な構成のために、電柱に固定する際の手間や、運搬の負担を軽減できるとともに、休憩体位をとるときに、工具袋等が構成部材に干渉することのない簡易型休憩装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、第1の発明は、電柱に上下の間隔を空け、かつ電柱の一方の側部及びこの一方の側部に対向する他方の側部にそれぞれ配置される上方及び下方の足場ボルトに、一方及び他方の先端がそれぞれ取り付けられる長尺状の一方及び他方のステーと、一方及び他方のステーの一方及び他方の基端にそれぞれ設けられる傾動部材と、この傾動部材を介して、一方及び他方の基端と連結されるサドルを備え、一方の先端は、上方の足場ボルトに係止される係止部が形成される一方の取付部を備え、他方の先端は、下方の足場ボルトの、サドル寄りの周面に接する接触部が形成される他方の取付部を備えることを特徴とする。
【0008】
このような構成の発明において、サドルは、作業者1名の着座が可能なサイズが想定される。また、傾動部材は、一方のステーと、他方のステーとがなす角度を変化させたり、サドルの裏面に対して、一方のステーや他方のステーがそれぞれなす角度を変化させたりすることができる部材をいい、例えば、一方及び他方の先端と、サドルを支持する支持部材に設けられるスリーブとを貫通するボルトと、このボルトの先端に取り付けられるナットが考えられる。
【0009】
また、係止部が形成される一方の取付部と、接触部が形成される他方の取付部として、例えば、かぎ状に折れ曲がった一対のフックが考えられる。この場合、一方の取付部としてのフックは、その内側に上方の足場ボルトを配置させ、他方の取付部としてのフックは、その外側が下方の足場ボルトのサドル寄りの周面に接触することが考えられる。
さらに、接触部は、サドルの裏面に対して他方のステーがなす角度で位置が異なってくるので、特定の位置はないものの、その最大の範囲は、周面全体のうち、下方の足場ボルトの長手方向の軸中心を中心として、鉛直方向から水平方向までの、サドルに近い一部をいう。
【0010】
また、一方及び他方のステーの一方及び他方の先端が、上方及び下方の足場ボルトにそれぞれ取り付けられるため、簡易型休憩装置を、例えば電柱の他方の側部から透視してみた場合、簡易型休憩装置は、一方の先端と、他方の先端と、傾動部材と、を頂点とした三角形状をなす。
そのため、作業者がサドルに腰掛けて荷重がかかった際に、サドルが上方の足場ボルトの長手方向の軸中心を中心として地上方向に回動するおそれがある。しかし、一方の先端が備える係止部が上方の足場ボルトに係止されることと、他方の先端が備える接触部が下方の足場ボルトの、サドル寄りの周面に接することにより、上記の回動が防止される。
(【0011】以降は省略されています)

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