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公開番号2024171192
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023088139
出願日2023-05-29
発明の名称プラント管理装置、プラント管理装置の制御方法及びプログラム
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類G05B 23/02 20060101AFI20241204BHJP(制御;調整)
要約【課題】プラントに生じた異変の状態をより適切に把握する。
【解決手段】プラントの制御を分担する系統毎に、上流系統からの影響の受けやすさを表す影響力情報を記憶する影響力情報記憶部と、各系統で周期的に計測されるプラントデータを取得するプラントデータ取得部と、系統毎に、同一系統内で計測されたプラントデータから2種類を選ぶ組合せ毎に、2種類のプラントデータの関係性を示す第1指標値と、第1基準値と、の乖離の程度を表す第2指標値を求める第2指標値算出部と、各系統の第2指標値の最大値を各系統における異変の程度を表す第3指標値として求める第3指標値算出部と、各系統の第3指標値及び影響力情報を用いて、各系統が上流系統から受ける異変の影響の程度を表す第4指標値を求める第4指標値算出部と、各系統の第3、第4指標値を一覧表示することでプラントの異変の状態を表示する異変情報表示部と、を備える。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
プラントに生じた異変の状態を表示するプラント管理装置であって、
前記プラントにおいて制御を分担して実行する系統毎に、より上流の制御を行う上流系統からの影響の受けやすさを表す影響力情報を記憶する影響力情報記憶部と、
各系統において周期的に計測される複数種類のプラントデータを取得するプラントデータ取得部と、
系統毎に、同一系統内で計測されたプラントデータの中から2種類のプラントデータを選ぶ組み合わせ毎に、所定期間に計測された前記2種類のプラントデータの計測値から求めた前記2種類のプラントデータの関係性を示す第1指標値と、前記関係性の基準となる第1基準値と、の乖離の程度を表す第2指標値を算出する第2指標値算出部と、
系統毎に、前記第2指標値の最大値を当該系統に生じている異変の程度を表す第3指標値として算出する第3指標値算出部と、
各系統の前記第3指標値及び前記影響力情報を用いて、各系統がそれぞれ上流系統から受ける異変の影響の程度を表す第4指標値を系統毎に算出する第4指標値算出部と、
各系統における前記第3指標値及び前記第4指標値を一覧表示することにより、前記プラントにおける異変の状態を表示する異変情報表示部と、
を備える、プラント管理装置。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載のプラント管理装置であって、
前記第1指標値は、前記所定期間に計測された前記2種類のプラントデータの散布図上に、前記2種類のプラントデータのそれぞれの代表値から決まる点をプロットした場合の座標値であり、
前記第1基準値は、基準となる期間に計測された前記2種類のプラントデータのそれぞれの代表値から決まる点を、前記散布図上にプロットした場合の座標値であり、
前記第2指標値は、前記第1指標値として表される前記座標値と、前記第1基準値として表される前記座標値と、の間のユークリッド距離である、
プラント管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載のプラント管理装置であって、
前記第2指標値算出部は、前記2種類のプラントデータの組み合わせを選ぶ際に、温度に関するプラントデータ同士、及び温度以外の物理量に関するプラントデータ同士で組み合わせを選ぶ、
プラント管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載のプラント管理装置であって、
前記異変情報表示部は、前記第3指標値が第2基準値を超えている系統に対しては、当該系統で異変が生じている旨を示す表示を行う、
プラント管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載のプラント管理装置であって、
前記異変情報表示部は、さらに、前記第3指標値が前記第2基準値を超えている系統の下流系統に対しては、上流系統で異変が生じている旨を示す表示を行う、
プラント管理装置。
【請求項6】
請求項1に記載のプラント管理装置であって、
いずれかのプラントデータの値が正常範囲として定められた所定範囲を逸脱している場合には、当該プラントデータと対応付けた警報を出力する警報出力部と、
をさらに備え、
前記異変情報表示部は、いずれかのプラントデータに対する警報が出力されている場合には、当該プラントデータが計測される系統に対して、警報が出力されている旨を示す表示を行う、
プラント管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載のプラント管理装置であって、
前記異変情報表示部は、さらに、前記警報が出力されている系統の下流系統に対しては、上流系統で警報が出力されている旨を示す表示を行う、
プラント管理装置。
【請求項8】
請求項1に記載のプラント管理装置であって、
前記影響力情報は、前記系統と、前記系統の制御に影響を及ぼす1以上の上流系統と、との組み合わせ毎に定められ、
前記第4指標値算出部は、前記系統と、前記系統の上流系統との組み合わせ毎に、前記上流系統の第3指標値と、前記組み合わせに応じた影響力情報と、の積を計算し、前記積の総和を、前記第4指標値として算出する、
プラント管理装置。
【請求項9】
プラントに生じた異変の状態を表示するプラント管理装置の制御方法であって、
前記プラント管理装置が、
前記プラントにおいて制御を分担して実行する系統毎に、より上流の制御を行う上流系統からの影響の受けやすさを表す影響力情報を記憶し、
各系統において周期的に計測される複数種類のプラントデータを取得し、
系統毎に、同一系統内で計測されたプラントデータの中から2種類のプラントデータを選ぶ組み合わせ毎に、所定期間に計測された前記2種類のプラントデータの計測値から求めた前記2種類のプラントデータの関係性を示す第1指標値と、前記関係性の基準となる第1基準値と、の乖離の程度を表す第2指標値を算出し、
系統毎に、前記第2指標値の最大値を当該系統に生じている異変の程度を表す第3指標値として算出し、
各系統の前記第3指標値及び前記影響力情報を用いて、各系統がそれぞれ上流系統から受ける異変の影響の程度を表す第4指標値を系統毎に算出し、
各系統における前記第3指標値及び前記第4指標値を一覧表示することにより、前記プラントにおける異変の状態を表示する、
プラント管理装置の制御方法。
【請求項10】
プラントに生じた異変の状態を表示するためのプログラムであって、
コンピュータに、
前記プラントにおいて制御を分担して実行する系統毎に、より上流の制御を行う上流系統からの影響の受けやすさを表す影響力情報を記憶する手順と、
各系統において周期的に計測される複数種類のプラントデータを取得する手順と、
系統毎に、同一系統内で計測されたプラントデータの中から2種類のプラントデータを選ぶ組み合わせ毎に、所定期間に計測された前記2種類のプラントデータの計測値から求めた前記2種類のプラントデータの関係性を示す第1指標値と、前記関係性の基準となる第1基準値と、の乖離の程度を表す第2指標値を算出する手順と、
系統毎に、前記第2指標値の最大値を当該系統に生じている異変の程度を表す第3指標値として算出する手順と、
各系統の前記第3指標値及び前記影響力情報を用いて、各系統がそれぞれ上流系統から受ける異変の影響の程度を表す第4指標値を系統毎に算出する手順と、
各系統における前記第3指標値及び前記第4指標値を一覧表示することにより、前記プラントにおける異変の状態を表示する手順と、
を実行させるためのプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プラント管理装置、プラント管理装置の制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
原子力発電所などのプラントでは、プラント内の各所において温度や圧力、電流、電圧などの様々なデータ(プラントデータ)が計測されている。これらプラントデータは、プラントの運転状態に応じて時々刻々と変化しており、中央制御室をはじめとする様々な場所で監視されている。例えばプラントの運転員は、指示計や制御器、運転監視用計算機から出力されるプラントデータを時系列に表示したトレンドグラフを見て、プラントデータの変化傾向を確認している。運転員はこのようなデータ監視を漏れなく行うことにより、プラントでの故障や異常等の不具合の早期発見を行っている。
【0003】
従来から、プラントにおける異常検知は、運転員によるプラントデータの監視と異常の認知によって行われているが、近年、これらのプラントデータの監視を支援するシステムとして、プラント予兆管理システム、多変数時系列データ分析装置、プラント異常診断装置、プラント異常診断システム等の、大規模な機械学習を駆使したAI(Artificial Intelligence)による支援システムが実用化されつつある。
【0004】
これらの支援システムは、大量のプラントデータに対して相関処理や多変量解析等のデータ処理を行うことによりプラントの異常を検知する。そしてこのような機械学習を用いたデータ処理は、運転員が行うよりも迅速でリアルタイム性に優れ、過去データとの比較も容易で定量的な判別も可能であるなど優れた特性を持っている。
【0005】
このようなプラントの監視を支援する技術として、例えば特許文献1、2のような技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-127276号公報
特開2017-062730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、複数のプラントの運転状態を監視するプラント監視装置が記載されている。
【0008】
このプラント監視装置は、複数のプラントのそれぞれから複数の計測項目毎の状態量の集まりである状態量の束を取得する状態量取得手段と、前記状態量の束が複数集まって構成される複数の前記プラント毎の単位空間を作成する単位空間作成手段と、前記単位空間作成手段が作成した複数のプラント毎の単位空間が記憶される単位空間記憶手段と、前記状態量取得手段により、複数のプラントのうちでいずれか一のプラントの状態量の束が取得されると、前記単位空間作成手段より前記単位空間記憶手段に記憶された前記一のプラントの単位空間を基準として、前記一のプラントの状態量の束のマハラノビス距離を算出するマハラノビス距離算出手段と、前記マハラノビス距離算出手段で算出された前記一のプラントに関する前記マハラノビス距離が所定の閾値以内であるか否かに応じて、前記一のプラントの運転状態が正常であるか否かを判定する判定手段と、を備え、前記単位空間作成手段は、前記単位空間記憶手段に前記一のプラントの単位空間が記憶されていない場合、複数の前記プラントのうちで前記一のプラントに類似し且つ前記単位空間記憶手段に単位空間が記憶されている他のプラントを選択する類似プラント選択手段と、前記類似プラント選択手段が選択した前記他のプラントの単位空間を用いて前記一のプラントの単位空間を作成し、前記一のプラントの単位空間を前記単位空間記憶手段に記憶する新規空間作成手段と、を有している。
【0009】
また特許文献2には、原子力プラントにおいて計測される複数の計測パラメータのうち、2つの計測パラメータの相関強さを相関値としてそれぞれ導出し、導出した複数の相関値を足し合わせた相関値である監視指示値が、予め設定されたしきい値を超えた場合、原子力プラントの異常予兆を検知する異常予兆監視システムの異常予兆検知結果に基づいて、原子力プラントの異常事象を診断する異常診断システムが記載されている。
【0010】
この異常診断システムは、異常予兆が検知された時期を予兆検知時期とし、前記予兆検知時期よりも前の時期を未検知時期とすると、前記異常予兆検知結果として、前記未検知時期から前記予兆検知時期までの監視期間において、前記相関値の異常が発生しているとされた異常値となる前記計測パラメータの前記相関値の推移であるパラメータ推移と、前記監視期間において、異常予兆を検知するための前記監視指示値の変化に対する前記計測パラメータの前記相関値の変化の割合であるパラメータ寄与度と、を取得する異常診断制御部と、前記原子力プラントの異常事象と、前記異常事象に関連付けられる異常予兆設備と、前記原子力プラントの過去の運転履歴に基づいて生成されると共に前記異常事象に関連付けられる判定用の前記パラメータ推移と、前記原子力プラントの過去の運転履歴に基づいて生成されると共に前記異常事象に関連付けられる判定用の前記パラメータ寄与度と、を記憶するデータベースと、を備え、前記異常診断制御部は、前記異常予兆監視システムから取得した前記異常予兆検知結果に含まれる前記パラメータ推移及び前記パラメータ寄与度と、前記データベースに記憶された前記パラメータ推移及び前記パラメータ寄与度との一致判定を実行し、一致していると判定した前記パラメータ推移及び前記パラメータ寄与度に関連付けられる前記異常事象と前記異常予兆設備とを特定する。
(【0011】以降は省略されています)

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