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公開番号2024118502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023024807
出願日2023-02-21
発明の名称熱媒体管理システム、熱媒体供給装置、及び、電動車両
出願人サンデン株式会社
代理人弁理士法人エビス国際特許事務所
主分類B60L 58/24 20190101AFI20240826BHJP(車両一般)
要約【課題】走行開始後における車載機器の温調や車室内の空調に要する電力を低減させ、電動車両の航続距離を長くする。
【解決手段】バッテリから供給される電力によって走行し、少なくとも前記バッテリの温度調整を行う熱媒体回路を備えた電動車両と、前記電動車両の外部に設けられ、熱媒体の温度調整を行うと共に熱媒体を前記熱媒体回路に供給する熱媒体供給装置と、を備え、前記熱媒体供給装置において、前記熱媒体回路の熱媒体を回収すると共に、所定温度に調整した熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、熱媒体管理システムを提供する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
バッテリから供給される電力によって走行し、前記バッテリの温度調整と車室内の空調を行う熱媒体回路を備えた電動車両と、
前記電動車両の外部に設けられ、熱媒体の温度調整を行うと共に熱媒体を前記熱媒体回路に供給する熱媒体供給装置と、を備え、
前記熱媒体供給装置において、前記熱媒体回路の熱媒体を回収すると共に、所定温度に調整した熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、熱媒体管理システム。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
電動車両に搭載された熱媒体回路に熱媒体を供給する熱媒体供給装置であって、
熱媒体を貯留する第1タンク及び第2タンクと、
少なくとも前記第1タンクに貯留された熱媒体の温度調整を行う温度調整部と、
前記温度調整部を制御すると共に、前記第1タンク及び前記第2タンクにおける熱媒体の流入及び流出を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記熱媒体回路の熱媒体を回収して前記第2タンクに貯留すると共に、前記温度調整部を制御して所定温度に調整した前記第1タンクの熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、熱媒体供給装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記電動車両の走行開始前の所定時間内に前記第1タンクから熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、請求項2記載の熱媒体供給装置。
【請求項4】
前記熱媒体供給装置は、前記電動車両に搭載されたバッテリを充電する充電設備に併設され、
前記バッテリの充電中に、熱媒体を前記第1タンクから前記熱媒体回路に供給する、請求項2又は請求項3記載の熱媒体供給装置。
【請求項5】
バッテリから供給される電力によって走行し、少なくとも前記バッテリの温度調整を行う熱媒体回路を備えた電動車両であって、
前記熱媒体回路は、
請求項2記載の熱媒体供給装置から供給される熱媒体を流入させる流入口と、前記熱媒体供給装置へ熱媒体を流出させる流出口と、を含む、電動車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱媒体管理システム、熱媒体供給装置、及び、電動車両に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両に搭載されたバッテリから供給される電力によって走行用モータを駆動するハイブリッド自動車(HV:Hybrid Vehicles、PHV:Plug-in Hybrid Vehicles)や電気自動車(EV:Electric Vehicles)等の電動車両が普及している。このような電動車両では、ユーザの自宅や外出先に設置された充電設備においてバッテリを充電し、電動車両の走行と車室内の空調及びバッテリ等車載機器の温調に要する電力を蓄えている。
【0003】
バッテリは、充電と放電により温度が上昇し、温度はバッテリの寿命と充電容量に直接影響を及ぼす。このため、例えば、特許文献1には、充電ステーションと電動車両との間に、充電ステーションから供給される冷却水を循環させる外部冷却水回路を形成し、この冷却水によって充電中のバッテリを冷却することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
独国特許出願公開第102020208550号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
バッテリは、所定の温度範囲内の環境下で用いられることで適切な性能が確保され、期待されるライフサイクルを実現できるものであり、上記温度範囲外の環境下で充放電が継続されるとバッテリの性能の低下や劣化又は損傷を招く。このため、電動車両では、熱源となる冷媒回路の冷媒と水等の熱媒体を介して車室内の空調を行うと共にバッテリを含む車載機器の温調を行っている。
【0006】
従って、バッテリ等の温調に用いられる熱媒体は、電動車両の走行中に目標温度となるように温調されるので、電動車両が充電設備に到着した直後や目的地に到着した直後など、走行終了直後も目標温度に維持されている。
一方、電動車両において、走行終了後は、熱媒体に蓄えられた熱が時間の経過に伴って自然放熱され、次回の走行開始時には熱媒体の温度が目標温度よりも低下又は上昇する。特に、充電設備におけるバッテリの充電中は、充電設備から供給される電流によるバッテリ自身の温度上昇はもちろん、外気の影響により熱媒体の温度が変動し、充電中や充電後の走行開始時に熱媒体の温度が目標温度よりも低下又は上昇している場合がある。
【0007】
これに対して、特許文献1の技術では、充電中にバッテリの冷却はなされるが電動車両の熱媒体の温調までは行われていない。このため、電動車両が、熱媒体の温度が目標温度に満たない状態で走行を開始すると、走行中に熱媒体の温調のためにバッテリに蓄えられた電力を消費することとなり、電動車両の航続距離が短くなるという問題がある。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題としている。すなわち、走行開始後における車載機器の温調や車室内の空調に要する電力を低減させ、電動車両の航続距離を長くすること、などが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような課題を解決するために、本発明の一態様に係る熱媒体管理システムは、以下の構成を具備するものである。
バッテリから供給される電力によって走行し、少なくとも前記バッテリの温度調整を行う熱媒体回路を備えた電動車両と、前記電動車両の外部に設けられ、熱媒体の温度調整を行うと共に熱媒体を前記熱媒体回路に供給する熱媒体供給装置と、を備え、前記熱媒体供給装置において、前記熱媒体回路の熱媒体を回収すると共に、所定温度に調整した熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、熱媒体管理システム。
【0010】
また、上記熱管理システムにおける熱媒体供給装置の一態様は、以下の構成を具備する。
電動車両に搭載された熱媒体回路に熱媒体を供給する熱媒体供給装置であって、熱媒体を貯留する第1タンク及び第2タンクと、少なくとも前記第1タンクに貯留された熱媒体の温度調整を行う温度調整部と、前記温度調整部を制御すると共に、前記第1タンク及び前記第2タンクにおける熱媒体の流入及び流出を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記熱媒体回路の熱媒体を回収して前記第2タンクに貯留すると共に、前記温度調整部を制御して所定温度に調整した前記第1タンクの熱媒体を前記熱媒体回路に供給する、熱媒体供給装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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