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公開番号2024116995
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2023022898
出願日2023-02-16
発明の名称重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類C08F 220/10 20060101AFI20240821BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、伸度、耐熱黄変性及び密着性に優れた硬化物を形成可能な重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物及び物品を提供することを目的とする。
【解決手段】反応性官能基を有しない(メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基をそれぞれ1個又は2個以上有する化合物(a2)、並びにリン含有(メタ)アクリレート化合物(a3)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、(メタ)アクリレート化合物(a1)及び化合物(a2)とは異なる化合物であり、かつ第2重合性不飽和基及び第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とすることを特徴とする、重合性不飽和基含有樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
反応性官能基を有しない(メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基をそれぞれ1個又は2個以上有する化合物(a2)、並びにリン含有(メタ)アクリレート化合物(a3)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、
前記(メタ)アクリレート化合物(a1)及び前記化合物(a2)とは異なる化合物であり、かつ第2重合性不飽和基及び前記第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とすることを特徴とする、重合性不飽和基含有樹脂。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記反応原料(i)100質量%中の前記リン含有(メタ)アクリレート化合物(a3)の含有量が、0.5~8質量%である、請求項1に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項3】
前記第1反応性官能基が、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項4】
前記第1重合性不飽和基が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、イソプロペニル基、1-プロペニル基、スチリル基、スチリルメチル基、マレイミド基、ビニルエーテル基及び(メタ)アクリルアミド基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項5】
前記(メタ)アクリル共重合体(A)と前記化合物(B)との混合割合が、前記(メタ)アクリル共重合体(A)が有する第1反応性官能基1モルに対して、前記化合物(B)が有する前記第2反応性官能基が、0.5~1.05モルとなる範囲である、請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の重合性不飽和基含有樹脂と、光重合開始剤とを含有することを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、前記重合性不飽和基含有樹脂以外の重合性不飽和基を有する樹脂(X)を含有する、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、有機溶剤及び/又は硬化剤を含有する、請求項7に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
請求項6に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
【請求項10】
請求項7に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
プリント配線板上に電子部品を実装してはんだ付けする際に、実装部以外の部分にはんだが付着するのを防止する材料として、あるいは、配線の酸化及び腐食を半永久的に防止する被膜を形成する材料として、ソルダーレジストが広く用いられている。このようなソルダーレジストのパターンを形成する技術として、微細なパターンを正確に形成できるフォトレジスト法があり、特に環境面の配慮から、アルカリ現像型の液状フォトレジスト法が主流となっている。
また、プリント配線板は、高密度化実現のため微細化、多層化及びワンボード化の一途をたどっている。プリント配線板の実装方式も、表面実装技術(SMT)へと推移している。
そのため、ソルダーレジスト用樹脂材料に対する要求性能は、少ない露光量で硬化すること、アルカリ現像性に優れること、分散性に優れることや、硬化物における耐熱性や耐熱黄変性、強度、柔軟性、伸び、誘電特性、基材密着性等に優れることなど、様々なものが挙げられる。
【0003】
従来知られているソルダーレジスト用樹脂材料としては、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂とアクリル酸と、無水フタル酸とを反応させて得られる中間体に、さらにテトラヒドロ無水フタル酸を反応させて得られる酸基含有エポキシアクリレート樹脂を含む感光性樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)や、(メタ)アクリル共重合体に対し、該(メタ)アクリル共重合体の反応性官能基と反応し得る官能基を有する化合物と、多塩基酸無水物とをさらに反応させて得られる酸基含有(メタ)アクリレート樹脂を含む酸基含有(メタ)アクリレート樹脂組成物(例えば、特許文献2参照)が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3580429号公報
特許第7197055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1及び2の技術は、硬化物の伸度、耐熱黄変性及び密着性の点で更なる改良の余地がある。特にLED向け白色レジストインキ用樹脂組成物には、高耐熱黄変性が要求されるが、上記特許文献1等に代表される従来の酸変性エポキシアクリレートでは、耐熱黄変性の問題が依然として残っている。
【0006】
そこで、本発明は、伸度、耐熱黄変性及び密着性に優れた硬化物を形成可能な重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物及び物品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の(メタ)アクリル共重合体(A)と、特定の化合物(B)とを必須の反応原料(1)とする重合性不飽和基含有樹脂とすることにより、伸度、耐熱黄変性及び密着性に優れた硬化物を形成可能な重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物及び物品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
反応性官能基を有しない(メタ)アクリレート化合物(a1)、第1重合性不飽和基及び第1反応性官能基をそれぞれ1個又は2個以上有する化合物(a2)、並びにリン含有(メタ)アクリレート化合物(a3)を必須の反応原料(i)とする(メタ)アクリル共重合体(A)と、
前記(メタ)アクリレート化合物(a1)及び前記化合物(a2)とは異なる化合物であり、かつ第2重合性不飽和基及び前記第1反応性官能基と反応し得る第2反応性官能基を有する化合物(B)と、を必須の反応原料(1)とすることを特徴とする、重合性不飽和基含有樹脂。
[2]
前記反応原料(i)100質量%中の前記リン含有(メタ)アクリレート化合物(a3)の含有量が、0.5~8質量%である、[1]に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
[3]
前記第1反応性官能基が、水酸基、エポキシ基、イソシアネート基、カルボキシル基及びアルコキシ基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、[1]又は[2]に記載の重合性不飽和基含有樹脂。
[4]
前記第1重合性不飽和基が、(メタ)アクリロイル基、アリル基、イソプロペニル基、1-プロペニル基、スチリル基、スチリルメチル基、マレイミド基、ビニルエーテル基及び(メタ)アクリルアミド基からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の重合性不飽和基含有樹脂。
[5]
前記(メタ)アクリル共重合体(A)と前記化合物(B)との混合割合が、前記(メタ)アクリル共重合体(A)が有する第1反応性官能基1モルに対して、前記化合物(B)が有する前記第2反応性官能基が、0.5~1.05モルとなる範囲である、[1]~[4]のいずれかに記載の重合性不飽和基含有樹脂。
[6]
[1]~[5]のいずれかに記載の重合性不飽和基含有樹脂と、光重合開始剤とを含有することを特徴とする、硬化性樹脂組成物。
[7]
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、前記重合性不飽和基含有樹脂以外の重合性不飽和基を有する樹脂(X)を含有する、[6]に記載の硬化性樹脂組成物。
[8]
前記硬化性樹脂組成物が、さらに、有機溶剤及び/又は硬化剤を含有する、[6]又は[7]に記載の硬化性樹脂組成物。
[9]
[6]~[8]のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物の硬化物。
[10]
[9]に記載の硬化物からなる塗膜を有することを特徴とする、物品。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伸度、耐熱黄変性及び密着性に優れた硬化物を形成可能な重合性不飽和基含有樹脂、硬化性樹脂組成物、並びにその硬化物及び物品を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態(「本実施形態」と称する。)について詳細に説明するが、本開示は以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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