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公開番号2024113269
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018126
出願日2023-02-09
発明の名称産業機器用制御システム及び受信回路
出願人株式会社デンソーウェーブ
代理人個人
主分類H04L 25/02 20060101AFI20240815BHJP(電気通信技術)
要約【課題】産業機器のノイズ耐性を向上させること。
【解決手段】ロボット15は、サーボモータ31及びロータリエンコーダ32が搭載されたロボット本体21と、ロボット本体21を制御するロボットコントローラ52とを備えている。ロータリエンコーダ32は信号線57a,57bを介してロボットコントローラ52の差動入力回路70に接続されており、差動入力回路70にはロータリエンコーダ32から位相が互いに逆となるように生成された差動入力信号が入力される。差動入力回路70は、各差動入力信号を伝送する一対の信号ライン及びそれら信号ラインを通じて入力された両差動入力信号の電圧差に応じて差動出力信号を生成する差動アンプが設けられた入力回路部と、差動入力信号の電圧レベルに応じて差動入力信号の電圧を引き上げる又は引き下げることにより当該差動入力信号の波形をシフトさせるレベルシフト回路部とを有している。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
産業機器を対象として制御を行う産業機器用制御システムであって、
入力された入力信号をフィルタ処理し当該フィルタ処理を経ることでノイズを除去した信号を出力信号として出力する受信回路を備え、
前記受信回路は、
前記入力信号である差動入力信号を伝送する一対の信号ラインと、
前記信号ラインを通じて伝送された2つの前記差動入力信号の電圧差に応じて前記出力信号である差動出力信号を生成する差動アンプと、
前記信号ラインに入力された前記差動入力信号の電圧値を検出し、当該検出した電圧値が閾値を超えている場合に、前記差動入力信号の電圧値を小さくするようにして制御することにより前記差動アンプへの入力前に前記差動入力信号の波形をシフトさせるシフト用回路部と
を備えている産業機器用制御システム。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記信号ラインに入力された前記差動入力信号を前記差動アンプに伝送する過程で減衰させるアッテネータを備え、
前記シフト用回路部は、前記信号ラインに接続された定電流源を有してなり、前記検出した電圧値が前記閾値を超えている場合に、前記信号ラインにおいて当該電圧値の検出箇所よりも下流側に設けられている前記アッテネータに定電流を流すようにして前記定電流源を制御することにより、前記差動入力信号の波形をシフトさせる請求項1に記載の産業機器用制御システム。
【請求項3】
前記閾値として、第1閾値と当該第1閾値よりも大きい第2閾値とを含み、
前記シフト用回路部は、前記信号ラインに接続された第1定電流源及び第2定電流源を有してなり、前記検出した電圧値が前記第1閾値を超えている場合に、前記信号ラインにおいて当該電圧値の検出箇所よりも下流側に設けられている抵抗に定電流を流すようにして前記第1定電流源及び前記第2定電流源を制御することにより、前記差動入力信号の波形をシフトさせ、前記検出した電圧値が前記第2閾値を超えている場合に、前記抵抗に前記第1定電流源及び前記第2定電流源から定電流を流すようにして前記第1定電流源及び前記第2定電流源を制御することにより、前記差動入力信号の波形をシフトさせる請求項1又は請求項2に記載の産業機器用制御システム。
【請求項4】
産業機器を対象として制御を行う産業機器用制御システムに適用され、入力された入力信号をフィルタ処理し当該フィルタ処理を経ることでノイズを除去した信号を出力信号として出力する受信回路であって、
前記入力信号である差動入力信号を伝送する一対の信号ラインと、
前記信号ラインを通じて伝送された2つの前記差動入力信号の電圧差に応じて前記出力信号である差動出力信号を生成する差動アンプと、
前記信号ラインに入力された前記差動入力信号の電圧値を検出し、当該検出した電圧値が閾値を超えている場合に、前記差動入力信号の電圧値を小さくするようにして制御することにより前記差動アンプへの入力前に前記差動入力信号の波形をシフトさせるシフト用回路部と
を備えている受信回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、産業機器用制御システム及び産業機器用制御システムに適用される受信回路に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
工場等で用いられる産業用ロボット等の産業機器には、ソレノイドやサーボモータ等の電動式アクチュエータが搭載されているものがある。この種の産業機器においては、電動式アクチュエータへ駆動電力を供給するための電源線をノイズ源としたノイズ(高電圧サージノイズ)が信号線に印加される可能性がある。特に強電線である電源線と弱電線である信号線とが近接配置される場合にはそのような懸念が一層強くなる。また、工場においては産業機器が多数設置されることが多く、他の産業機器の電源線等がノイズ源になる可能性もある。信号線に印加されたノイズによって信号の送受信が適切に行われなくなることは、産業機器の動作安定性等を損なう要因になる。そこで、産業機器用の制御システムにおいては、ノイズの影響を抑えるべく、ノイズ除去用のフィルタ回路を搭載するといった対策が講じられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2016-63406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したフィルタ回路の1つとして差動入力受信回路がある。差動入力受信回路においては、例えば2つの信号線を用いて逆位相となる信号(差動入力信号)を差動アンプに入力し、それらの信号の電圧差に基づいて出力信号を生成するように構成されているものがある。2つの信号線は互いに並走するようにしてまとめられており、上述したノイズが両信号に印加される。このようなノイズ(同相ノイズ)については、電圧差に基づいて出力信号を生成する際に除去されることとなる。
【0005】
差動アンプについては信号(電圧)の入力レンジが定められており、当該入力レンジを超える信号が入力されることは誤作動や故障の要因になる。上述したように、産業用機器に搭載される差動入力受信回路においては、入力レンジを超えるようなノイズが印加され得る点に配慮して、以下のような対策が講じられている。すなわち、差動アンプの前段にアッテネータ(抵抗アレイ)を配設し、差動アンプに入力される信号を当該アッテネータにより減衰させるといった対策が講じられている。
【0006】
ここで、アッテネータの減衰比を大きくすれば、大きなノイズに対するノイズ耐性を強化できる。但し、アッテネータによる減衰はノイズが印加された部分だけでなく本来の信号(ノイズが印加されていない部分)にも及ぶことになる。つまり、減衰比が大きくなることで、上述した2つの信号の電圧差が小さくなり、本来の信号に対するノイズマージンが低下する。このように、産業機器用の制御システムにおいては、差動アンプにて出力信号(差動出力信号)を適正に生成可能としつつ大きなノイズに対するノイズ耐性を向上させる上でノイズ除去に係る構成に未だ改善の余地がある。
【0007】
本発明は、上記例示した課題等に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、産業機器のノイズ耐性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
【0009】
第1の手段.産業機器(ロボット15)を対象として制御を行う産業機器用制御システム(制御システム50)であって、
入力された入力信号をフィルタ処理し当該フィルタ処理を経ることでノイズを除去した信号を出力信号として出力する受信回路(入出力部62)を備え、
前記受信回路は、
前記入力信号である差動入力信号を伝送する一対の信号ライン(信号ライン71,72)と、
前記信号ラインを通じて伝送された2つの前記差動入力信号の電圧差に応じて前記出力信号である差動出力信号を生成する差動アンプ(差動アンプ75)と、
前記信号ラインに入力された前記差動入力信号の電圧値を検出し、当該検出した電圧値が閾値(例えば第1閾値U1´)を超えている場合に、前記差動入力信号の電圧値を小さくするようにして制御することにより前記差動アンプへの入力前に前記差動入力信号の波形をシフトさせるシフト用回路部(例えば電圧レベル検出回路部82及びレベルシフト回路部83)と
を備えている。
【0010】
本手段に示す受信回路(差動入力受信回路)においては、差動入力信号の電圧差に応じて差動出力信号が生成され、両差動入力信号に同様のノイズ(コモンモードノイズ、同相ノイズ)が印加されたとしても当該ノイズは差動出力信号の生成時に差動アンプにて除去される。差動アンプについては差動入力信号(電圧)の入力レンジが定められており、当該入力レンジを超える信号が入力されることは誤作動や故障の要因になる。産業機器用の制御システムについては高電圧のノイズが発生する環境下にて使用され得るため、産業機器の動作安定性の向上等を図る上で入力レンジを超える信号の入力を抑えることが重要となる。例えば、差動アンプの前段にアッテネータ(抵抗アレイ)を配設し、差動アンプに入力される信号を当該アッテネータにより減衰させるといった対策を講じることも可能ではある。このような構成によれば、アッテネータの減衰比を大きくすれば、大きなノイズに対するノイズ耐性を強化できる。但し、アッテネータによる減衰はノイズが印加された部分だけでなくノイズが印加されていない部分(本来の信号)にも及ぶことになる。このため、減衰比が大きくなれば2つの差動入力信号の電圧差は小さくなり、本来の信号に対するノイズマージンが低下し得る。
(【0011】以降は省略されています)

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