TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024110325
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-15
出願番号2023014855
出願日2023-02-02
発明の名称粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C09J 7/38 20180101AFI20240807BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】粗面接着性を効果的に改善し得る粘着シートを提供する。
【解決手段】アクリル系ポリマ―を含む粘着剤層を有する粘着シートが提供される。アクリル系ポリマーのモノマー成分は、2-オクチルアクリレート(m1)を含み、かつ、2-オクチルアクリレート(m1)およびカルボキシ基含有モノマー(m2)とは異なる共重合性モノマー(m3)を10重量%以上含む。また、粘着剤層は粘着付与剤をさらに含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
モノマー成分として2-オクチルアクリレート(m1)を含むアクリル系ポリマーを含む粘着剤層を有し、
前記アクリル系ポリマーのモノマー成分は、2-オクチルアクリレート(m1)およびカルボキシ基含有モノマー(m2)とは異なる共重合性モノマー(m3)を10重量%以上含み、
前記粘着剤層は粘着付与剤をさらに含む、粘着シート。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記共重合性モノマー(m3)は、式:
CH

=C(R

)COOR

(上式中、R

は水素原子またはメチル基であり、R

は炭素原子数1~20の鎖状アルキル基(ただし、R

が水素原子の場合、2-オクチル基を除く。)である。);
で表わされるアルキル(メタ)アクリレートを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記共重合性モノマー(m3)は、n-ブチルアクリレートおよび2-エチルヘキシルアクリレートから選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記粘着付与剤は、ロジン系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂およびアクリル系オリゴマーから選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記粘着剤層を形成するための粘着剤組成物は架橋剤を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記アクリル系ポリマーの重量平均分子量は40万以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項7】
前記アクリル系ポリマーの分散度(Mw/Mn)は2以上50未満である、ここで該分散度は、アクリル系ポリマーの数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比から求められる、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項8】
ステンレス鋼板に対する180度剥離強度が10N/20mm以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。
【請求項9】
電子機器において部材の固定に用いられる、請求項1~3のいずれか一項に記載の粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シートに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
一般に粘着剤(感圧接着剤ともいう。以下同じ。)は、室温付近の温度域において柔らかい固体(粘弾性体)の状態を呈し、圧力により被着体に接着する性質を有する。かかる性質を活かして、粘着剤は、スマートフォン等の携帯電子機器や家電製品から自動車、OA機器等の各種産業分野において、典型的には粘着剤層を含む粘着シートの形態で、部品の接合や表面保護等の目的で広く利用されている。粘着シートに関する技術文献としては、例えば、特許文献1が挙げられる。特許文献1には、2-オクチルアクリレートをモノマー成分として用いて重合されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5457186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
2-オクタノールを用いて合成される2-オクチルアクリレートは、バイオマス由来材料から得ることができるため、化石資源系材料への依存抑制が可能な粘着剤材料として使用が検討されている。例えば、特許文献1では、2-オクチルアクリレート95重量%およびアクリル酸5重量%のモノマー成分から合成されたアクリル系ポリマーにより形成した粘着剤について、粘着特性(剥離接着力およびせん断強度)や熱安定性の評価が実施されている。
【0005】
しかし、特許文献1で提案されているような、2-オクチルアクリレートを主体とするポリマー(2-オクチルアクリレート系ポリマー)から構成された粘着剤は、ガラス転移温度が比較的高く、柔軟性が低くなる傾向がある。そのような粘着剤では、その柔軟性の低さのため高い粘着力を得ることが難しく、特に、粗面に対する粘着力が不足することが、本発明者らの検討の結果明らかになった。そこで、2-オクチルアクリレート系ポリマー含有の効果を享受しつつ粗面接着性を改善することについて鋭意検討を進めた結果、2-オクチルアクリレートが共重合されたアクリル系ポリマーを含む組成で良好な粗面接着性を有する粘着剤の作出に成功し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、2-オクチルアクリレートを用いて合成されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤の改良に関するものであり、2-オクチルアクリレートが共重合されたアクリル系ポリマーを含む構成で、粗面接着性を効果的に改善し得る粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書によると、モノマー成分として2-オクチルアクリレート(m1)を含むアクリル系ポリマーを含む粘着剤層を有する粘着シートが提供される。上記アクリル系ポリマーのモノマー成分は、2-オクチルアクリレート(m1)およびカルボキシ基含有モノマー(m2)とは異なる共重合性モノマー(m3)を10重量%以上含む。また、上記粘着剤層は粘着付与剤をさらに含む。上記構成によると、2-オクチルアクリレートを用いて合成されたアクリル系ポリマーを含む粘着剤の粗面接着性が効果的に改善され得る。その理由の一つとして、特に限定して解釈されるものではないが、アクリル系ポリマーに上記共重合性モノマー(m3)を一定量以上共重合することで、アクリル系ポリマーの側鎖結晶性が低下し、その結果、粘着剤のガラス転移温度が低くなり、そこに粘着付与剤添加による粘着力向上効果が良好に発現し、これらの作用により粗面接着性が効果的に向上するものと考えられる。要するに、上記構成によると、2-オクチルアクリレート使用の効果を得つつ、粗面接着性のよい粘着剤が実現される。
【0007】
いくつかの態様において、上記共重合性モノマー(m3)は、式:
CH

=C(R

)COOR

(上式中、R

は水素原子またはメチル基であり、R

は炭素原子数1~20の鎖状アルキル基(ただし、R

が水素原子の場合、2-オクチル基を除く。)である。);で表わされるアルキル(メタ)アクリレートを含む。共重合性モノマー(m3)として、上記の化学構造を有するアルキル(メタ)アクリレートのなかから適当な種類を選択して用いることにより、良好な粘着特性を有しつつ、粗面接着性を好ましく向上することができる。
【0008】
いくつかの好ましい態様において、上記共重合性モノマー(m3)は、n-ブチルアクリレート(BA)および2-エチルヘキシルアクリレート(2EHA)から選択される少なくとも1種を含む。共重合性モノマー(m3)として、BAおよび2EHAから選択される少なくとも1種を使用することにより、粗面接着性向上効果がよりよく発揮され得る。
【0009】
いくつかの態様において、上記粘着付与剤は、ロジン系粘着付与樹脂、テルペン系粘着付与樹脂およびアクリル系オリゴマーから選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。上記種類の粘着付与剤を用いることにより、ここに開示される技術による効果は好ましく実現され得る。
【0010】
いくつかの態様において、上記粘着剤層を形成するための粘着剤組成物は架橋剤を含む。架橋剤を用いることで、粘着剤の凝集力を適度に高めることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日東電工株式会社
偏光板
1か月前
日東電工株式会社
粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
積層フィルム
29日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
8日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
8日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
光学粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
光学粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
光学粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
焼結接合用シート
27日前
日東電工株式会社
導電層付フィルム
27日前
日東電工株式会社
透明導電性フィルム
1か月前
日東電工株式会社
円偏光板の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
焼結接合用巻回シート
20日前
日東電工株式会社
光学積層体の製造方法
6日前
日東電工株式会社
水剥離性光学粘着シート
8日前
日東電工株式会社
導光部材および照明装置
1か月前
日東電工株式会社
電気化学測定用混合試薬
2か月前
日東電工株式会社
偏光板および画像表示装置
1か月前
日東電工株式会社
偏光板および画像表示装置
1か月前
日東電工株式会社
偏光板および画像表示装置
1か月前
日東電工株式会社
積層光学フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
積層フィルム、およびロール
29日前
日東電工株式会社
積層光学フィルムの製造方法
1か月前
日東電工株式会社
反射防止フィルムの製造方法
22日前
日東電工株式会社
表示システムおよび光学積層体
1か月前
株式会社ニトムズ
粘着テープ
6日前
日東電工株式会社
光硬化性樹脂組成物、光学材料
27日前
日東電工株式会社
光学積層体および画像表示装置
1か月前
日東電工株式会社
偏光フィルムおよびその製造方法
1か月前
日東電工株式会社
積層フィルムおよび画像表示装置
27日前
日東電工株式会社
半導体パッケージ製造用粘着シート
1か月前
日東電工株式会社
フィルムミラー積層体及びミラー部材
8日前
日東電工株式会社
触覚センサ及び触覚センサの製造方法
7日前
日東電工株式会社
塗工方法および光学積層体の製造方法
1か月前
日東電工株式会社
液晶ポリマーフィルム、及びその製造方法
27日前
続きを見る