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公開番号
2024169234
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023086539
出願日
2023-05-25
発明の名称
光学粘着シート
出願人
日東電工株式会社
代理人
弁理士法人いくみ特許事務所
主分類
C09J
7/38 20180101AFI20241128BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】フレキシブルデバイス用途に適した光学粘着シートを提供する。
【解決手段】粘着シート10は、光学粘着シートであって、-20℃において70kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有し、-30℃での第1せん断損失弾性率の、60℃での第2せん断損失弾性率に対する比率が、14以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
光学粘着シートであって、
-20℃において70kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有し、
-30℃での第1せん断損失弾性率の、60℃での第2せん断損失弾性率に対する比率が14以下である、光学粘着シート。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
前記第1せん断損失弾性率が100kPa以下である、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項3】
-20℃での第3せん断損失弾性率に対する前記第1せん断損失弾性率の比率が2.8以下である、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項4】
前記第3せん断損失弾性率が50kPa以下である、請求項3に記載の光学粘着シート。
【請求項5】
-50℃~150℃において損失正接tanδが1以上3以下の極大値を有する、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項6】
40℃および相対湿度92%の条件で測定される透湿度が400g/m
2
・24h以下である、請求項1に記載の光学粘着シート。
【請求項7】
25℃、剥離角度180°および引張速度60mm/分の条件での剥離試験における粘着力が2.0N/10mm以上である、請求項1から6のいずれか一つに記載の光学粘着シート。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学粘着シートに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光フィルム、タッチパネルおよびカバーフィルムなどの要素を含む積層構造を有する。そのようなディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの接合のために、例えば、光学的に透明な粘着シート(光学粘着シート)が用いられる。
【0003】
一方、スマートフォン用およびタブレット端末用に、繰り返し折り曲げ可能(フォルダブル)なディスプレイパネルの開発が進んでいる。フォルダブルディスプレイパネルは、具体的には、屈曲形状とフラットな非屈曲形状との間で、繰り返し変形可能である。このようなフォルダブルディスプレイパネルでは、積層構造中の各要素が、繰り返し折り曲げ可能に作製されており、そのような要素間の接合に薄い光学粘着シートが用いられている。フォルダブルディスプレイパネルなどフレキシブルデバイス用の光学粘着シートについては、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-111754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
フォルダブルディスプレイパネルの折り曲げ箇所では、従来、被着体としての要素から光学粘着シートが剥がれやすい。ディスプレイパネルが折り曲げられたとき、光学粘着シートの折り曲げ部分には、比較的大きな引張り応力が局所的に発生するからである。光学粘着シートの折り曲げ部分では、要素(被着体)に対する例えばせん断方向の引張り応力が大きいほど、光学粘着シートと要素との間で、剥がれが発生しやすい。当該剥がれの発生は、デバイスの機能不良の原因となり、好ましくない。フォルダブルディスプレイパネル用の光学粘着シートには、ディスプレイ屈曲時に要素(被着体)から剥がれにくいことが、高いレベルで求められている。
【0006】
一方、フレキシブルデバイスとしては、巻き取り可能(ローラブル)なディスプレイパネルの開発も進んでいる。ローラブルディスプレイパネルは、例えば、全体または一部が巻き取られた後の巻回し形状と、全体が繰り出された後のフラット形状との間で、繰り返し変形可能である。このようなローラブルディスプレイパネルでは、積層構造中の各要素が、繰り返し変形可能に作製されており、そのような要素間の接合に薄い光学粘着シートが用いられている。ローラブルディスプレイパネルの巻回し形状時には、巻回し形状の要素に接合している光学粘着シートは当該要素から引張り応力を受け続ける。このような光学粘着シートには、ディスプレイの巻回し形状時に要素(被着体)から剥がれにくいことが、非常に高いレベルで求められる。
【0007】
フレキシブルデバイス用の光学粘着シートには、優れた応力緩和性を有するように、高度に軟質であることが求められる。このような光学粘着シートは、従来、切断刃によって切断加工される前に、例えば-20℃以下の低温に、冷却される。切断刃に対する光学粘着シートの付着を、避けるためである(光学粘着シートは、低温なほど、高弾性化し、切断刃に付着しにくくなる)。しかし、切断加工工程中、光学粘着シートの温度は徐々に高くなる。従来の光学粘着シートでは、光学粘着シートにおける温度上昇による弾性率の低下(軟質化)が比較的大きく、切断加工温度のマージンが比較的狭い。
【0008】
本発明は、フレキシブルデバイス用途に適した光学粘着シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明[1]は、光学粘着シートであって、-20℃において70kPa以下のせん断貯蔵弾性率を有し、-30℃での第1せん断損失弾性率の、60℃での第2せん断損失弾性率に対する比率が14以下である、光学粘着シートを含む。
【0010】
本発明[2]は、前記第1せん断損失弾性率が100kPa以下である、上記[1]に記載の光学粘着シートを含む。
(【0011】以降は省略されています)
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