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公開番号2024108412
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-13
出願番号2023012764
出願日2023-01-31
発明の名称半導体集積回路装置
出願人ミツミ電機株式会社
代理人個人,個人
主分類G05F 1/56 20060101AFI20240805BHJP(制御;調整)
要約【課題】過電流保護回路を備えた半導体集積回路装置においてリトライ動作を繰り返している間は異常状態を示す信号を出力し続けるようにする。
【解決手段】電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、出力トランジスタを制御する制御回路とを備えた半導体集積回路装置において、出力トランジスタに所定値以上の電流が流れたことを検出可能な過電流検出回路と、過電流状態を検出したことに応じて出力トランジスタを間欠的にオフ状態にさせるための信号を出力するリトライ回路と、エラーフラグ信号を出力するための外部端子とを備え、制御回路はリトライ回路から出力される信号に基づいて出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返す機能を有し、リトライ回路は過電流状態が検出された後制御回路が出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返している間は異常を示すエラーフラグを連続して異常を示すようにした。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタをオン状態またはオフ状態に制御する制御回路と、を備えた半導体集積回路装置であって、
前記出力トランジスタに所定値以上の電流が流れたことを検出可能な過電流検出回路と、
前記過電流検出回路が出力電流の過電流状態を検出したことに応じて前記出力トランジスタを間欠的にオフ状態にさせるための信号を生成し出力するリトライ回路と、
内部回路の異常を示すエラーフラグ信号を出力するための外部端子と、を備え、
前記制御回路は、前記リトライ回路から出力される信号に基づいて前記出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返す機能を有し、
前記リトライ回路は、前記過電流検出回路が出力電流の過電流状態を検出した後、前記制御回路が前記出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返している間は、前記エラーフラグ信号を、連続して異常を示すように構成されていることを特徴とする半導体集積回路装置。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記リトライ回路は、
コンデンサを充電する第1定電流源および前記コンデンサを放電する第2定電流源を備え所定時間を計時するタイマー回路と、
前記タイマー回路の充放電ノードの電圧と所定の第1低しきい値電圧または第1高しきい値電圧とを比較する第1電圧比較回路と、
前記タイマー回路の充放電ノードの電圧と所定の第2低しきい値電圧または第2高しきい値電圧とを比較する第2電圧比較回路と、を備え、
前記第1電圧比較回路と第2電圧比較回路は、比較対象の電圧が上昇するときは高い方のしきい値電圧と比較し、比較対象の電圧が下降するときは低い方のしきい値電圧と比較するようにされ、
前記リトライ回路は、
前記第1電圧比較回路または前記第2電圧比較回路から出力される信号に基づいて、前記充放電ノードの電圧が前記第1高しきい値電圧または前記第2高しきい値電圧よりも上がったことを検出した場合に前記エラーフラグ信号を異常を示す状態に変化させ、
前記第1電圧比較回路が前記充放電ノードの電圧が前記第1低しきい値電圧以下に下がったことを検出し、かつ前記第2電圧比較回路が前記充放電ノードの電圧が前記第2低しきい値電圧以下に下がったことを検出した場合に前記エラーフラグ信号を正常を示す状態に復帰させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
【請求項3】
前記タイマー回路は、前記過電流検出回路が過電流状態を検出したことに応じて充電動作を開始し、前記第1電圧比較回路が前記充放電ノードの電圧が前記第1高しきい値電圧に達したことを検出したことに応じて放電動作を開始するように構成され、
前記制御回路は、前記第1電圧比較回路から出力される信号に基づいて、前記充放電ノードの電圧が前記第1高しきい値電圧よりも上がったことを検出した場合に前記出力トランジスタを一時的にオフさせるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路装置。
【請求項4】
前記第1高しきい値電圧は前記第2高しきい値電圧よりも低い値に設定されており、
前記リトライ回路は、
前記第1電圧比較回路から出力される信号に基づいて、前記タイマー回路の充放電ノードの電圧が前記第1高しきい値電圧よりも上がったことを検出した場合に前記エラーフラグ信号を異常を示す状態に変化させるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回路装置。
【請求項5】
前記外部端子と接地点との間に接続されたスイッチ・トランジスタを備え、
前記リトライ回路は、前記スイッチ・トランジスタをオン状態またはオフ状態にするための信号を出力し、
前記スイッチ・トランジスタをオン状態またはオフ状態に応じて、前記エラーフラグ信号が前記外部端子より出力されるように構成されていることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の半導体集積回路装置。
【請求項6】
前記半導体集積回路装置はハイサイドスイッチ用の半導体集積回路装置であり、
前記出力トランジスタと並列に接続され前記出力トランジスタの制御端子に印加される制御信号と同一の信号が制御端子に印加された第1トランジスタと、
前記電圧入力端子と接地点との間に、前記第1トランジスタと直列をなすように接続された第2トランジスタおよび電流-電圧変換手段と、
前記出力トランジスタの出力側の電圧と前記第1トランジスタおよび第2トランジスタの接続ノードの電圧とを入力とする差動増幅回路と、
を備え、前記差動増幅回路の出力が前記第2トランジスタの制御端子に印加され、前記電流-電圧変換手段により電流-電圧変換された電圧が前記過電流検出回路に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体集積回路装置。
【請求項7】
前記半導体集積回路装置はリニアレギュレータ用の半導体集積回路装置であり、
前記出力トランジスタと並列に接続され前記出力トランジスタの制御端子に印加される制御信号と同一の信号が制御端子に印加された第1トランジスタと、
前記電圧入力端子と接地点との間に、前記第1トランジスタと直列をなすように接続された電流-電圧変換手段と、
を備え、前記電流-電圧変換手段により電流-電圧変換された電圧が前記過電流検出回路に供給されるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の半導体集積回路装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧入力端子と出力端子との間に接続されたスイッチ用または出力用のトランジスタおよび該トランジスタを過電流から保護する過電流保護回路を備えた半導体集積回路装置(IC)に関し、例えばハイサイドスイッチICやリニアレギュレータ用IC(電源用IC)に利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電源と負荷との間に接続され負荷に電源電圧を供給したり遮断したりする機能を有するハイサイドスイッチICや、直流電圧入力端子と出力端子との間に設けられたトランジスタを制御して所望の電位の直流電圧を出力するICとしてリニアレギュレータを構成する電源用ICがある。
また、ハイサイドスイッチICや電源用ICにおいては、トランジスタを過電流から保護する過電流保護回路を設けることがある。
【0003】
従来の一般的な過熱保護機能による動作においては、ジャンクション(チップ接合面)の温度が150℃に達すると電流を遮断し、100℃で復帰する制御を実行した場合、ジャンクションの温度は100~150℃になる。そのため、瞬間的なショートが発生した場合は問題ないが、負荷の継続的なショートが発生した場合には100℃以上の温度を維持してしまう。その結果、デバイスの寿命が低下したり、素子破壊が生じたりすることがあるという課題がある。
【0004】
そこで、本発明者らは、電圧入力端子と出力端子との間に接続されたトランジスタおよび過電流保護回路を備えたハイサイドスイッチICや電源用ICのような半導体集積回路装置において、過熱保護機能によることなく許容損失を超える前に出力電流を遮断できるようにした発明をなし出願をした(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-89211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の発明は、直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタをオン状態またはオフ状態に制御する制御回路と、を備えた半導体集積回路装置において、出力トランジスタに流れている電流を比例縮小した電流を生成可能な比例電流生成回路と、比例電流生成回路により生成された電流に基づいて出力トランジスタに所定値以上の電流が流れたことを検出可能な過電流検出回路と、過電流検出回路が出力電流の過電流状態を検出したことに応じて出力トランジスタを間欠的にオフ状態にさせるための信号を生成し出力するリトライ回路と、を備え、制御回路はリトライ回路から出力される信号に基づいて出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返すように構成したものである。
【0007】
しかしながら、特許文献1の発明にあっては、出力電流の過電流状態が発生しリトライ動作をしていることを外部から知ることができないという課題がある。そこで、特許文献1の発明の半導体集積回路に、エラーフラグ端子を設け、リトライの判定を行うコンパレータの出力で上記エラーフラグ端子より回路の状態を示す信号を出力するようにした図5に示すような回路を考えた。
しかし、図5に示す回路にあっては、図6に示すように、リトライの判定を行うコンパレータの出力のハイ/ロウに追従してエラーフラグErr_Flagも正常を示す状態(ハイ)と異常を示す状態(ロウ)を繰り返してしまう。そのため、そのエラーフラグを受け取る外部装置の側では、回路の異常状態を判断することが難しくなり、使用勝手が悪いという課題があることが分かった。
【0008】
この発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、電圧入力端子と出力端子との間に接続された出力トランジスタおよび過電流保護回路を備え、過熱保護機能によることなく許容損失を超える前に出力電流を遮断し、過電流状態が解消すると定常状態に自動復帰する動作を繰り返すリトライ機能を備えるように構成した半導体集積回路装置において、リトライ動作を繰り返している間は異常状態を示す信号を出力し続けることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、
直流電圧が入力される電圧入力端子と電圧出力端子との間に接続された出力トランジスタと、前記出力トランジスタをオン状態またはオフ状態に制御する制御回路と、を備えた半導体集積回路装置において、
前記出力トランジスタに所定値以上の電流が流れたことを検出可能な過電流検出回路と、
前記過電流検出回路が出力電流の過電流状態を検出したことに応じて前記出力トランジスタを間欠的にオフ状態にさせるための信号を生成し出力するリトライ回路と、
内部回路の異常を示すエラーフラグ信号を出力するための外部端子と、を備え、
前記制御回路は、前記リトライ回路から出力される信号に基づいて前記出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返す機能を有し、
前記リトライ回路は、前記過電流検出回路が出力電流の過電流状態を検出した後、前記制御回路が前記出力トランジスタを一時的にオフさせる制御を繰り返している間は、前記エラーフラグ信号を、連続して異常を示すように構成したものである。
【0010】
上記手段によれば、電圧入力端子と出力端子との間に接続された出力トランジスタおよび過電流保護回路を備え、過電流状態が解消すると定常状態に自動復帰する動作を繰り返すリトライ機能を備えるように構成した半導体集積回路装置において、リトライ動作を繰り返している間は異常状態を示す信号を出力し続けることができる。これによって、異常状態を示す信号を受け取る外部装置の側では、回路の異常状態を容易かつ正確に判断することができるようになり、使用勝手が向上する。
また、本発明は、ハイサイドスイッチICや電源用ICのような異なる用途の半導体集積回路装置に適用することができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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