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公開番号
2024106581
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-08
出願番号
2023010920
出願日
2023-01-27
発明の名称
アンモニア分解装置
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
C01B
3/04 20060101AFI20240801BHJP(無機化学)
要約
【課題】アンモニアの分解が行われる反応器にアンモニアを供給するための配管の窒化を抑制できるアンモニア分解装置を提供する。
【解決手段】アンモニア分解装置は、原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、触媒よりも上流側で反応器内に設けられたバーナであって、水素を燃焼させるためのバーナと、触媒よりも上流側で反応器内にアンモニアを供給するためのアンモニア供給ラインとを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、
前記触媒よりも上流側で前記反応器内に設けられたバーナであって、水素を燃焼させるためのバーナと、
前記触媒よりも上流側で前記反応器内にアンモニアを供給するためのアンモニア供給ラインと
を備えるアンモニア分解装置。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
水素を含む水素含有ガスを前記バーナに供給するための水素供給ラインと、
前記反応器においてアンモニアが分解することにより生成した水素及び窒素を含む流出ガスが前記反応器から流出した後に流通する流出ガスラインと
を備え、
前記水素供給ラインは前記流出ガスラインから分岐する、請求項1に記載のアンモニア分解装置。
【請求項3】
前記流出ガスラインを流通する前記流出ガスと前記水素供給ラインを流通する前記水素含有ガスとが熱交換する第1熱交換器と、
前記第1熱交換器において前記水素含有ガスと熱交換した後の前記流出ガスと前記アンモニア供給ラインを流通するアンモニアを含むアンモニア含有ガスとが熱交換する第2熱交換器と
を備える、請求項2に記載のアンモニア分解装置。
【請求項4】
酸素を含む酸素含有ガスを前記バーナに供給するための酸素供給ラインと、
前記酸素供給ラインを流通する前記酸素含有ガスと前記第1熱交換器において前記水素含有ガスと熱交換した後の前記流出ガスとが熱交換する第3熱交換器と
を備え、
前記第3熱交換器において前記酸素含有ガスと熱交換した後の前記流出ガスと前記アンモニア供給ラインを流通する前記アンモニア含有ガスとが前記第2熱交換器において熱交換するように構成されている、請求項3に記載のアンモニア分解装置。
【請求項5】
前記流出ガスラインに設けられ、前記流出ガスからアンモニアを回収するアンモニア回収装置を備え、
前記水素供給ラインは、前記アンモニア回収装置よりも下流側で前記流出ガスラインから分岐する、請求項2~4のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置。
【請求項6】
前記流出ガスラインに設けられ、前記流出ガスからアンモニアを回収するアンモニア回収装置を備え、
前記水素供給ラインは、前記アンモニア回収装置よりも上流側で前記流出ガスラインから分岐する、請求項2~4のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置。
【請求項7】
前記水素供給ラインに設けられ、該水素供給ラインを流通する前記水素含有ガスから窒素を除去する窒素除去装置を備える、請求項2~4のいずれか一項に記載のアンモニア分解装置。
【請求項8】
原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、
前記触媒よりも上流側で前記反応器内に設けられたバーナであって、前記原料のアンモニアの一部を燃焼させるためのバーナと、
前記原料であるアンモニアを含むアンモニア含有ガスを前記バーナに供給するためのアンモニア供給ラインと、
前記反応器においてアンモニアが分解することにより生成した水素及び窒素を含む流出ガスが前記反応器から流出した後に流通する流出ガスラインと、
前記アンモニア供給ラインを流通する前記アンモニア含有ガスを加熱するための第1加熱器であって、前記アンモニア含有ガスと前記流出ガスラインを流通する前記流出ガスとが熱交換する第1加熱器と、
前記第1加熱器よりも上流側で、前記アンモニア供給ラインを流通する前記アンモニア含有ガスに水素を含む水素含有ガスを供給する水素供給ラインと
を備えるアンモニア分解装置。
【請求項9】
前記水素供給ラインは、前記第1加熱器よりも下流側で前記流出ガスラインから分岐する、請求項8に記載のアンモニア分解装置。
【請求項10】
酸素を含む酸素含有ガスを前記バーナに供給するための酸素供給ラインと、
前記酸素供給ラインから分岐し、前記酸素含有ガスの一部を前記触媒内に供給するための酸素分岐ラインと
を備える、請求項8または9に記載のアンモニア分解装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、アンモニア分解装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解装置が記載されている。このアンモニア分解装置には、アンモニアの分解反応の触媒が充填された反応器内において触媒よりも上流側に、アンモニアを燃焼させるバーナが設けられている。バーナによるアンモニアの燃焼熱を、吸熱反応であるアンモニアの分解反応を生じさせるための熱として使用することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2020-531388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、バーナでアンモニアを安定燃焼させるためには、アンモニアがバーナに供給されるまでの間にアンモニアを昇温させる必要がある。そうすると、バーナにアンモニアを供給するための配管に高温のアンモニアが流通することになるので、アンモニアと配管の金属材料とが反応して金属材料が窒化し、機械的強度の低下、ひいては配管の破断につながるおそれがある。
【0005】
上述の事情に鑑みて、本開示の少なくとも1つの実施形態は、アンモニアの分解が行われる反応器にアンモニアを供給するための配管の窒化を抑制できるアンモニア分解装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係るアンモニア分解装置は、原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、前記触媒よりも上流側で前記反応器内に設けられたバーナであって、水素を燃焼させるためのバーナと、前記触媒よりも上流側で前記反応器内にアンモニアを供給するためのアンモニア供給ラインとを備える。
【0007】
また、本開示に係る別のアンモニア分解装置は、原料であるアンモニアを水素と窒素とに分解する分解反応の触媒が充填された反応器と、前記触媒よりも上流側で前記反応器内に設けられたバーナであって、前記原料のアンモニアの一部を燃焼させるためのバーナと、前記原料であるアンモニアを含むアンモニア含有ガスを前記バーナに供給するためのアンモニア供給ラインと、前記反応器においてアンモニアが分解することにより生成した水素及び窒素を含む流出ガスが前記反応器から流出した後に流通する流出ガスラインと、前記アンモニア供給ラインを流通する前記アンモニア含有ガスを加熱するための加熱器であって、前記アンモニア含有ガスと前記流出ガスラインを流通する前記流出ガスとが熱交換する第1加熱器と、前記第1加熱器よりも上流側で、前記アンモニア供給ラインを流通する前記アンモニア含有ガスに水素を含む水素含有ガスを供給する水素供給ラインとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示のアンモニア分解装置によれば、バーナによる水素の燃焼熱を、吸熱反応であるアンモニアの分解反応を生じさせるための熱として使用することにより、アンモニア供給ラインを流通するアンモニアを昇温させる必要がなくなるか、又は、アンモニアの昇温の程度を抑制できるので、アンモニア供給ラインを流通する高温のアンモニアとアンモニア供給ラインの金属材料とが反応してアンモニア供給ラインが窒化することを抑制できる。
【0009】
本開示の別のアンモニア分解装置によれば、バーナにアンモニア含有ガスを供給するためのアンモニア供給ラインに設けられた第1加熱器においてアンモニア含有ガスが加熱されるので、第1加熱器よりも下流においてアンモニアとアンモニア供給ラインの金属材料とが反応してアンモニア供給ラインが窒化するおそれがあるが、第1加熱器よりも上流側でアンモニア含有ガスに水素含有ガスを供給することにより、アンモニア含有ガス中のアンモニアの濃度が低下するので、第1加熱器よりも下流においてアンモニア供給ラインが窒化することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の構成模式図である。
本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の変形例の構成模式図である。
本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置の別の変形例の構成模式図である。
本開示の実施形態1に係るアンモニア分解装置のさらに別の変形例の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の変形例の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置の別の変形例の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置のさらに別の変形例の反応器の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置のさらに別の変形例の反応器の構成模式図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置のさらに別の変形例の反応器の構成模式図である。
図10に示された反応器に設けられる配管部材の斜視図である。
本開示の実施形態2に係るアンモニア分解装置のさらに別の変形例の反応器の構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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