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公開番号
2024105608
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-06
出願番号
2024080211,2019206561
出願日
2024-05-16,2019-11-14
発明の名称
イオンセンサおよびそれを用いるイオン検出システム
出願人
公立大学法人大阪
,
堺化学工業株式会社
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
G01N
21/77 20060101AFI20240730BHJP(測定;試験)
要約
【課題】液体試料に含まれるイオンを検出可能なイオンセンサを提供する。
【解決手段】液体試料に含まれるカチオンを検出するイオンセンサは、液体試料が滴下されるフォトニック結晶を備える。フォトニック結晶は、各々の直径が可視光の波長よりも小さい複数のホールが周期的に配列された樹脂と、各々がシングルナノメートルのサイズを有し、樹脂に分散した複数の金属酸化物ナノ粒子とを含む。樹脂は、カチオンを選択的に抽出可能なイオノフォアと、カチオンがイオノフォアに抽出されると脱プロトン化される色素とを含む。フォトニック結晶の反射スペクトルは、可視域にピークを有する。フォトニック結晶の反射スペクトルのピークを含む波長域と、脱プロトン化された状態における色素の吸収スペクトルのピークを含む波長域とは、重複している。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
液体試料に含まれるカチオンを検出するイオンセンサであって、
前記液体試料が滴下されるフォトニック結晶を備え、
前記フォトニック結晶は、
各々の直径が可視光の波長よりも小さい複数のホールが周期的に配列された樹脂と、
各々がシングルナノメートルのサイズを有し、前記樹脂に分散した複数の金属酸化物ナノ粒子とを含み、
前記樹脂は、
前記カチオンを選択的に抽出可能なイオノフォアと、
前記カチオンが前記イオノフォアに抽出されると脱プロトン化される色素とを含み、
前記フォトニック結晶の反射スペクトルは、可視域にピークを有し、
前記フォトニック結晶の前記反射スペクトルのピークを含む波長域と、脱プロトン化された状態における前記色素の吸収スペクトルのピークを含む波長域とは、重複している、イオンセンサ。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記複数の金属酸化物ナノ粒子の各々は、酸化ジルコニウムナノ粒子であり、
前記樹脂は、塩化ビニルと酢酸ビニルとビニルアルコールとの共重合体を含む、請求項1に記載のイオンセンサ。
【請求項3】
前記複数の金属酸化物ナノ粒子は、前記樹脂中で周期的に配列されていない、請求項1または2に記載のイオンセンサ。
【請求項4】
前記カチオンは、カリウムイオンであり、
前記イオノフォアは、バリノマイシンであり、
前記色素は、KD-M11である、請求項1~3のいずれか1項に記載のイオンセンサ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のイオンセンサを保持可能に構成された保持部材と、
前記液体試料に照射するための前記可視光を発する光源と、
前記液体試料からの反射光を検出する光検出器と、
前記光検出器により検出された前記反射光に基づいて前記カチオンを検出する検出装置とを備える、イオン検出システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、イオンセンサおよびそれを用いるイオン検出システムに関し、より特定的には、液体試料中に含まれるカチオンを検出するイオンセンサおよびそれを用いるイオン検出システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、フォトニック結晶を応用したセンサの研究開発が進められている。このセンサでは、DNAや抗体などの被検出物質を含む可能性がある液体試料がフォトニック結晶上に滴下される。そして、液体試料に光が照射され、その反射光が光検出器により検出される。このようにして得られた反射スペクトルを解析することによって、液体試料中の被検出物質を検出することができる。
【0003】
また、特開2005-146042号公報(特許文献1)には、少なくとも1種のシリコン(Si)以外の金属元素とSiとからなる複合金属酸化物ナノ粒子を樹脂に含有させることによって、その樹脂の屈折率等の光学特性を調整可能であることが開示されている(たとえば特許文献1の段落[0012]参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-146042号公報
特開2010-241985号公報
国際公開第2010/064664号
国際公開第2016/035689号
【非特許文献】
【0005】
S. Aki, T. Endo, K. Sueyoshi, H. Hisamoto, Anal. Chem. 2014, 86, 11986-11991
S. Aki, K. Sueyoshi, H. Hisamoto, T. Endo, Anal. Sci. 2017, 33, 1247-1251.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フォトニック結晶の基材として樹脂を用いることが検討されている。樹脂を含んで構成されるフォトニック結晶を応用したセンサにおいて前述の検出原理により液体試料中の被検出物質を検出する場合、被検出物質の検出精度は、樹脂の屈折率と液体試料の屈折率との差に依存する。ここでは、この差を「屈折率差」とも記載する。屈折率差が大きいほど検出精度が高くなる。しかし、フォトニック結晶の基材としての使用が検討されている一般的な樹脂(塩化ビニルなど)と液体試料の主成分(典型的には水)との間では、屈折率差が比較的小さい。よって、被検出物質がイオンまたは味物質のような微小な物質であるときには、その検出が難しい。
【0007】
樹脂の屈折率を上昇させると、屈折率差が大きくなり、被検出物質の検出精度が向上する。そこで、高い屈折率を有することで知られる金属酸化物からなるナノ粒子である「金属酸化物ナノ粒子」を樹脂に含有させることが考えられる。しかしながら、金属酸化物ナノ粒子と樹脂とを混合しても、金属酸化物ナノ粒子は樹脂に分散しにくい。そのため、金属酸化物ナノ粒子が均一に分散した樹脂を基材として用いてフォトニック結晶を作製することは困難であった。
【0008】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、金属酸化物ナノ粒子が樹脂中に均一に分散したフォトニック結晶素子を提供することである。また、本開示の他の目的は、液体試料に含まれるイオンを検出可能なイオンセンサを提供することである。本開示のさらに他の目的は、液体試料に含まれる味物質を検出可能な味物質センサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本開示のある局面に従うフォトニック結晶素子は、各々の直径が可視光の波長よりも小さい複数のホールが周期的に配列された樹脂と、樹脂に分散した複数の酸化ジルコニウムナノ粒子とを備える。樹脂は、塩化ビニルと酢酸ビニルとビニルアルコールとの共重合体を含む。
【0010】
(2)好ましくは、複数の酸化ジルコニウムナノ粒子の各々は、シングルナノメートルのサイズを有する。
(【0011】以降は省略されています)
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