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公開番号2024150749
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2024127703,2022515373
出願日2024-08-02,2021-04-12
発明の名称分化誘導用ペプチド
出願人株式会社島津製作所,公立大学法人大阪
代理人弁理士法人NSI国際特許事務所
主分類C07K 14/00 20060101AFI20241016BHJP(有機化学)
要約【課題】従来の方法と比較して費用などを節減することができ、また、より効率的に分化誘導を促進することができる、多能性幹細胞から体細胞(例えば、心筋細胞)へ分化誘導する分化誘導剤(ペプチド)を提供する。
【解決手段】本発明として、例えば、下記の配列番号1で表されるアミノ酸配列、またはそのアミノ酸配列のうちの1個もしくは数個のアミノ酸残基が置換、欠失および/もしくは付加されて形成されているアミノ酸配列を分子構造上に有する合成ペプチドを挙げることができる。また、かかる合成ペプチドを含む、多能性幹細胞から体細胞へ分化誘導するための組成物を挙げることができる。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記で表されるアミノ酸配列(配列番号1)、またはそのアミノ酸配列のうちの1個もしくは数個のアミノ酸残基が置換、欠失および/もしくは付加されて形成されているアミノ酸配列を分子構造上に有する、合成ペプチド:
TIFF
2024150749000020.tif
14
166
式中、配列(1)のN末端から1番目のXは、A、R、Q、V、L、K、F、またはHであり、2番目のXはEまたはHであり、3番目のXは、A、Q、V、Y、R、L、またはEであり、4番目のXはAまたはSであり、5番目のXは、E、L、H、R、G、またはKであり、6番目のXは、A、K、M、R、G、またはYであり、7番目のXはEまたはDであり、8番目のXは、A、Q、R、Y、E、K、またはGであり、9番目のXはAまたはIであり、10番目のXは、E、G、Y、Q、R、K、またはMであり、11番目のXは、F、A、Q、V、G、I、N、R、M、D、L、S、P、K、またはEであり、12番目のXは、G、V、K、T、P、R、M、N、E、D、S、C、W、H、またはAであり、13番目のXは、G、R、E、F、A、K、P、N、L、V、M、D、H、T、またはYであり、14番目のXは、V、D、L、M、S、T、A、N、H、G、F、E、R、P、Y、またはKであり、15番目のXは、V、K、Y、T、N、G、D、E、P、F、Q、H、またはIであり、16番目のXは、Y、R、H、L、P、N、E、M、A、G、V、I、またはSであり、17番目のXは、S、K、M、G、H、Q、T、V、C、L、N、A、E、P、またはRであり、18番目のXは、C、S、A、T、R、E、N、Q、G、K、Y、P、L、V、またはMであり、19番目のXは、E、K、S、V、L、R、G、I、F、T、A、H、Q、N、M、またはYであり、20番目のXは、WまたはGであり、21番目のXは、Q、K、F、またはHであり、22番目のXはAまたはLであり、23番目のXは、V、M、D、Y、K、L、I、R、S、Q、G、E、H、F、N、またはAであり、24番目のXは、Y、M、R、S、K、H、G、L、N、E、V、D、またはAであり、25番目のXは、H、F、Y、K、I、Q、M、またはVであり、26番目のXは、Y、W、G、L、N、D、Q、E、M、F、R、H、S、K、V、またはIであり、27番目のXは、K、R、またはQであり、28番目のXは、M、E、W、V、H、S、N、I、Q、Y、G、L、R、F、またはAであり、29番目のXは、R、L、V、S、H、Y、F、N、K、Q、W、E、I、G、またはAであり、30番目のXは、F、R、D、Q、M、K、L、またはHであり、31番目のXは、Q、G、Y、R、N、I、S、H、E、M、L、D、C、W、V、またはFをそれぞれ表す。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年4月13日に日本国特許庁に出願された日本国出願番号第2020-71429号の利益を主張するものである。当該日本国出願は、その出願書類(明細書、特許請求の範囲、図面、要約書)の全体が本明細書に明示されているかのように、全ての目的で参照により本明細書に援用される。
本発明は、再生医療を含む細胞培養の技術分野に属する。本発明は、多能性幹細胞から体細胞へ分化誘導するための液性因子に関するものである。詳しくは、本発明は、多能性幹細胞から体細胞へ分化誘導する際に有用なペプチドに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
臓器不全等の治療のため細胞を移植する場合、ドナー不足により、必要な患者にオンデマンドで医療を提供することが困難であることが問題となっている。そこで、ES/iPS細胞等の多能性幹細胞から必要な臓器を生体外で作製し、患者に適用する再生医療が注目されている。必要な臓器を作製するためには、適切なタイミングで細胞に増殖因子や分化誘導因子等の液性因子を作用し、順に細胞の分化の方向を決定づける手法が一般的である。
【0003】
しかし、使用する液性因子が高価であるため、目的の細胞を作製するためのトータルコストが高くなり、再生医療の普及への障壁になっている。また、作製された細胞の機能が生体内の細胞の機能に及ばないといった問題も挙げられている。前者の液性因子が高価な理由は、液性因子は動物細胞等を使用して作られるタンパク質を主成分とするためである。後者の機能は、生体内の臓器発生を生体外で十分に模倣できていない、すなわち添加する液性因子の組み合わせが不十分であることが機能不足の理由の1つとして考えられる。
【0004】
前者の問題を解決するため、タンパク質を低分子化合物で置き換える方法が試みられている。しかし、作用メカニズムが不明な場合が多く、副作用等の予測できないリスク(例えば感染リスク(ウイルス、マイコプラズマ、プリオンなど)の発生)が危惧される。後者の問題を解決するためには、液性因子の添加濃度の向上や、種類を増やすこと、液性因子の構造改良が有効である。しかし、更なるコスト高や作業の煩雑化を促す。
【0005】
ES/iPS細胞等の多能性幹細胞から必要な臓器を生体外で作製する具体的な技術としては、例えば下記のような技術が知られている。
特許文献1に記載の発明は、多能性幹細胞から心筋細胞を製造する方法に関するものであり、アクチビン、BMP4、bFGF、VEGF等の液性因子を使用して効率よく心筋へ分化誘導することが可能である。しかしながら、複数の液性因子を使用するため高価である。
【0006】
特許文献2~5に記載の発明は、低分子化合物を使用して心筋へ分化誘導する方法に関するものである。この中、特許文献2の発明は、フィーダー細胞であるOP9を使用し、セルソーターを用いた細胞の分離が必要であり作業が煩雑である。特許文献3、4、および5の発明は、心筋細胞に特化した手法であり、他の分化系統へ使用できるか不明である。
【0007】
特許文献6に記載の発明は、膜透過ペプチドとエフリンの部分的ペプチドを含んだペプチドにより、細胞を分化誘導するものである。しかし、当該ペプチドによる分化誘導は肝細胞系列への分化を促進する作用を示すため、他の分化誘導では使用できない可能性が高い。
【0008】
特許文献7に記載の発明は、多能性幹細胞を、ヘパリン結合性増殖因子を含む培地を用いて体細胞に分化誘導する方法において、ラミニンE8フラグメントとヘパラン硫酸プロテオグリカンの増殖因子結合部位を含むフラグメントとが連結したコンジュゲートを細胞に接触させることを特徴とする分化誘導方法に関するものである。当該発明により、多能性幹細胞から任意の体細胞へ高効率で分化誘導することができるが、製造に動物細胞を使用するため、コストが高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第6429280号公報
特許第5611035号公報
国際公開第2012/026491号
国際公開第2015/182765号
国際公開第2015/037706号
特開2011-98900号公報
国際公開第2018/088501号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
細胞の高効率な分化誘導を達成するべく、ES/iPS細胞等の多能性幹細胞から分化誘導する手法の開発が盛んに進められている。一方で、そのような系のほとんどは、次のような問題点を1つ以上伴う。
(【0011】以降は省略されています)

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