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公開番号
2024105546
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-06
出願番号
2024079094,2020068828
出願日
2024-05-15,2020-04-07
発明の名称
蓋体および蓋体と容器本体とからなる包装容器
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B65D
81/34 20060101AFI20240730BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約
【課題】加熱時に内容物から発生する水蒸気によりフラップの先端部が浮き上がって蓋面部との間に通気口が形成され、発生した水蒸気を容器外に排出できる蓋体および包装容器を提供する。
【解決手段】容器本体と、前記容器本体の開口部を塞ぐ合成樹脂でできた蓋体とからなる、電子レンジで加熱する内容物を収容するための包装容器の蓋体であって、前記蓋体の蓋面部は、前記蓋体の表裏がレーザ加工により連続的なU字形の形状に貫通する貫通孔として穿設された1又は複数のスリットと、前記スリットによって前記スリットの内側部に形成されるフラップと、前記スリットの周囲に形成される膨出部と、を備え、前記膨出部は、前記蓋面部の厚さ×前記スリットの幅×前記スリットの全長に等しい容積を有する蓋体である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
容器本体と、前記容器本体の開口部を塞ぐ合成樹脂でできた蓋体とからなる、電子レンジで加熱する内容物を収容するための包装容器の蓋体であって、
前記蓋体の蓋面部は、
前記蓋体の表裏がレーザ加工により連続的なU字形の形状に貫通する貫通孔として穿設された1又は複数のスリットと、
前記スリットによって前記スリットの内側部に形成されるフラップと、
前記スリットの周囲に形成される膨出部と、を備え、
前記膨出部は、前記蓋面部の厚さ×前記スリットの幅×前記スリットの全長に等しい容積を有する蓋体。
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【請求項2】
前記フラップは、前記U字形の両端部を結ぶ直線を支点として、前記スリットの内側縁と前記スリットの外側縁とが前記U字形の前記両端部のみでつながるように形成されている請求項1に記載の蓋体。
【請求項3】
前記U字形は、その一部が繋がってない円形、楕円形、長円形、卵形、長(方)形、馬蹄形等の外周形状のいずれかをも含むように画定される、請求項1又は2に記載の蓋体。
【請求項4】
前記フラップは、前記フラップの外周部と前記フラップの外郭部との間に、蓋面と直角な方向の隙間を有しないように位置し、且つ、
前記膨出部による前記フラップの撓み量が前記フラップの外郭部の厚さを越えないように設定されている請求項1から3のいずれか一項に記載の蓋体。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の蓋体と合成樹脂製容器本体とを備える包装容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器本体に嵌合して容器本体の開口部を塞ぐ合成樹脂製の蓋体、及び前記蓋体と前記容器本体とからなり、電子レンジで加熱する食品等の内容物を収納するための包装容器に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
食品等の内容物を包装容器中に収容した状態で販売され、消費者はこれをそのまま電子レンジで加熱し、速やかに食事に供することができるよう利便性が図られたインスタント食品が、コンビニエンスストア等で近年多く販売されている。このような食品等を収容する包装容器では、加熱する際に内容物から発生する水蒸気を包装容器外に排出させ、容器内の圧力が高まることを防止する必要がある。水蒸気を排出する手段としては、打ち抜きにより蓋体の蓋面部に例えばU字形の切り込みを入れ、前記U字形の切り込みが、包装容器内外の圧力差に応じて上下に可動する弁体(本説明においては「フラップ」と呼ぶ。但し一般に「フラップ弁」等と呼称される逆止弁を意味するものではない。)として機能させる方法が考案され、このようなフラップを備える蓋体が従来から使用されている。即ちこのフラップは、U字形の両端部、即ちU字形の始点と終点とを結ぶ直線(基端線という)を支点として、加熱した際の内圧上昇によりフラップの先端部が浮き上がり、蓋体の蓋面との間に、水蒸気の通気口を形成させることを目的としたものである。(なお本説明においては、フラップの先端部に対して、フラップの基端線を含む部位をフラップの基端部と呼称する。)しかしながら、切り込みによるフラップは、打ち抜きにより形成させたものであり、フラップの外周部の側面(フラップ外周部という)と、フラップを囲む蓋体側の側面(フラップ外郭部という)との間には隙間がない。そのためフラップが閉まった状態にある、即ちフラップと蓋体とが同一面上にある場合では、フラップが蓋体に固着したような状態となるため、包装容器の内容物から発生する水蒸気による内圧の高まりに即応して浮き上がることができず、フラップとしての機能を果たすことができないという問題があった。この場合、例えば電子レンジ加熱した際の内圧上昇により、容器本体から蓋体が外れるという問題があった。
【0003】
この課題を解決するため、従来のフラップにおいては、U字形の切り込みを入れてフラップを形成した後に、さらに治具でフラップを強制的に包装容器の外側方向に押し上げておくことにより、フラップ外周部とフラップ外郭部との固着を解放し、フラップが可動しやすい状態を予め付与しておくよう対策していた。しかしながら押し上げられた位置に留まっているフラップは、常時通気口が開放された状態でもあり、しかもその通気口は、蓋面と直角な方向(フラップ可動方向に対して概ね直角な方向)に開いている隙間であるから、異物、特に微小な虫(例えばショウジョウバエ)等が、その隙間から包装容器内に侵入してくる可能性を高めるという新たな課題も発生した。
【0004】
特許文献1の段落0024及び図5には、蓋体に設けたフラップを先端部側にかけて予め浮き上げた状態としてある蓋体の発明が記載されている。さらに同文献の段落0015には、異物混入防止のため、同フラップの上方を接着ラベルで覆うとした発明が記載されている。ただしこの場合には、接着ラベルという副資材が必要となり、接着ラベルを貼り付ける工程も別途必要となり、商品生産上の経済性、効率性が低下する側面がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-52518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特に電子レンジで加熱する食品を収容することを目的とした包装容器において、蓋体に設ける水蒸気排出用のフラップに関しては、急激な温度上昇に伴い発生する水蒸気にも対応できるよう、なるべく通気量を多くできる、即ち開口面積が広くなるものであることが好ましいが、同時に、異物の混入、特に微小な虫等が侵入しないよう十分に配慮されたフラップである必要がある。従来開示されている、蓋体の蓋面部にU字形の切り込みを入れた構造のフラップでは、通気量は比較的確保しやすいが、フラップの先端部が電子レンジ加熱前に浮き上がった状態で保持されているため、虫等の異物混入の虞が払拭しきれなかった。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑みてなされた発明である。すなわち、本発明の課題は、電子レンジで加熱する食品を包装する包装容器において、蓋体に設けたU字形のスリットにより形成された本発明に係るフラップは、加熱前には蓋面と同一面上に位置して異物の混入を極力防止すると共に、加熱時には内容物から発生する水蒸気による圧力上昇に応じて浮き上がり、フラップ周囲の蓋面との間に通気口が滞りなく形成され、発生した水蒸気を容器外に排出できる蓋体の提供、および前記蓋体と容器本体とからなる包装容器を提供することである。なお、前記U字形のスリットにおける「U字形」とは、字義通りに狭義のU字形を意味するものではなく、変形したU字形であってもよい。即ちここで言うU字形とは、オーバルの一箇所が繋がっていない形状、及びそれに類する形状全般である。この場合、U字形スリットと、U字形の基端線が交差しないことを除いて、U字形の形状には特に制約はなく、例えば、その一部が繋がってない円形、楕円形、長円形、卵形、長(方)形や、馬蹄形等の外周形状がその好ましい形状である。そして、U字形の内側に相当する部分が、本発明の蓋体に係るフラップとして機能する。さらに前記U字形のスリットの個数についても特に限定はない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、容器本体の開口部を塞ぐ蓋体の蓋面部に設けた、包装容器内外圧力の差に応じて上下に可動し、自動的に開閉するフラップの全体構造について鋭意検討した。その結果、本発明の蓋体では、蓋体の蓋面部に、全体形状がU字形のスリット(U字形スリットという)により形成され、前記U字形スリットの内側部が、U字の始点と終点とを結ぶ基端線を支点として機能するフラップを設けた。前記U字形スリットのスリット周囲におけるU字の内側に沿う線はフラップ外周部であり、またU字の外側に沿う線はフラップ外郭部である。また本発明の蓋体における前記U字形スリットは、単なる切り込みではなく貫通長孔であり、前記フラップ外周部が、フラップ外郭部と少なくとも接触しない長さのスリット幅を保持しており、さらに本発明の蓋体においては、前記フラップ外周部とフラップ外郭部との間に、蓋面と直角な方向の隙間を有しない状態に前記フラップが位置している構造となすに至った。なお前記フラップを有する蓋体は、通常の状態では微小な異物の混入を防止している。また電子レンジによる加熱時に発生する水蒸気の圧力によりフラップの先端部が浮き上がり、フラップ外周部とフラップ外郭部との間に、蓋面と直角な方向の隙間が形成されて、容器内に発生した水蒸気を容器外へ滞りなく排出できる通気口の弁体として機能することが確認され、本発明の完成に至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明は、以下(1)~(6)のような構成を有している。
(1)容器本体と、容器本体の開口部を塞ぐ合成樹脂製の蓋体とからなる、電子レンジで加熱する内容物を収容するための包装容器の蓋体であって、
前記蓋体の蓋面部に、スリットの幅が0.1mm以上1.0mm以下である全体形状がU字形のスリットを有し、
前記スリットの内側部は、U字の両端部を結ぶ直線を支点とするフラップを形成し、
前記フラップのフラップ外周部とフラップ外郭部との間に、蓋面と直角な方向の隙間を有しない状態に前記フラップが位置している蓋体である。
(2)前記U字形スリットの全周に亘り膨出部が形成されている、(1)に記載の蓋体であることが好ましい。
(3)前記U字形スリットが、前記蓋面部に設けられた凹部内に形成されている(1)または(2)に記載の蓋体であることが好ましい。
(4)前記U字形スリットの周囲に蓋面より上方に突出した凸部が形成されている、(1)または(2)の何れかに記載の蓋体であることが好ましい。
(5)前記合成樹脂がポリスチレン系樹脂である、前記(1)乃至(4)の何れかに記載の蓋体出あることが好ましい。
(6)前記(1)乃至(5)に記載の蓋体と合成樹脂製容器本体とからなる包装容器である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の包装容器の蓋体は、電子レンジで加熱する食品等の内容物を包装する包装容器の開口部を塞ぐものであり、また前記蓋体の蓋面部に設けたU字形スリットにより形成されたフラップは、通常の状態では微小な異物の混入を防止し、さらに電子レンジ加熱時に発生する水蒸気の圧力によりフラップの先端部が浮き上がり、フラップ外周部とフラップ外郭部との間に、蓋面と直角な方向の隙間が形成されて、容器内に発生した水蒸気を容器外へ排出できる通気口の弁体として機能する。従って本発明の蓋体では、予めフラップを蓋面の上方に位置させておく必要もなく、またフラップの上方を接着ラベルで覆う等の必要もない。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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