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公開番号2024102660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-31
出願番号2023006699
出願日2023-01-19
発明の名称積層鉄心の製造方法及び装置
出願人日本発條株式会社
代理人個人,個人
主分類H02K 15/02 20060101AFI20240724BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】積層鉄心の端面相互の摺動による疵付きを抑制することが可能な積層鉄心の製造方法を提供する。
【解決手段】接着剤ADを有する磁性鋼板Wからパンチ3により鉄心片Pを順次ダイ5内に打ち抜いて保持することで、鉄心片Pが接着剤ADによって接着されつつ積層され、所定数の鉄心片P毎に隣接する鉄心片P間にスペーサーSを介在させ、所定数の鉄心片Pで形成されるブロックB間の接着剤ADによる接着を抑制し、隣接するブロックB間においてダイ5から抜けて後続のブロックBから分離した先行のブロックBを受け治具7上に支持し、ダイ5から抜けた後続のブロックBを先行のブロックB上にスペーサーSの介在なく積層することで、先行及び後続のブロックBを接着剤ADにより接着して積層鉄心Cを得る。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
接着剤を有する磁性鋼板からパンチにより鉄心片を順次ダイ内に打ち抜いて保持することで、前記鉄心片が前記接着剤によって接着されつつ積層され、
所定数の鉄心片毎に隣接する鉄心片間にスペーサーを介在させ、前記所定数の鉄心片で形成されるブロック間の前記接着剤による接着を抑制し、
隣接するブロック間において前記ダイから抜けて後続のブロックから分離した先行のブロックを受け治具上に支持し、
前記ダイから抜けた前記後続のブロックを前記先行のブロック上に前記スペーサーの介在なく積層することで前記先行及び後続のブロックを前記接着剤により接着して積層鉄心を得る、
積層鉄心の製造方法。
続きを表示（約 2,400 文字）【請求項２】
請求項１の積層鉄心の製造方法であって、
前記先行のブロック及び前記後続のブロックの一方は、少なくとも積層方向の一端を構成する鉄心片に凸部を備え、前記先行のブロック及び前記後続のブロックの他方は、少なくとも前記積層方向の他端を構成する鉄心片に隣接するブロック側の凸部を入れ込むための孔部を備え、
前記先行のブロック及び前記後続のブロックの前記凸部と前記孔部とが前記ダイ内において位相が異なり、前記凸部が前記スペーサーとして機能し、
前記後続のブロックを前記先行のブロック上に積層する際に前記ダイ又は前記受け治具を回転させて前記凸部及び前記孔部の位相を一致させ、前記凸部を前記孔部内に入れ込みつつ前記接着剤によって前記先行及び後続のブロック間を接着する、
積層鉄心の製造方法。
【請求項３】
請求項２の積層鉄心の製造方法であって、
前記凸部及び前記孔部が、周方向に所定間隔毎に配置され、
前記先行及び後続のブロックが、前記回転によって位相をずらして積層され、
前記凸部及び前記孔部の配置角度が、前記ブロックの回転角度の非約数、且つ３６０°の約数である、
積層鉄心の製造方法。
【請求項４】
請求項２の積層鉄心の製造方法であって、
前記凸部及び前記孔部が、周方向に所定間隔毎に配置され、
前記先行及び後続のブロックが、前記回転によって位相をずらして積層され、
前記凸部及び前記孔部の配置角度が、前記ブロックの回転角度と一致し、
周方向に隣接する前記凸部及び前記孔部が異なる径の仮想円上に配置され、
前記回転前の前記先行及び後続のブロック間において、異なる仮想円上の前記凸部及び前記凹部の位相が一致する、
積層鉄心の製造方法。
【請求項５】
請求項１の積層鉄心の製造方法であって、
前記先行のブロック及び前記後続のブロックの一方は、少なくとも積層方向の一端を構成する鉄心片に凸部を保持し、
前記先行及び後続のブロックの一方の一端を構成する鉄心片の前記凸部が前記スペーサーとして機能し、
前記後続のブロックを前記先行のブロック上に積層する際に前記凸部を除去して前記接着剤によって前記先行及び後続のブロック間を接着する、
積層鉄心の製造方法。
【請求項６】
請求項５の積層鉄心の製造方法であって、
前記先行のブロック及び前記後続のブロックの他方は、少なくとも前記積層方向の他端を構成する鉄心片に隣接する前記先行のブロック及び前記後続のブロックの一方の凸部を当接させる当接部を保持し、
前記先行及び後続のブロックの一方の一端を構成する鉄心片の前記凸部が、同他方の他端を構成する鉄心片の前記当接部に当接して前記スペーサーとして機能し、
前記後続のブロックを前記先行のブロック上に積層する際に前記先行及び後続のブロックの前記凸部及び前記当接部を除去する、
積層鉄心の製造方法。
【請求項７】
接着剤を有する磁性鋼板から鉄心片を打ち抜くパンチと、
該パンチにより打ち抜かれた鉄心片を順次保持することで前記接着剤によって接着させつつ積層するダイと、
前記ダイから抜けた所定数の鉄心片からなるブロックを支持する受け治具とを備え、
前記所定数の鉄心片毎に隣接する鉄心片間にスペーサーを介在させ、前記所定数の鉄心片で形成されるブロック間の前記接着剤による接着を抑制し、
隣接するブロック間において前記ダイから抜けて後続のブロックから分離した先行のブロックを受け治具上に支持し、
前記ダイから抜けた前記後続のブロックを前記先行のブロック上に前記スペーサーの介在なく積層することで前記接着剤により接着して積層鉄心を得る、
積層鉄心の製造装置。
【請求項８】
請求項７の積層鉄心の製造装置であって、
前記先行のブロック及び前記後続のブロックの一方は、少なくとも積層方向の一端を構成する鉄心片に凸部を備え、前記先行のブロック及び前記後続のブロックの他方は、少なくとも前記積層方向の他端を構成する鉄心片に隣接するブロック側の凸部を入れ込むための孔部を備え、
前前記先行のブロック及び前記後続のブロックの前記凸部と前記孔部とが前記ダイ内において位相が異なり、前記凸部が前記スペーサーとして機能し、
前記後続のブロックを前記先行のブロック上に積層する際に前記ダイ又は前記受け治具を回転させて前記凸部及び前記孔部の位相を一致させ、前記凸部を前記孔部内に入れ込みつつ前記接着剤によって前記先行及び後続のブロック間を接着する、
積層鉄心の製造装置。
【請求項９】
請求項８の積層鉄心の製造装置であって、
前記凸部及び前記孔部が、周方向に所定間隔毎に配置され、
前記先行及び後続のブロックが、前記回転によって位相をずらして積層され、
前記凸部及び前記孔部の配置角度が、前記ブロックの回転角度の非約数、且つ３６０°の約数である、
積層鉄心の製造装置。
【請求項１０】
請求項８の積層鉄心の製造装置であって、
前記凸部及び前記孔部が、周方向に所定間隔毎に配置され、
前記先行及び後続のブロックが、前記回転によって位相をずらして積層され、
前記凸部及び前記孔部の配置角度が、前記ブロックの回転角度と一致し、
周方向に隣接する前記凸部及び前記孔部が異なる径の仮想円上に配置され、
前記回転前の前記先行及び後続のブロック間において、異なる仮想円上の前記凸部及び前記凹部の位相が一致する、
積層鉄心の製造装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電動モーター等に供される積層鉄心の製造方法及び装置に関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
従来の積層鉄心の製造方法としては、特許文献１に記載のものがある。
【０００３】
この製造方法では、接着剤を有する磁性鋼板から鉄心片をパンチによりダイ内に打ち抜く。打ち抜かれた鉄心片は、順次接着剤によって接着されつつ積層されてダイ内に保持される。
【０００４】
鉄心片は、所定数毎に表面に突起が形成されている。このため、所定数の鉄心片による積層鉄心を分離して得られるようにしている。得られた積層鉄心は、ダイから抜けたときに取り出される。
【０００５】
かかる製造方法では、積層鉄心内の鉄心片の数が多くなると、積層鉄心がダイから完全に抜ける前に自重等によって鉄心片間に剥離が生じるおそれがあった。このため、積層鉄心の鉄心片の数に限界があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２００２－３０７６３６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
解決しようとする問題点は、積層鉄心内の鉄心片の数によっては鉄心片間に剥離が生じるおそれがあり、鉄心片の数に限界があった点である。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、接着剤を有する磁性鋼板からパンチにより鉄心片を順次ダイ内に打ち抜いて保持することで、前記鉄心片が前記接着剤によって接着されつつ積層され、所定数の鉄心片毎に隣接する鉄心片間にスペーサーを介在させ、前記所定数の鉄心片で形成されるブロック間の前記接着剤による接着を抑制し、隣接するブロック間において前記ダイから抜けて後続のブロックから分離した先行のブロックを受け治具上に支持し、前記ダイから抜けた前記後続のブロックを前記先行のブロック上に前記スペーサーの介在なく積層することで前記先行及び後続のブロックを前記接着剤により接着して積層鉄心を得る、積層鉄心の製造方法を提供する。
【０００９】
また、本発明は、接着剤を有する磁性鋼板から鉄心片を打ち抜くパンチと、該パンチにより打ち抜かれた鉄心片を順次保持することで前記接着剤によって接着させつつ積層するダイと、前記ダイから抜けた所定数の鉄心片からなるブロックを支持する受け治具とを備え、前記所定数の鉄心片毎に隣接する鉄心片間にスペーサーを介在させ、前記所定数の鉄心片で形成されるブロック間の前記接着剤による接着を抑制し、隣接するブロック間において前記ダイから抜けて後続のブロックから分離した先行のブロックを受け治具上に支持し、前記ダイから抜けた前記後続のブロックを前記先行のブロック上に前記スペーサーの介在なく積層することで前記接着剤により接着して積層鉄心を得る、積層鉄心の製造装置を提供する。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、鉄心片の数を増加させても鉄心片間の剥離を容易且つ確実に抑制可能な積層鉄心を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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