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公開番号
2024099863
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-26
出願番号
2023003445
出願日
2023-01-13
発明の名称
電気化学式水素昇圧システム
出願人
本田技研工業株式会社
代理人
弁理士法人桐朋
主分類
C25B
15/00 20060101AFI20240719BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電解質膜が乾燥した場合、電解質膜に含有させる水分布を短時間で略均一化することができ、水素昇圧スタックを早期に始動することができる、電気化学式水素昇圧システムを提供する。
【解決手段】電気化学式水素昇圧システム(10)は、電源装置(26)、水素供給弁(50)、経路接続器(62)および給水器(60)を制御する制御装置(18)を備える。制御装置(18)は、運転開始指令を受けると、所定の給水期間が経過するまで水源から水素昇圧スタックに液水を供給させる。その後、制御装置(18)は、水素昇圧スタック(24)への水素ガスの供給を開始させる。所定の水素ガス供給期間が経過した以降に、制御装置(18)は、水素昇圧スタック(24)への電流の供給を開始させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電解質膜、アノード電極およびカソード電極を含む単位セルが備えられる水素昇圧スタックと、
前記水素昇圧スタックに電流を供給して、前記水素昇圧スタックに供給される水素ガスよりも高い圧力の高圧水素ガスを前記水素昇圧スタックに発生させる電源装置と、
前記単位セルのアノード側に連通する供給経路を介して前記水素ガスを前記水素昇圧スタックに供給する水素供給源と、
を備える電気化学式水素昇圧システムであって、
前記供給経路に設けられる水素供給弁と、
給水経路を介して水源を前記供給経路に接続し、または、前記接続を切断する経路接続器と、
前記水源の液水を前記水素昇圧スタックに供給する給水器と、
前記電源装置、前記水素供給弁、前記経路接続器および前記給水器を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、運転開始指令を受けると、所定の給水期間が経過するまで前記水源から前記水素昇圧スタックに前記液水を供給させ、その後、前記水素昇圧スタックへの前記水素ガスの供給を開始させ、所定の水素ガス供給期間が経過した以降に、前記水素昇圧スタックへの前記電流の供給を開始させる、電気化学式水素昇圧システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
導出経路を介して水蒸気を前記供給経路に供給する加湿器と、
前記導出経路に設けられ、前記制御装置に制御される導出弁と、
を備え、
前記制御装置は、前記液水の供給が停止されてから、前記電流の供給が開始されるまでの間、前記導出弁を閉弁し、前記電流の供給が開始された後に、前記導出弁を開弁する、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項3】
請求項2に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記水素昇圧スタックの電圧または抵抗を示す電気値を検出する検出器を備え、
前記水素ガス供給期間が経過した後、前記水素昇圧スタックの電流が所定値である場合の前記電気値が所定の閾値以下である場合、前記制御装置は、前記導出弁を開弁する、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項4】
請求項3に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記水素ガス供給期間が経過した後、前記水素昇圧スタックの電流が所定値である場合の前記電気値が所定の閾値以下にならない場合、前記制御装置は、前記水素昇圧スタックへの前記水素ガスおよび前記電流の供給を停止させる、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項5】
請求項3に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記水素ガス供給期間が経過した後、前記水素昇圧スタックの電流が所定値である場合の前記電気値が所定の閾値以下にならない場合、前記制御装置は、設定時間を経過するまで、前記電流の供給を停止させるか、前記電流の大きさを小さくさせる、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項6】
請求項2に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記水源は、前記加湿器である、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項7】
請求項1または2に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記供給経路から分岐し、分岐部分よりも前記供給経路の下流に接続される除湿経路に設けられ、前記水素ガスを除湿する除湿器と、
前記水素供給源から供給される前記水素ガスを、前記制御装置の制御にしたがって前記除湿経路に流すか否かを切り替える経路切替器と、
を備え、
前記制御装置は、前記液水の供給が停止されてから、前記電流の供給が開始されるまでの間、前記除湿経路に前記水素ガスを流し、前記除湿器により除湿された前記水素ガスを前記水素昇圧スタックに供給させる、電気化学式水素昇圧システム。
【請求項8】
請求項1または2に記載の電気化学式水素昇圧システムであって、
前記水素昇圧スタックの運転停止期間が所定の停止期間閾値を超える場合、前記制御装置は、前記水源から前記水素昇圧スタックに前記水を供給させる、電気化学式水素昇圧システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学式水素昇圧システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する電気化学式水素昇圧システムに関する研究開発が行われている。
【0003】
特許文献1の電気化学式水素昇圧システムは、水素を昇圧する電気化学式水素昇圧装置を含む。電気化学式水素昇圧装置は、水素昇圧スタック(水素昇圧部)と、電源装置(電源)とを備える。水素昇圧スタックには、電解質膜、アノード給電体、カソード給電体を含む単位セルが備えられる。電源装置は、水素昇圧スタックに電流を供給して、水素昇圧スタックに供給される水素ガスよりも高圧の高圧水素ガスを水素昇圧スタックに発生させる。
【0004】
特許文献1には、電解質膜の湿潤状態に関する情報に基づいて、未反応の水素ガスが排出される水素昇圧スタックの排出口を規制し、水蒸気を単位セルに滞留させて電解質膜を湿潤状態にする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-94891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、電気化学式水素昇圧装置の停止期間が長くなるほど、電解質膜が乾燥する傾向にある。電解質膜が乾燥した場合、電解質膜に含水する水分の分布が不均一になり易い。特許文献1の上記技術を用いると、電解質膜が再び湿潤状態になると考えられる。しかし、電解質膜に含水する水分の分布が概ね均一になるまでには大幅に時間が必要になるという課題がある。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様は、電解質膜、アノード電極およびカソード電極を含む単位セルが備えられる水素昇圧スタックと、前記水素昇圧スタックに電流を供給して、前記水素昇圧スタックに供給される水素ガスよりも高い圧力の高圧水素ガスを前記水素昇圧スタックに発生させる電源装置と、前記単位セルのアノード側に連通する供給経路を介して前記水素ガスを前記水素昇圧スタックに供給する水素供給源と、を備える電気化学式水素昇圧システムであって、前記供給経路に設けられる水素供給弁と、給水経路を介して水源を前記供給経路に接続し、または、前記接続を切断する経路接続器と、前記水源の液水を前記水素昇圧スタックに供給する給水器と、前記電源装置、前記水素供給弁、前記経路接続器および前記給水器を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、運転開始指令を受けると、所定の給水期間が経過するまで前記水源から前記水素昇圧スタックに前記液水を供給させ、その後、前記水素昇圧スタックへの前記水素ガスの供給を開始させ、所定の水素ガス供給期間が経過した以降に、前記水素昇圧スタックへの前記電流の供給を開始させる。
【発明の効果】
【0009】
上記の態様によれば、電解質膜に含有する水分布を短時間で略均一化することができる。その結果、水素昇圧スタックを早期に始動することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態による電気化学式水素昇圧システムを示す概略図である。
図2は、スタック始動処理の手順を示すフローチャートである。
図3は、変形例による電気化学式水素昇圧システムを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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