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公開番号2024097353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-19
出願番号2021050969
出願日2021-03-25
発明の名称医療器具
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61F 9/007 20060101AFI20240711BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】網膜下腔内へ薬剤を投与することができ、かつ網膜に形成された穿孔を簡便かつより確実に閉塞させることができる医療器具を提供する。
【解決手段】医療器具100は、患者の網膜Rに穿孔Pを形成するための内針120と、内針を収容可能なルーメン131を備える外針130と、を有し、内針は、患者の網膜下腔A内に投与される薬剤d1を送達することが可能なルーメン121を備え、かつ外針のルーメンに沿って移動可能に構成されており、外針は、穿孔を閉塞するための閉塞剤d2を吐出可能に構成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
患者の網膜に穿孔を形成するための内針と、
前記内針を収容可能なルーメンを備える外針と、を有し、
前記内針は、前記患者の網膜下腔内に投与される薬剤を送達することが可能なルーメンを備え、かつ前記外針の前記ルーメンに沿って移動可能に構成されており、
前記外針は、前記穿孔を閉塞するための閉塞剤を吐出可能に構成されている、医療器具。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記内針は、湾曲針で構成されている、請求項1に記載の医療器具。
【請求項3】
前記外針は、湾曲針で構成されている、請求項1又は請求項2に記載の医療器具。
【請求項4】
前記外針は、金属針で構成されており、
前記内針は、前記外針よりも柔軟な樹脂製の針で構成されている、請求項1~3のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項5】
前記内針は、前記薬剤を供給するためのシリンジを接続可能な針ハブを備える、1~4のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項6】
前記外針の基端部側に配置された手元ハブを有し、
前記手元ハブは、前記内針の移動を操作するためのスライド操作部を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の医療器具。
【請求項7】
前記閉塞剤は、二液混合型の生分解性を備える接着剤である、請求項1~6のいずれか1項に記載の医療器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、網膜下腔内への薬剤の投与に使用される医療器具に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
網膜剥離、網膜裂孔、糖尿病網膜症、黄斑円孔、黄斑上膜、網膜静脈分枝閉塞症、加齢黄斑変性、網膜の遺伝性疾患等に代表される網膜硝子体疾患の治療方法として「網膜硝子体手術」が知られている。網膜硝子体手術では、疾患の症状や進行等に応じて、網膜下腔(網膜と網膜色素上皮細胞の間の空間)内への薬剤の投与や網膜下腔内で治療器具を使用した所定の処置を実施する。
【0003】
特許文献1では、患者の眼の外部から網膜下腔内へのアクセスを可能にするカテーテルデバイスが提案されている。また、特許文献1では、カテーテルデバイスを使用した手技の一例として、カテーテルデバイスにより網膜の一部に穿孔(開口部)を形成することで網膜下腔内へのアクセスを可能とし、網膜下腔内での薬剤の投与を終えた後、穿孔を閉塞する、といった手順を開示している。網膜下腔内に薬剤を投与した後、網膜に形成した穿孔を閉塞させずに放置した場合、網膜下腔内の細胞が眼内で拡散して異常増殖し、網膜前膜が発症したり、硝子体液が穿孔から網膜下腔内へ流入し、網膜剥離を発症させたりする虞がある。したがって、網膜に穿孔を形成した場合、その穿孔を適切かつ確実に閉塞させることが重要である。
【0004】
特許文献1では、網膜に形成した穿孔を閉塞させる方法として、レーザー照射や冷却によって穿孔の周辺組織を変性させる方法を挙げている。ただし、これらの方法を採用した場合、次のような点が課題となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2012-526637号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
レーザー照射により穿孔周辺の組織を変性させる方法を採用した場合、網膜下腔内に投与した薬剤がレーザーの熱で変性してしまう可能性がある。また、穿孔付近の網膜下腔内に液体(網膜下液)が存在すると、穿孔を確実に閉塞させることが難しくなる。それにより、薬剤の漏れを十分に防ぐことができなくなる。このような課題は、冷却手段を採用して穿孔を閉塞させる場合にも生じうる。さらに、薬剤を投与する箇所が黄斑付近である場合、レーザーの熱で黄斑を損傷させてしまうことのないように細心の注意を払う必要があり、手技が煩雑なものとなる。
【0007】
なお、網膜に形成した穿孔を閉塞させる方法として、タンポナーデガスを硝子体腔内に注入して、網膜を付着させる方法を採用することも可能である。しかしながら、この方法を採用した場合、入院期間の長期化、患者の姿勢維持の強制、予後が悪い、白内障を誘発する等の別の課題が生じる。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、網膜下腔内へ薬剤を投与することができ、さらに網膜に形成された穿孔を簡便かつより一層確実に閉塞させることができる医療器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する医療器具は、患者の網膜に穿孔を形成するための内針と、前記内針を収容可能なルーメンを備える外針と、を有し、前記内針は、前記患者の網膜下腔内に投与される薬剤を送達することが可能なルーメンを備え、かつ前記外針の前記ルーメンに沿って移動可能に構成されており、前記外針は、前記穿孔を閉塞するための閉塞剤を吐出可能に構成されている。
【発明の効果】
【0010】
上記の医療器具を使用した手技において、術者(例えば、医師等の医療従事者)は、外針のルーメン内に内針を収容した状態で外針と内針を網膜まで送達し、外針の先端部を網膜の所定の位置付近に配置した後、内針を外針から突出させることで、網膜に穿孔を形成することができる。使用者は、内針の先端部を網膜下腔内に配置した状態で、内針のルーメンを介して薬剤を送達することにより、網膜下腔内に薬剤を投与することができる。術者は、内針を外針のルーメン内に退避させた状態で、外針を介して閉塞剤を吐出させることができる。術者は、穿孔を形成する前後において、外針の先端部を網膜の所定の位置付近に位置決めした状態で保持することができる。そのため、術者は、閉塞剤を網膜の適切な位置に塗布することができ、閉塞剤によって簡便かつより一層確実に穿孔を閉塞させることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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