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公開番号2024093927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022210585
出願日2022-12-27
発明の名称土壌浄化方法
出願人株式会社NIPPO
代理人弁理士法人クシブチ国際特許事務所
主分類B09C 1/00 20060101AFI20240702BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】汚染土壌から効率よく汚染物質を回収する手法を提供する。
【解決手段】施工区域に、送気用のスパージング井戸と、地下水を吸引する吸引装置を設置可能な揚水井戸とを設け、スパージング井戸を通じて地下水面より深い第1深度で送気するエアスパージング工程と、吸引装置によって、第1深度より浅く地下水面の位置より深い第2深度から地下水を汲み上げる揚水工程と、第2深度より浅い第3深度で地下水を汲み上げる回収工程と、を含み、回収工程を、エアスパージング工程および揚水工程の後に行う、土壌浄化方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
施工区域に、送気用のスパージング井戸と、地下水を吸引する吸引装置を設置可能な揚水井戸とを設け、
前記スパージング井戸を通じて地下水面より深い第1深度で送気するエアスパージング工程と、
前記吸引装置によって、前記第1深度より浅く地下水面の位置より深い第2深度から地下水を汲み上げる揚水工程と、
前記第2深度より浅い第3深度で地下水を汲み上げる回収工程と、
を含み、
前記回収工程を、前記エアスパージング工程および前記揚水工程の後に行う、
土壌浄化方法。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記吸引装置を、前記揚水井戸の内部で異なる深さに移動可能であり、
前記揚水工程を行った後、前記揚水井戸の内部で前記吸引装置を前記第3深度に移動させて、前記回収工程を実行する、
請求項1に記載の土壌浄化方法。
【請求項3】
前記吸引装置は、気体と液体とを分離する気液分離装置を通じて、負圧を発生する負圧発生装置に接続され、
前記回収工程において、前記吸引装置を前記揚水井戸の内部で地下水面の近傍に位置させる、
請求項2に記載の土壌浄化方法。
【請求項4】
前記揚水工程を行った後、前記揚水井戸の内部で前記吸引装置を地下水面よりも高い位置まで上昇させて、前記揚水井戸を通じて気体を回収する揚水後ガス回収工程を実行する、
請求項2に記載の土壌浄化方法。
【請求項5】
前記スパージング井戸および前記揚水井戸とは異なるガス回収井戸を設け、
前記ガス回収井戸を通じて地下水面より高い位置で気体を回収するガス回収工程を行う、請求項1から4のいずれかに記載の土壌浄化方法。
【請求項6】
前記エアスパージング工程で送気を行う間、前記揚水工程および前記回収工程を行わない、請求項1から請求項4のいずれかに記載の土壌浄化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、土壌浄化方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、有機化合物等により汚染された土壌を浄化する種々の手法が提案されている。例えば、特許文献1には、汚染地盤に造成した地盤改良用の砂利杭を利用して、汚染物質の回収を行う技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、地下水を汲み上げて地下水位を汚染層よりも低い位置まで低下させてから、汚染層に圧縮空気を注入し、汚染物質を圧縮空気とともに砂利杭を通じて地上に回収する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-13129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術は、地下水位以下の地盤中に汚染層が存在する場合に、地下水位が汚染層より低くなるように揚水することを必要とする。このため、汚染層が深い位置にある場合や、汚染が広い面積に及ぶ場合には、揚水される地下水の量が非常に多くなってしまうという課題があった。
本開示は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、汚染土壌から効率よく汚染物質を回収する手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の態様は、施工区域に、送気用のスパージング井戸と、吸引装置を設置可能な揚水井戸とを設け、前記スパージング井戸を通じて地下水面より深い第1深度で送気するエアスパージング工程と、前記吸引装置によって、前記第1深度より浅く地下水面の位置より深い第2深度から地下水を汲み上げる揚水工程と、前記第2深度より浅い第3深度で地下水を汲み上げる回収工程と、を含み、前記回収工程を、前記エアスパージング工程および前記揚水工程の後に行う、土壌浄化方法である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、エアスパージングによって地下水中の汚染物質を地下水面に向けて上昇させ、かつ、地下水を汲み上げることによって地下水面の勾配を発生させた上で、地下水を回収する。これにより、地下水に混入した汚染物質を効率よく回収できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
土壌浄化システムおよび土壌浄化方法の概要を示す図である。
土壌浄化方法を示すフローチャートである。
土壌浄化システムの適用例を示す図である。
地下水位の変化の一態様を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明を適用した実施形態としての土壌浄化システム1、及び、土壌浄化システム1による土壌浄化方法の概要を示す図であり、汚染物質を含む浄化対象の地盤に揚水井戸10、スパージング井戸20、及びガス回収井戸30を設置した状態を示す。図1には、揚水井戸10、スパージング井戸20、及びガス回収井戸30及び地盤の断面を模式的に示している。図1の例では、説明の便宜のために、1つの揚水井戸10と、2つのスパージング井戸20と、2つのガス回収井戸30とを浄化対象の地盤に設けた例を示しているが、各井戸の数および配置は制限されない。また、理解の便宜のため、図1における縦方向と横方向の長さの比率等は実際の構成とは一致しない。
【0009】
揚水井戸10、スパージング井戸20及びガス回収井戸30が配置される領域を、施工区域とする。施工区域では、地表面からの汚染物質の放出を抑制するため、地表面をシートにより被覆してもよい。このシートは、止水性を有し、ガス化した汚染物質を透過させないシートであることが好ましい。揚水井戸10、スパージング井戸20、及びガス回収井戸30とシートが干渉する位置ではシートを開口させ、漏れのないよう開口端を封止すればよい。
【0010】
図1の地盤は地下水を含む。以下では不飽和層と飽和層の境界を地下水位と呼び、地下水の水面を地下水面WL1、WL2として示す。図中の地下水面WL1は土壌浄化方法を実行する前の水位を示し、地下水面WL2は、後述する揚水工程で地下水を汲み上げた後の水位を示す。施工区域の内外における地下水の流動を抑制するため、施工区域を地中壁によって囲んでもよい。この地中壁は、例えば、コンクリート製の地中連続壁、或いは鋼矢板を用いた止水壁を採用できる。
(【0011】以降は省略されています)

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