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公開番号
2024091988
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-07-05
出願番号
2024073649,2019232061
出願日
2024-04-30,2019-12-23
発明の名称
ダイヤモンド基板の製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
,
国立大学法人金沢大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C30B
29/04 20060101AFI20240628BHJP(結晶成長)
要約
【課題】 下地基板上に、規定された条件でCVDを行うことで、NV軸が[111]高配向、かつ高密度な窒素-空孔センター(NVC)を有する、ダイヤモンド結晶を形成できるダイヤモンド基板の製造方法を提供する。
【解決手段】 CVD法により、炭化水素ガスと水素ガスとを含む原料ガスを用いて、下地基板上にダイヤモンド結晶を形成する方法において、前記ダイヤモンド結晶の少なくとも一部に、窒素空孔中心を有するダイヤモンド結晶層を形成するために、前記原料ガスに窒素ガスまたは窒化物ガスを混入すると共に、前記原料ガスに含まれる各ガスの量を、炭化水素ガス0.005体積%以上6.000体積%以下、水素ガス93.500体積%以上99.995体積%未満、窒素ガスまたは窒化物ガス5.0×10
-5
体積%以上5.0×10
-1
体積%以下として、前記窒素空孔中心を有するダイヤモンド結晶層を形成するダイヤモンド基板の製造方法。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
熱フィラメントCVD法により、炭化水素ガスと希釈用ガスである水素ガスとを含む原料ガスを用いて、下地基板上にダイヤモンド結晶を形成してダイヤモンド基板を製造する方法において、
前記下地基板上に形成するダイヤモンド結晶の少なくとも一部に、窒素空孔中心を有するダイヤモンド結晶層を形成するために、前記原料ガスに窒素ガスまたは窒化物ガスを混入すると共に、前記原料ガスに含まれる各ガスの量を、
炭化水素ガスの量を0.005体積%以上6.000体積%以下、
水素ガスの量を93.500体積%以上99.995体積%未満、
窒素ガスまたは窒化物ガスの量を5.0×10
-5
体積%以上5.0×10
-1
体積%以下
として、前記窒素空孔中心を有するダイヤモンド結晶層を形成することを特徴とするダイヤモンド基板の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記炭化水素ガスとして、メタンガスを用い、
前記原料ガスに混入する窒素ガスまたは窒化物ガスとして、窒素ガスを用い、
前記原料ガスに含まれる各ガスの量を、
メタンガスの量を0.1体積%以上6.000体積%以下、
水素ガスの量を93.500体積%以上99.900体積%未満、
窒素ガスの量を5.0×10
-5
体積%以上5.0×10
-1
体積%以下
とすることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項3】
前記CVD法によるダイヤモンド結晶の形成におけるガス圧力を、1.3kPa(10Torr)以上50.0kPa(376Torr)以下とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項4】
前記CVD法によるダイヤモンド結晶の形成におけるガス圧力を、12.0kPa(90Torr)以上33.3kPa(250Torr)以下とすることを特徴とする請求項3に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項5】
前記CVD法によるダイヤモンド結晶の形成における放電電力密度を、188W/cm
2
以上942W/cm
2
以下とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項6】
前記CVD法によるダイヤモンド結晶の形成における放電電流密度を、0.09A/cm
2
以上0.85A/cm
2
以下とすることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項7】
前記下地基板を、単結晶ダイヤモンドの単層基板とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項8】
前記単結晶ダイヤモンドの単層基板を、単結晶ダイヤモンド(111)であって、主表面が結晶面方位(111)に対して、結晶軸[-1-1 2]方向又はその三回対称方向に、-8.0°以上-0.5°以下又は+0.5°以上+8.0°以下の範囲でオフ角を有するものとすることを特徴とする請求項7に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項9】
前記単結晶ダイヤモンドの単層基板を、高温高圧合成単結晶ダイヤモンド、ヘテロエピタキシャル単結晶ダイヤモンド、CVD合成ホモエピタキシャルダイヤモンド、及びこれらを組み合わせた単結晶ダイヤモンドのいずれかとすることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
【請求項10】
前記下地基板を、下層基板と該下層基板上の中間層から成る積層構造とすることを特徴する請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のダイヤモンド基板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダイヤモンド基板及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ダイヤモンドは、室温で5.47eVという広いバンドギャップを持ち、ワイドバンドギャップ半導体として知られている。
【0003】
ワイドバンドギャップ半導体の中でも、ダイヤモンドは、絶縁破壊電界強度が10MV/cmと非常に高く、高電圧動作が可能である。また、既知の物質として最高の熱伝導率を有していることから放熱性にも優れている。さらに、キャリア移動度や飽和ドリフト速度が非常に大きいため、高速デバイスとして適している。
【0004】
そのため、ダイヤモンドは、高周波・大電力デバイスとしての性能を示すJohnson性能指数を、炭化ケイ素や窒化ガリウムといった半導体と比較しても最も高い値を示し、究極の半導体と言われている。
【0005】
さらにダイヤモンドには、結晶中に存在する窒素-空孔センター(NVC)の現象があり、室温で単一スピンを操作及び検出することが可能で、その状態を光検出磁気共鳴でイメージングできる特徴がある。この特徴を活かして、磁場、電場、温度、圧力などの高感度センサーとして幅広い分野での応用が期待されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
M.Hatano et al., OYOBUTURI 85, 311 (2016)
T.Fukui,et al.,APEX 7,055201(2014).
H.Ozawa,et.al.,NDF Dia.Symp.29,16(2015).
【特許文献】
【0007】
US2013/0143022A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、ダイヤモンドは、半導体材料や電子・磁気デバイス用材料としての実用化が期待されており、大面積かつ高品質なダイヤモンド基板の供給が望まれている。例えば、特許文献1には、化学気相成長法によるヘテロエピタキシャル成長で、ダイヤモンド(111)結晶を形成する技術について報告されている。また、特に、ダイヤモンドの用途のうち重要度の高いNVCデバイス用途では、窒素-空孔軸(NV軸)が高配向であることが必要で、そのためダイヤモンド表面はNV軸が[111]方向に揃う(111)結晶面であることが望ましい(非特許文献1)。また、例えば医療用のMRI分野への適用を考えると、磁気センサー部となるダイヤモンド基板が大直径(大口径)であれば、より広い領域を効率良く測定できる装置が実現できる。また、製造コスト的にも有利である。
【0009】
また、当該ダイヤモンド基板を電子・磁気デバイスに用いる場合、センサー部分は、ダイヤモンド結晶中にNV軸が[111]方向に揃うことだけでなく、更に、高密度に形成する必要もある。
【0010】
これまでに報告されている、[111]配向した高密度NVC形成ダイヤモンド結晶の作製は、次の通りである。
(【0011】以降は省略されています)
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