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公開番号2025001688
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101297
出願日2023-06-21
発明の名称ポリエーテルエーテルケトン化合物及びその製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08G 65/48 20060101AFI20241226BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】合成が容易で、加工性に優れ、これを含む樹脂組成物が誘電特性に優れ(低比誘電率、低誘電正接であり)、高い耐熱性を有し、低吸湿性であるポリエーテルエーテルケトン化合物の提供。
【解決手段】
下記式(1)で表されるポリエーテルエーテルケトン化合物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025001688000028.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">28</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">155</com:WidthMeasure> </com:Image> 式(1)中、R1及びR2はそれぞれ独立に置換又は非置換の芳香族基を表し、R’はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はハロゲン原子を表し、A1及びA2は互いに独立に単結合又は炭素数1~4のアルキレン基を表し、nは1~100の数である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表されるポリエーテルエーテルケトン化合物。
TIFF
2025001688000025.tif
26
155
(式(1)中、R
1
及びR
2
はそれぞれ独立に置換又は非置換の芳香族基を表し、R’はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はハロゲン原子を表し、A
1
及びA
2
は互いに独立に単結合又は炭素数1~4のアルキレン基を表し、nは1~100の数である。)
続きを表示(約 910 文字)【請求項2】
式(1)中、R
1
及びR
2
がそれぞれ独立に炭素数6~30の芳香族構造を有する基である請求項1に記載のポリエーテルエーテルケトン化合物。
【請求項3】
式(1)で表されるポリエーテルエーテルケトン化合物の数平均分子量が700~50000である請求項1に記載のポリエーテルエーテルケトン化合物。
【請求項4】
4,4’-ジフルオロベンゾフェノンと、
下記式(2)
TIFF
2025001688000026.tif
11
132
(式(2)中、Rは置換又は非置換の芳香族基を表す。)
で表される化合物と、
をアルカリ金属炭酸塩存在下で反応させて両末端に水酸基を有するポリエーテルエーテルケトン化合物を得る工程A、及び
工程Aで得られた両末端に水酸基を有するポリエーテルエーテルケトン化合物と、
下記式(3)
TIFF
2025001688000027.tif
25
132
(式(3)中、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表し、R’はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~6のアルキル基又はハロゲン原子を表し、Aは単結合又は炭素数1~4のアルキレン基を表す。)
で表される化合物と、
を塩基存在下で反応させる工程B、又は、
工程Aで得られた両末端に水酸基を有するポリエーテルエーテルケトン化合物と、
2,3,4,5,6-ペンタフルオロスチレンと、
をアルカリ金属炭酸塩存在下で反応させる工程B’
を有する請求項1~請求項3のいずれか1項に記載のポリエーテルエーテルケトン化合物の製造方法。
【請求項5】
工程Aにおいて、4,4’-ジフルオロベンゾフェノンと式(2)で表される化合物とを、モル比で、4,4’-ジフルオロベンゾフェノン/式(2)で表される化合物=1/1.01~2.0で反応させる請求項4に記載のポリエーテルエーテルケトン化合物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエーテルエーテルケトン化合物及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、情報通信量の増大に伴い、5Gという次世代通信システムが使用され、高周波数帯域(26GHz~80GHzのミリ波領域)での情報通信が盛んに行われるようになってきた。電子機器においてもより高い性能が求められ、使用される絶縁材料には更なる低比誘電率化、低誘電正接化が求められている。
【0003】
絶縁材料としては特許文献1や2に示された、エポキシ樹脂、特定のフェノール系硬化剤、フェノキシ樹脂、ゴム粒子及びポリビニルアセタール樹脂などを含むエポキシ樹脂組成物が知られているが、これらの材料では5Gというキーワードを代表とした高周波帯用途として満足しないことがわかってきた。それに対し、特許文献3では、エポキシ樹脂、活性エステル化合物及びトリアジン含有クレゾールノボラック樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物が低誘電正接化に有効であると報告されているが、この材料でも高周波用途としてはより低誘電化が必要である。
【0004】
一方、特許文献4では、非エポキシ系の材料として長鎖アルキル基を有するビスマレイミド樹脂及び硬化剤を含有する樹脂組成物からなる樹脂フィルムが、誘電特性に優れることが報告されているが、実質的に長鎖アルキル基を有するビスマレイミド樹脂と硬質の低分子の芳香族系マレイミドの組合せであり、基板用途で求められる100℃以上の高いガラス転移温度(Tg)を達成するのは非常に困難である。また、長鎖アルキル基を有するビスマレイミド樹脂は、熱膨張係数(CTE)が大きいという課題もある。
【0005】
また、優れた耐熱性や機械強度を有し、低誘電特性を示すスーパーエンジニアリングプラスチックの使用も注目されており、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)等を使用した基板についても提案されている(特許文献5)。
しかしながら、スーパーエンジニアリングプラスチックを使用した場合、加工性に課題があることが多い。例えば、PEEKは、耐熱性に優れ連続使用温度が260℃であり誘電特性に優れる一方で、融点が300℃以上と高く、さらに溶剤への溶解性が悪いことから成形が難しい。
【0006】
非特許文献1では、ある程度の分子量を有するPEEKの末端にマレイミド基を導入し熱硬化性を付与した例が示されている。また、これを用いた組成物はワニス化して成形可能であり優れた誘電特性を有することが報告されている(特許文献6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-254709号公報
特開2007-254710号公報
特開2011-132507号公報
国際公開2016/114287号
特許第5958558号
特開2022-25704号公報
【非特許文献】
【0008】
J.L.Hedrickら、“Elastomeric behaviour of crosslinked poly(aryl ether ketone)s at elevated temperatures”、Polymer、1992年、Vol.33、p.5094-5097
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献6に記載のマレイミド基を有するポリエーテルエーテルケトン化合物の製造は、ジフルオロベンゾフェノンとジオールを反応させて主鎖を合成した後、末端をアミンにするためにアミノフェノールをさらに反応させ、次いでマレイミド化するため、工程が多く反応時間が長いという課題があった。
従って、本発明は、合成が容易で、加工性に優れ、誘電特性に優れ(低比誘電率、低誘電正接であり)、高い耐熱性を有し、低吸湿性であるポリエーテルエーテルケトン化合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、下記ポリエーテルエーテルケトン化合物が、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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