TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025002595
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023102885
出願日2023-06-23
発明の名称ガラスクロス複合材
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類D06M 17/00 20060101AFI20241226BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】優れた電磁波遮蔽性と耐衝撃性を兼備し、プロトン化剤等の強酸性化合物を使用しないカーボンナノチューブ不織布とガラスクロスとの複合により、取り扱い性にも優れるガラスクロス複合材の提供。
【解決手段】
ガラスクロスを少なくとも1層及びカーボンナノチューブ不織布を少なくとも1層有するガラスクロス複合材であって、
該ガラスクロス複合材中のガラスクロス及びカーボンナノチューブ不織布の少なくとも1層に熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層したものである、ガラスクロス複合材。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ガラスクロスを少なくとも1層及びカーボンナノチューブ不織布を少なくとも1層有するガラスクロス複合材であって、
該ガラスクロス複合材中のガラスクロス及びカーボンナノチューブ不織布の少なくとも1層に熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層したものである、ガラスクロス複合材。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層した熱硬化性樹脂含有ガラスクロスプリプレグを少なくとも1層と、
カーボンナノチューブ不織布に熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層した熱硬化性樹脂含有カーボンナノチューブ不織布プリプレグを少なくとも1層とを有する、請求項1に記載のガラスクロス複合材。
【請求項3】
ガラスクロス複合材中の、[熱硬化性樹脂含有ガラスクロスプリプレグの層の数/熱硬化性樹脂含有カーボンナノチューブ不織布プリプレグの層の数]の比が0.1~5.0である、請求項2に記載のガラスクロス複合材。
【請求項4】
カーボンナノチューブ不織布が、多層カーボンナノチューブ単独、単層カーボンナノチューブ単独、あるいは多層カーボンナノチューブと単層カーボンナノチューブの混合物からなる不織布である、請求項1に記載のガラスクロス複合材。
【請求項5】
カーボンナノチューブ不織布が、多層カーボンナノチューブと、単層カーボンナノチューブを積層したカーボンナノチューブ不織布である請求項1に記載のガラスクロス複合材。
【請求項6】
カーボンナノチューブ不織布が厚さ1mm以下で通気度が0.5cm
3
/cm
2
・s以下、比抵抗が0.005Ω・cm以下である請求項1に記載のガラスクロス複合材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスクロス複合材に関するものであり、特に、ミリ波やテラヘルツ帯の電磁波などを用いる高速通信機器、二酸化炭素排出量の削減、燃費の向上を目的とした軽量化車両、コネクテッドカーなどに有用な、電磁波遮蔽性を有し、耐衝撃性に優れるガラスクロス複合材に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、強化繊維とマトリックス樹脂とからなる繊維強化複合材料は、軽量でありながら、強度や剛性などの力学特性、耐熱性及び耐食性に優れているため、航空・宇宙、自動車、鉄道車両、船舶、土木建築およびスポーツ用品などの数多くの分野に応用されてきた。
そして、自動車分野などでは、電動化の進展に伴い、更なる燃費向上のため、繊維強化複合材料のより一層の軽量化と耐衝撃性の両立が求められている。
【0003】
また、近年、ミリ波やテラヘルツ帯の電磁波を利用する5Gや6Gなどの高速通信が今後実用化に向け検討されている。電磁波を通信に利用するワイヤレス機器が増加しており、増え続ける電磁波は、電子機器が周囲からの電磁波に干渉を受けて誤動作をする危険性や、自ら発する電磁波により情報漏洩してしまう危険性がある。また、急速に進展している自動車などの自動運転を推進するためには、低周波数の電磁波からミリ波までの様々な電磁環境において電磁波の送受信が正しく行われなければならない。
そこで、電磁波遮蔽対策が重要な技術課題となっており、マイクロ波・ミリ波・テラヘルツ波に対して優れた電磁波遮蔽性能を持った電磁波遮蔽材料が望まれている。電磁波利用の高度化により、電磁波遮蔽材料の薄膜化、軽量化、大面積化など新しい機能性に対するニーズも高まっている。
【0004】
また、強化繊維としてガラスクロスを使用した樹脂含浸ガラスクロス強化複合材料は、金属に比べ軽量のため、電動車などの燃費向上に金属の代替材料として検討され一部では実用化されている。
しかし、樹脂含浸ガラスクロス強化複合材料は金属に比べ強靭性が不十分であり、電磁波遮蔽性がないため、車体構造材料として特に自動走行車への利用には限界がある。
【0005】
電磁波遮蔽材料として金属材料の他、カーボンブラック、グラフェン、カーボンナノチューブなど、導電性高分子、誘電性酸化物などを用いた電磁波遮蔽技術が数多く提案されている。中でも炭素によって作られるカーボンナノチューブは有望な電磁波遮蔽材料として注目されている。
カーボンナノチューブを用いた電磁波遮蔽材料としては、樹脂中にカーボンナノチューブを分散させたペースト材料(特許文献1)や、水溶液に分散させた水性塗料(特許文献2)などがあるが、いずれも取り扱いが難しいうえに、電磁波遮蔽性能が十分でなく実用に耐えるレベルではない。使用しているカーボンナノチューブは微細な繊維構造のため、比表面積が大きく多量に樹脂に分散できないことから、カーボンナノチューブを用いた電磁波遮蔽材料は電気伝導性も不十分である。
また、荷電紡糸で形成されたカーボンナノチューブのシートを用いた電磁波遮蔽材料(特許文献3)があるが、強度が弱く、取り扱い難い問題点がある。
カーボンナノチューブのシートにヒドロニウムイオンや塩酸などのプロトン化剤を添加し、さらに強磁性材料である鉄やコバルトなどを加えて伝導性を向上させた電磁波遮蔽材料(特許文献4)が開示されているが、プロトン化剤が強酸性の化合物であり取り扱いが問題となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009-144000号公報
特開2012-174833号公報
特開2008-218859号公報
特許第6182176号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、優れた電磁波遮蔽性と耐衝撃性を兼備し、プロトン化剤等の強酸性化合物を使用しなくとも、取り扱い性にも優れるガラスクロス複合材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するため本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、以下のガラスクロス複合材が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下のガラスクロス複合材を提供するものである。
【0009】
[1]
ガラスクロスを少なくとも1層及びカーボンナノチューブ不織布を少なくとも1層有するガラスクロス複合材であって、
該ガラスクロス複合材中のガラスクロス及びカーボンナノチューブ不織布の少なくとも1層に熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層したものである、ガラスクロス複合材。
[2]
ガラスクロスに熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層した熱硬化性樹脂含有ガラスクロスプリプレグを少なくとも1層と、
カーボンナノチューブ不織布に熱硬化性樹脂を含浸または熱硬化性樹脂フィルムを積層した熱硬化性樹脂含有カーボンナノチューブ不織布プリプレグを少なくとも1層とを有する、[1]に記載のガラスクロス複合材。
[3]
ガラスクロス複合材中の、[熱硬化性樹脂含有ガラスクロスプリプレグの層の数/熱硬化性樹脂含有カーボンナノチューブ不織布プリプレグの層の数]の比が0.1~5.0である、[2]に記載のガラスクロス複合材。
[4]
カーボンナノチューブ不織布が、多層カーボンナノチューブ単独、単層カーボンナノチューブ単独、あるいは多層カーボンナノチューブと単層カーボンナノチューブの混合物からなる不織布である、[1]~[3]のいずれか1項に記載のガラスクロス複合材。
[5]
カーボンナノチューブ不織布が、多層カーボンナノチューブと、単層カーボンナノチューブを積層したカーボンナノチューブ不織布である[1]~[4]のいずれか1項に記載のガラスクロス複合材。
[6]
カーボンナノチューブ不織布が厚み1mm以下で通気度が0.5cm
3
/cm
2
・s以下、比抵抗が0.005Ω・cm以下である[1]~[5]のいずれか1項に記載のガラスクロス複合材。
【発明の効果】
【0010】
本発明のガラスクロス複合材は、優れた電磁波遮蔽性と耐衝撃性を兼備するものであり、プロトン化剤等の強酸性化合物を使用しないカーボンナノチューブ不織布とガラスクロスとの複合により、取り扱い性にも優れる。したがって、本発明のガラスクロス複合材は、ミリ波以上の高周波帯の電磁波を利用する高速通信機器に有用な材料であり、また材料自体が軽量のため、軽量化及び低燃費化可能な車体構造材料又は車載材料としても有用である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

澤田株式会社
製糸方法
20日前
個人
クッション体
21日前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
1か月前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
1か月前
株式会社カネカ
異常検出システム
21日前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
1か月前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
シャープ株式会社
洗濯機
1か月前
日清紡テキスタイル株式会社
繊維構造物の染色方法
27日前
オリオン株式会社
涼感体及びその製造方法
1か月前
シャープ株式会社
洗濯乾燥機
1か月前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
29日前
東芝ライフスタイル株式会社
洗濯機
1か月前
帝人フロンティア株式会社
中綿およびその繊維製品
22日前
リンナイ株式会社
設備機器
1か月前
シャープ株式会社
ドラム式洗濯機
7日前
リンナイ株式会社
衣類乾燥機
1か月前
株式会社三幸社
トンネルフィニッシャ用の衣服カバー
1か月前
シャープ株式会社
ドラム式洗濯機
20日前
シャープ株式会社
ドラム式洗濯機
7日前
シャープ株式会社
ドラム式洗濯機
1か月前
東芝ライフスタイル株式会社
衣類処理装置
28日前
東芝ライフスタイル株式会社
衣類処理装置
22日前
共和ライフテクノ株式会社
表皮材
29日前
グンゼ株式会社
セルロース繊維衣料
1か月前
株式会社カインズ
ハンガー
29日前
シャープ株式会社
液剤タンクおよび洗濯機
7日前
共同印刷株式会社
遮熱性生地
1か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
衣類処理装置
20日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
衣類処理装置
8日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
衣類処理装置
1か月前
パナソニックIPマネジメント株式会社
衣類処理装置
8日前
信越化学工業株式会社
ガラスクロス複合材
6日前
続きを見る