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公開番号2024091756
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024065528,2020074312
出願日2024-04-15,2020-04-17
発明の名称マスキング治具
出願人アネスト岩田株式会社
代理人弁理士法人坂本国際特許商標事務所
主分類B05B 5/08 20060101AFI20240628BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】点や線あるいは絵を描くような特殊な塗布作業や、被塗物にマスキング治具を設置することが難しい場合の塗布作業に用いることができるマスキング治具を提供する。
【解決手段】エレクトロスプレー法による静電噴霧装置10に用いるマスキング治具30であって、絶縁性材料から形成されるマスキング本体31と、導電性材料又は半導電性材料から形成されるマスキング補助体32と、を備え、マスキング本体31は、被塗物40に液体を塗布しないように配置され、液体を反発する帯電状態であり、マスキング補助体32は、被塗物40において、液体を塗布しない非塗布部と液体を塗布する塗布部との境界を画定するように配置され、被塗物40と同電位であり、マスキング本体31及びマスキング補助体32は、被塗物40と非接触状態に配置されているマスキング治具を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液体噴霧部と、前記液体噴霧部に対して異極となる異極部との間に電圧を印加して発生する静電気力によって液体を帯電状態で前記液体噴霧部から離脱させ、異極部である被塗物に霧化液体を噴霧する静電噴霧装置に用いるマスキング治具であって、
絶縁性材料から形成されるマスキング本体と、導電性材料又は半導電性材料から形成されるマスキング補助体と、を備え、
前記マスキング本体は、前記被塗物に前記液体を塗布しないように配置され、前記液体を反発する帯電状態であり、
前記マスキング補助体は、前記被塗物において、前記液体を塗布しない非塗布部と前記液体を塗布する塗布部との境界を画定するように配置され、前記被塗物と同電位であり、
前記マスキング本体及び前記マスキング補助体は、前記被塗物と非接触状態に配置されている、
ことを特徴とするマスキング治具。
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記マスキング補助体は、前記液体噴霧部において前記液体を噴射する液体ノズルの軸方向に前記塗布部から離れるに伴い前記液体ノズルの軸直角方向で前記マスキング補助体への距離が同じ又は長くなる、
ことを特徴とする請求項1に記載のマスキング治具。
【請求項3】
前記マスキング補助体の前記被塗物の側の縁において、前記被塗物と最も接近する部位である最接近部が、前記被塗物と10mm以内に配置されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスキング治具。
【請求項4】
前記マスキング補助体は、前記液体噴霧部に付設されている、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマスキング治具。
【請求項5】
前記マスキング補助体は、前記塗布部を画定する孔部を有し、
前記孔部の面積が、前記塗布部から離れるに伴い同じ又は大きくなる、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のマスキング治具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エレクトロスプレー法を用いた静電噴霧装置におけるマスキング治具に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、液体噴霧部と、液体噴霧部に対して異極となる異極部との間に電圧を印加して発生する静電気力によって、塗料などの液体を帯電状態で液体噴霧部から離脱させ、霧化させ、被塗物に霧化液体を噴霧するエレクトロスプレー法を用いた静電噴霧装置において、所定の形状・パターンの孔部を有するマスキング治具を、被塗物に接触して配置し、所定の形状・パターンの孔部に対応する薄膜を被塗物に形成するものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のマスキング治具は、マスキング本体とマスキング補助体とを備えるものであって、マスキング補助体は、被塗物の塗布部と被塗物の非塗布部とを画定するように配置され、マスキング本体は、マスキング補助体が覆わない非塗布部を覆うように配置されており、また、マスキング補助体は、導電性材料を用いて形成され、マスキング本体は、絶縁性材料を用いて形成されている。そして、マスキング治具は、被塗物に接触するように設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-221433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
被塗物とマスキング治具を接触させて設置する構成の場合、液体噴霧部とマスキング治具を移動させながら被塗物に液体を塗布し、例えば、点や線あるいは絵を描くような塗布ができない。また、被塗物が複雑な形状をしている場合のように、被塗物にマスキング治具を設置することが難しい場合の塗布作業に用いることができないという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、点や線あるいは絵を描くような特殊な塗布作業や、被塗物にマスキング治具を設置することが難しい場合の塗布作業に用いることができるマスキング治具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために以下によって把握される。
(1)本発明のマスキング治具は、液体噴霧部と、前記液体噴霧部に対して異極となる異極部との間に電圧を印加して発生する静電気力によって液体を帯電状態で前記液体噴霧部から離脱させ、異極部である被塗物に霧化液体を噴霧するエレクトロスプレー法による静電噴霧装置に用いるマスキング治具であって、絶縁性材料から形成されるマスキング本体と、導電性材料又は半導電性材料から形成されるマスキング補助体と、を備え、前記マスキング本体は、前記被塗物に前記液体を塗布しないように配置され、前記液体を反発する帯電状態であり、前記マスキング補助体は、前記被塗物において、前記液体を塗布しない非塗布部と前記液体を塗布する塗布部との境界を画定するように配置され、前記被塗物と同電位であり、前記マスキング本体及び前記マスキング補助体は、前記被塗物と非接触状態に配置されている。
(2)本発明のマスキング治具は、液体噴霧部と、前記液体噴霧部に対して異極となる異極部との間に電圧を印加して発生する静電気力によって液体を帯電状態で前記液体噴霧部から離脱させ、異極部である被塗物に霧化液体を噴霧するエレクトロスプレー法による静電噴霧装置に用いるマスキング治具であって、
導電性材料又は半導電性材料から形成されるマスキング補助体を備え、
前記マスキング補助体は、前記被塗物と非接触状態であって、前記被塗物において、前記液体を塗布しない非塗布部と前記液体を塗布する塗布部との境界を画定するように配置され、
前記マスキング補助体の電位は、前記液体噴霧部と同じ極性であって前記液体噴霧部との電位差より前記被塗物との電位差が小さい。
(3)上記(2)の態様において、前記マスキング補助体の電位は、前記静電噴霧装置により霧化した霧化液体が前記マスキング補助体の前記液体噴霧部の側に塗着することが可能な電位に保たれている。
(4)上記(2)又は(3)の態様において、前記マスキング補助体の電位は、前記マスキング補助体の前記被塗物の側に前記霧化液体が塗着しない電位に保たれている。
(5)上記(2)から(4)のいずれか1つの態様において、少なくとも前記液体噴霧部と前記異極部との間に電圧を印加することにより、前記マスキング補助体を帯電させるとともに、前記マスキング補助体と前記被塗物の間に、一定電圧以上の電圧が印加されることにより流れる電流が急増する電圧-電流特性を持つ素子を接続することで前記マスキング補助体の電位が保たれている。
(6)上記(5)の態様において、前記素子がバリスタである。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つの態様において、前記マスキング補助体は、前記液体噴霧部において前記液体を噴射する液体ノズルの軸方向に前記塗布部から離れるに伴い前記液体ノズルの軸直角方向でマスキング補助体への距離が同じ又は長くなる。
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つの態様において、前記マスキング補助体の前記被塗物側の縁において、前記被塗物と最も接近する部位である最接近部が、前記被塗物と10mm以内に配置されている。
(9)上記(1)から(8)のいずれか1つの態様において、前記マスキング本体及び前記マスキング補助体は、前記液体噴霧部に付設されている。
(10)上記(1)から(9)のいずれか1つの態様において、前記マスキング補助体は、前記塗布部を画定する孔部を有し、前記孔部の面積が、前記塗布部から離れるに伴い同じ又は大きくなる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、点や線あるいは絵を描くような特殊な塗布作業や、被塗物にマスキング治具を設置することが難しい場合の塗布作業に用いることができるマスキング治具を提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る実施形態のマスキング治具を用いる静電噴霧装置の全体構成を示す斜視図である。
本発明に係る実施形態のマスキング治具を用いる静電噴霧装置の全体構成を示す概略断面図である。
静電噴霧装置の液体噴霧部を示す断面図である。
液体噴霧部の先端側を示す拡大図であり、(a)心棒の先端が後方に位置する場合、(b)心棒の先端が前方に位置する場合である。
本発明に係る実施形態のマスキング治具を示す、(a)正面図、(b)断面図である。
本発明に係る実施形態の変形例のマスキング治具を示す断面図である。
本発明に係る実施形態のマスキング治具を示す拡大断面図である。
本発明に係る第2の実施形態のマスキング治具を示す、(a)正面図、(b)断面図である。
本発明に係る第2の実施形態のマスキング治具を示す斜視図である。
本発明に係る第2の実施形態の変形例のマスキング治具を示す断面図である。
本発明に係る第2の実施形態の変形例のマスキング治具を示す斜視図である。
本発明に係る第3の実施形態のマスキング治具を示す、(a)正面図、(b)断面図である。
定電圧装置の有無における電圧変化を示す図である。
定電圧装置の有無における塗膜形成を示す図である。
本発明に係る第3の実施形態のマスキング治具を示す断面図である。
本発明に係る第4の実施形態のマスキング治具を示す、(a)正面図、(b)断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。
なお、特に断りがない場合、「先(端)」や「前(方)」等の表現は、各部材等において液体の噴霧方向側を表し、「後(端)」や「後(方)」等の表現は、各部材等において液体の噴霧方向と反対側を表すものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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