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公開番号2024091171
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022207675
出願日2022-12-23
発明の名称リチウムイオン電池用正極活物質、ナトリウムイオン電池用正極活物質、正極材料、固体電池及びリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/505 20100101AFI20240627BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られるリチウムイオン電池用正極活物質、ナトリウムイオン電池用正極活物質、正極材料、固体電池及びリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法の提供。
【解決手段】X線回折測定結果において、2θが64°以上70°以下の範囲にピークが3つ以上存在し、かつ2θが15°以上20°以下の範囲にピークが1つ存在し、
空間群Cmcaに帰属されるリチウムイオン電池用正極活物質、ナトリウムイオン電池用正極活物質、正極材料、固体電池及びリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
X線回折測定結果において、2θが64°以上70°以下の範囲にピークが3つ以上存在し、かつ2θが15°以上20°以下の範囲にピークが1つ存在し、
空間群Cmcaに帰属されるリチウムイオン電池用正極活物質。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
下記式1で表される化合物である請求項1に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
式1:Li

Na

Mn
x-p
Ni
y-q
Co
z-r

p+q+r


(上記式1中、a、b、x、y、z、p、q及びrは0≦a≦1、0≦b≦0.05、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはB、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)
【請求項3】
下記式2で表される化合物であるナトリウムイオン電池用正極活物質。
式2:Na

Mn
x-p
Ni
y-q
Co
z-r

p+q+r


(上記式2中、c、x、y、z、p、q及びrは、0.5≦c≦0.65、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはLi、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を含む正極材料。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を含む固体電池。
【請求項6】
下記式2で表される化合物に含まれるNaをLiにイオン交換する工程を有するリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
式2:Na

Mn
x-p
Ni
y-q
Co
z-r

p+q+r


(上記式2中、c、x、y、z、p、q及びrは、0.5≦c≦0.65、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはLi、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リチウムイオン電池用正極活物質、ナトリウムイオン電池用正極活物質、正極材料、固体電池及びリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
O2型構造、T#2型構造及びO6型構造から選択される少なくとも1種の構造を有する正極活物質は、高電位まで安定であるため、高電位域の放充電において大きな放充電容量を有する。
特許文献1には、「非水電解質二次電池に用いられる正極活物質であって、層状構造を有し、遷移金属、酸素、及びリチウムの主たる配列がO2構造で表されるリチウム含有遷移金属酸化物を含み、前記リチウム含有遷移金属酸化物は、層状構造におけるリチウム含有遷移金属層にLi、Mn、及び元素Mを有し、一般組成式Li

[Li
α
(Mn




1-α
]O

で表され、式中0.5<x<1.1、0.1<α<0.33、0.67<a<0.97、0.03<b<0.33であり、Mは、Ni、Mg、Ti、Fe、Sn、Zr、Nb、Mo、W、及びBiからなる群より選ばれる少なくとも1以上の元素を含む非水電解質二次電池用正極活物質。」が提案されている。
また、特許文献2には、「空間群P6

mcに属するリチウム含有層状酸化物Li


ab



2±α
(0.5≦a≦1.3、0≦b≦0.01、0.90≦c≦1.10、0≦α≦0.3、M=マンガン、コバルト、ニッケル、鉄、アルミニウム、モリブデン、ジルコニウム、マグネシウムから選択される少なくともひとつの元素)の電位P(V)が、4.8≦P≦5.0(vs.Li/Li+)の範囲において、リチウムとMのモル比をそれぞれa、cとし、cを1.0に換算した場合のaの比が、0.08≦a≦0.12の範囲にあることを特徴とする非水電解質二次電池用正極活物質。」が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-186937号公報
特開2010-92824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
O2型構造、T#2型構造及びO6型構造から選択される少なくとも1種の構造を有する正極活物質は、放充電に伴って、構造がO2型構造、T#2型構造及びO6型構造間で変化する。具体的には、Liの含有量が多い側からLiの含有量が少ない側にかけて、O2型構造、T#2型構造、O6型構造、O2型構造の順に構造が変化する。この構造の変化に伴って、正極活物質の体積が大きく膨張収縮するため、正極活物質に割れが生じることがある。そうすると電子の導電経路が寸断され、放充電を繰り返した後の容量維持率が低下しやすい。
【0005】
そこで、本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られるリチウムイオン電池用正極活物質を提供することである。
本開示の他の一実施形態が解決しようとする課題は、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られるナトリウムイオン電池用正極活物質を提供することである。
本開示の他の一実施形態が解決しようとする課題は、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られる正極材料を提供することである。
本開示の他の一実施形態が解決しようとする課題は、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い固体電池を提供することである。
本開示の他の一実施形態が解決しようとする課題は、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られる正極活物質の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段には、以下の手段が含まれる。
<1> X線回折測定結果において、2θが64°以上70°以下の範囲にピークが3つ以上存在し、かつ2θが15°以上20°以下の範囲にピークが1つ存在し、
空間群Cmcaに帰属されるリチウムイオン電池用正極活物質。
<2> 下記式1で表される化合物である<1>に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
式1:LiaNabMnx-pNiy-qCoz-rMp+q+rO2
(上記式1中、a、b、x、y、z、p、q及びrは0≦a≦1、0≦b≦0.05、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはB、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)
<3> 下記式2で表される化合物であるナトリウムイオン電池用正極活物質。
式2:NacMnx-pNiy-qCoz-rMp+q+rO2
(上記式2中、c、x、y、z、p、q及びrは、0.5≦c≦0.65、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはLi、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)
<4> <1>又は<2>に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を含む正極材料。
<5> <1>又は<2>に記載のリチウムイオン電池用正極活物質を含む固体電池。
<6> 下記式2で表される化合物に含まれるNaをLiにイオン交換する工程を有するリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法。
式2:NacMnx-pNiy-qCoz-rMp+q+rO2
(上記式2中、c、x、y、z、p、q及びrは、0.5≦c≦0.65、x+y+z=1、及び0≦p+q+r≦0.20を満たす数であり、
MはLi、B、Mg、Al、K、Ca、Ti、Cr、Ga、Zr、Nb、Mo及びWよりなる群から選ばれる少なくとも一種を表す。)
【発明の効果】
【0007】
本開示の一実施形態によれば、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られるリチウムイオン電池用正極活物質が提供される。
本開示の他の一実施形態によれば、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られるナトリウムイオン電池用正極活物質が提供される。
本開示の他の一実施形態によれば、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られる正極材料が提供される。
本開示の他の一実施形態によれば、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い固体電池が提供される。
本開示の他の一実施形態によれば、初回放電容量が高く、かつ放充電を繰り返した後の容量維持率が高い電池が得られる正極活物質の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、固体電池の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例である実施形態について説明する。これらの説明および実施例は、実施形態を例示するものであり、発明の範囲を制限するものではない。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
【0010】
各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。
組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計量を意味する。
「工程」とは、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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