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公開番号2024089191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204397
出願日2022-12-21
発明の名称落石防護網およびその改良方法
出願人株式会社シビル
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E01F 7/04 20060101AFI20240626BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】既設または新設のポケット式の落石防護網において、落石衝突時に防護網(ネット)の突出が道路空間の安全性を損なわないようにするための手段を提供すること。
【解決手段】ネット20と一体化するように配置する横ロープ30とは別個に、ネット20の外表面側でネット20と一体化させない態様で配置する突出制御材40を少なくとも一箇所以上設ける。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
斜面に設置する支柱と、前記支柱間に吊設するネットと、前記ネットと一体化するように配置する横ロープと、を少なくとも具備する、ポケット式の落石防護網であって、
前記ネットの外表面側で前記ネットと一体化させない態様で配置する、突出制御材を、少なくとも1箇所以上設けたことを特徴とする、
落石防護網。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記ネットに対する前記突出制御材の配置箇所が、
前記ネットの衝突面以下の高さに設定されていることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項3】
前記ネットに対する前記突出制御材の配置箇所が、
前記ネットの衝突面の直下に配置する前記横ロープ以下の高さに設定されていることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項4】
前記突出制御材が可撓性を有することを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項5】
前記突出制御材をたるませた状態で設置してあることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項6】
前記突出制御材に緩衝装置を設けてあることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項7】
前記突出制御材が剛性を有することを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項8】
前記突出制御材が可撓性物品と剛性物品の組み合わせからなることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項9】
前記突出制御材を単一物品で構成してあることを特徴とする、
請求項1に記載の落石防護網。
【請求項10】
斜面に設置する支柱と、前記支柱間に吊設するネットと、前記ネットと一体化するように配置する横ロープと、を少なくとも具備する、既設のポケット式の落石防護網に対する改良方法であって、
前記ネットの外表面側で前記ネットと一体化させない態様で配置する突出制御材を、少なくとも1箇所以上追加することを特徴とする、
落石防護網の改良方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、落石防護網およびその改良方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
落石防護網には、大別して、ポケット式と覆式の二種類が存在する。
このうち、ポケット式の落石防護網は、図5に示すように、斜面dに設置する支柱aと、支柱a間に設置するネットbと、ネットbと一体化するように張設しつつ前記斜面に固定される横ロープcと、を少なくとも具備してあり、落石eをネットに衝突させて、ネットbや横ロープcの変形等によって衝撃を吸収し、落石eを斜面dとネットbの間の空間で斜面下まで誘導させて、道路fを防護する機能を有する。
そのため、従来行われている落石防護網の設計では、現場で想定される落石エネルギーに応じて、各部材の強度、横ロープcの配置間隔、横ロープcとアンカーとの間に設ける緩衝装置の有無などが検討されている。
【0003】
落石対策の実務書として知られる以下の非特許文献1では、平成29年の改訂に伴い、以下の記載が追加された。
「(155ページ)5-5-2 設計の考え方と手順 ポケット式落石防護網の設計においては、落石が飛び越えずに開口部に誘導されるようその高さを確保し、想定される落石エネルギーを吸収できるように部材断面、設置範囲を決定し、かつアンカーの安定が確保されることを確認する。また、路側に設置する場合には、落石衝突時に防護網の突出が道路空間の安全性を損なわないことを確認する。」
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
落石対策便覧(編集・発行:公益社団法人日本道路協会、平成29年12月27日 改訂版第1刷発行)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この「落石衝突時に防護網の突出が道路空間の安全性を損なわないこと」の要求を満足すべく、新たに構築する落石防護網に限らず、既設の落石防護網についても別途安全対策を施す必要がある場合があった。
【0006】
よって、本発明は、既設または新設のポケット式の落石防護網において、落石衝突時に防護網(ネット)の突出が道路空間の安全性を損なわないようにするための手段の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべくなされた本発明は、斜面に設置する支柱と、前記支柱間に吊設するネットと、前記ネットと一体化するように配置する横ロープと、を少なくとも具備する、ポケット式の落石防護網であって、前記ネットの外表面側で前記ネットと一体化させない態様で配置する、突出制御材を、少なくとも1箇所以上設けたことを特徴とする。
前記発明では、前記ネットに対する前記突出制御材の配置箇所を前記ネットの衝突面以下の高さに設定することができる。
前記発明では、前記ネットに対する前記突出制御材の配置箇所を前記ネットの衝突面の直下に配置する前記横ロープ以下の高さに設定することができる。
前記発明では、前記突出制御材が可撓性を有する構成、前記突出制御材をたるませた状態で設置する構成、前記突出制御材に緩衝装置を設ける構成、前記突出制御材が剛性を有する構成、前記突出制御材を可撓性物品と剛性物品の組み合わせとする構成、およびまたは前記突出制御材を単一物品とする構成などを採用することができる。
【0008】
また、本発明は、斜面に設置する支柱と、前記支柱間に吊設するネットと、前記ネットと一体化するように配置する横ロープと、を少なくとも具備する、既設のポケット式の落石防護網に対する改良方法として、前記ネットの外表面側で前記ネットと一体化させない態様で配置する突出制御材を、少なくとも1箇所以上追加することを特徴とする。
前記発明では、落石防護網の設置現場において想定される落石の衝突によって突出するネットが、道路空間の安全性を損なわないように、前記ネットに対する前記突出制御材の配置箇所を特定することができる。
【0009】
また、本発明は、斜面に設置する支柱と、前記支柱間に吊設するネットと、前記ネットと一体化するように配置する横ロープと、を少なくとも具備する、既設のポケット式の落石防護網に対する改良方法として、前記ネットの外表面側で前記ネットと一体化させてある前記横ロープのうち、少なくとも何れか1つの前記横ロープについて、前記ネットとの一体化を解除して、前記ネットの突出を制御する突出制御材へと転用することを特徴とする。
前記発明では、落石防護網の設置現場において想定される落石の衝突によって突出するネットが、道路空間の安全性を損なわないように、前記ネットとの一体化を解除する前記横ロープを特定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、落石の衝突時のネットの突出態様(突出位置、突出方向、突出量など)を突出制御材によって制御することができる。その結果、落石の衝突時に防護網(ネット)の突出が道路空間の安全性を損なわないようにすることができる。
また、既設の落石防護網についてさらなる安全対策を施す際にも、突出制御材をネットに一体化させない形でネットの外表面側に追加する工事や、既設の横ロープを突出制御材に転用する工事などで対応が可能となり、支柱の山側への移設(更なる用地買収を要する。)、高強度なネットへの張り替えや横ロープの追加(再施工に近い)、などの大きな負担を要する工事が不要となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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