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公開番号2024131637
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042027
出願日2023-03-16
発明の名称防振軌道の施工方法及び防振軌道
出願人公益財団法人鉄道総合技術研究所
代理人個人
主分類E01B 37/00 20060101AFI20240920BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】剛性路盤の不陸を簡単に整正することができるとともに、軌道の全高を低くすることができる防振軌道の施工方法及び防振軌道を提供する。
【解決手段】防振軌道2のスラブ版5と剛性路盤1との間の防振材6によって、スラブ版5から剛性路盤1に伝わる列車通過時の振動を低減する防振軌道の施工方法であって、防振材6の下部6bと剛性路盤1との間の不陸整正部7の厚さを変化させることによって、剛性路盤1の不陸を整正する不陸整正工程#900を含む。不陸整正工程#900は、防振材6の下部6bと剛性路盤1との間の袋体8の内部に、袋体8の内部で硬化する注入材を注入する工程を含む。防振軌道の施工方法は、スラブ版5を剛性路盤1から扛上するスラブ版扛上工程#700と、スラブ版5と剛性路盤1との間に防振材6を挿入する防振材挿入工程#800とを含む。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
防振軌道のスラブ版と剛性路盤との間の防振材によって、このスラブ版からこの剛性路盤に伝わる列車通過時の振動を低減する防振軌道の施工方法であって、
前記防振材の下部と前記剛性路盤との間の不陸整正部の厚さを変化させることによって、この剛性路盤の不陸を整正する不陸整正工程を含むこと、
を特徴とする防振軌道の施工方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の防振軌道の施工方法において、
前記不陸整正工程は、前記防振材の下部と前記剛性路盤との間の袋体の内部に、この袋体の内部で硬化する注入材を注入する工程を含むこと、
を特徴とする防振軌道の施工方法。
【請求項3】
請求項1に記載の防振軌道の施工方法において、
前記スラブ版を前記剛性路盤から扛上するスラブ版扛上工程と、
前記スラブ版と前記剛性路盤との間に前記防振材を挿入する防振材挿入工程とを含み、
前記不陸整正工程は、前記防振材の下部と前記剛性路盤との間で、前記不陸整正部の厚さを変化させて、この剛性路盤の不陸を整正する工程を含むこと、
を特徴とする防振軌道の施工方法。
【請求項4】
請求項1に記載の防振軌道の施工方法において、
前記スラブ版に前記防振材及び前記不陸整正部を取り付けた状態で、この不陸整正部と前記剛性路盤との間に隙間があくように、このスラブ版をこの剛性路盤上に仮設するスラブ版仮設工程を含み、
前記不陸整正工程は、前記防振材の下部と前記剛性路盤との間で、前記不陸整正部の厚さを変化させて、この剛性路盤の不陸を整正する工程を含むこと、
を特徴とする防振軌道の施工方法。
【請求項5】
防振軌道のスラブ版と剛性路盤との間の防振材によって、このスラブ版からこの剛性路盤に伝わる列車通過時の振動を低減する防振軌道であって、
前記防振材の下部と前記剛性路盤との間で厚さを変化させることによって、この剛性路盤の不陸を整正する不陸整正部を備えること、
を特徴とする防振軌道。
【請求項6】
請求項5に記載の防振軌道において、
前記不陸整正部は、前記防振材の下部と前記剛性路盤との間に挿入される袋体を備えており、この袋体の内部に注入材が注入されてこの袋体の内部でこの注入材が硬化すること、
を特徴とする防振軌道。
【請求項7】
請求項5に記載の防振軌道において、
前記不陸整正部は、前記防振材の下部に接合された状態で、前記スラブ版と前記剛性路盤との間にこの防振材とともに挿入されること、
を特徴とする防振軌道。
【請求項8】
請求項5に記載の防振軌道において、
前記スラブ版は、前記防振材の上部を収容する凹部を備えること、
を特徴とする防振軌道。
【請求項9】
請求項5に記載の防振軌道において、
前記スラブ版と前記剛性路盤との間の所定の位置に前記防振材及び前記不陸整正部を位置決めする位置決め部を備えること、
を特徴とする防振軌道。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、防振軌道のスラブ版と剛性路盤との間の防振材によって、このスラブ版からこの剛性路盤に伝わる列車通過時の振動を低減する防振軌道の施工方法及び防振軌道に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
住宅や学校、ホテル、駅部の店舗などの静穏な環境が求められる箇所に近接するトンネル区間では、列車走行時の振動を積極的に低減することを目的として、フローティングスラブ軌道と呼ばれる防振軌道が採用される事例がある。フローティングスラブ軌道には、コイルばねやゴム製の防振材が用いられ、国内では主にコイルばね防振装置を用いた「コイルばね防振軌道」の採用事例が多い。
【0003】
従来の軌道構造(以下、従来技術1という)は、プレキャスト製のフローティングスラブを剛性路盤上に水平に支持する支持脚と、フローティングスラブの下面と剛性路盤の上面との間で振動を低減する弾性材と、弾性材と剛性路盤との間の隙間を埋める詰め物などを備えている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術1は、支持脚の高さを調整してフローティングスラブを水平にした状態で、フローティングスラブと剛性路盤との間に弾性材を設置し、弾性材と剛性路盤との間の隙間にレジンコンクリートなどの詰め物を施工した後に、支持脚を剛性路盤から遠ざけてフローティングスラブを正確に設置している。
【0004】
従来の軌道用フローティングスラブの型枠構造(以下、従来技術2という)は、プレキャスト製のフローティングスラブの型枠の底壁から突出して路盤に対するこの型枠の高さを調整する支持脚と、この型枠とこの路盤との間の隙間に挟み込まれる防振ゴムと、この防振ゴムとこの路盤との間に施された詰め物などを備えている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術2は、支持脚の高さを調整して型枠のレベルを調整し、防振ゴムと路盤との間にレジンコンクリートなどの詰め物を施した後に、鉄筋を配した型枠にコンクリートを打設している。
【0005】
従来の軌道構造におけるレベル調整工法(以下、従来技術3という)は、プレキャスト製のフローティングスラブを所定の高さで水平になるように調整する支持脚と、このフローティングスラブと剛性路盤との間に設置される弾性体と、この弾性体とこの剛性路盤との間に空間を形成するパッキンなどを備えている(例えば、特許文献3という)。この従来技術3は、フローティングスラブの上面に形成された注入孔から、パッキンによって囲まれた空間にレジンモルタルなどの充填材を注入して、弾性体と剛性路盤との間の空間に充填された充填材が硬化した後に、剛性路盤から支持脚を遠ざけている。
【0006】
従来のバラスト防振軌道(以下、従来技術4という)は、プレキャストコンクリート製スラブをコンクリートスラブ上にコイルばね支承によって支持している(例えば、特許文献5参照)。この従来技術4は、コンクリートスラブ上にレベル調整された台座部を構築し、この台座部上にコイルばね支承を設置し,製造工場で予め製作されたコンクリートスラブをこのコイルばねによって支持している。
【0007】
従来の内装式振動絶縁装置(以下、従来技術5という)は、フローティングスラブを地盤上に弾性振動絶縁器によって支持している。この従来技術5は、フローティングスラブの貫通孔内に取り付けられて弾性振動絶縁器を圧縮することによって、フローティングスラブを地盤の表面から持ち上げている。この従来技術5は、地盤と弾性振動絶縁器との間にすべり止め板を挟み込んだり、弾性振動絶縁器によってフローティングスラブを支持結合するときの作業のために、地盤上のコンクリート製土台によってフローティングスラブを支持したりしている。
【0008】
ブレンナー峠地下トンネル北側アクセスルート(以下、従来技術6という)では、プレキャストコンクリート型枠がトンネル内の剛性路盤上に水平に設置されるように台座を設けている(例えば、非特許文献1参照)。この従来技術6では、剛性路盤上に構築した台座上に防振材を介してプレキャストコンクリート型枠を設置した後に、このプレキャストコンクリート型枠に鉄筋を組みコンクリートを打設している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平07-138901号公報
【0010】
特開平08-027702号公報
(【0011】以降は省略されています)

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