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公開番号2024133963
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-03
出願番号2023044006
出願日2023-03-20
発明の名称切断装置および切断方法
出願人JFEエンジニアリング株式会社
代理人弁理士法人MTS国際特許事務所,個人,個人
主分類E01D 24/00 20060101AFI20240926BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】主桁上に接合されたコンクリート床版の下面における水平面の有無やハンチ部の高さに関わらず、当該コンクリート床版の下面側から、当該コンクリート床版を前記主桁から切断することができる切断装置および切断方法を提供する。
【解決手段】主桁80から、該主桁80上に接合されたコンクリート床版82を切断するための切断装置10であって、動力により回転するソーブレード22を備える切断部20と、切断部20を支持する架台12と、を有し、架台12は主桁80に取り付けられ、切断部20のソーブレード22は、コンクリート床版82の下面側から、水平面に対して所定角度でコンクリート床版82と交差して、該コンクリート床版82を切断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
主桁から、該主桁上に接合されたコンクリート床版を切断するための切断装置であって、
動力により回転するソーブレードを備える切断部と、
前記切断部を支持する架台と、
を有し、
前記架台は前記主桁に取り付けられ、前記切断部の前記ソーブレードは、前記コンクリート床版の下面側から、水平面に対して所定角度で前記コンクリート床版と交差して、該コンクリート床版を切断することを特徴とする切断装置。
続きを表示(約 990 文字)【請求項2】
前記ソーブレードの水平面に対する前記所定角度を調整する角度調整機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項3】
前記ソーブレードの水平面に対する前記所定角度を一定に保った状態で、該ソーブレードを切断対象物に対して近づく方向および遠ざかる方向に移動させることができる移動機構を備えていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項4】
マグネットを備えており、
前記架台は、前記マグネットにより前記主桁に着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項5】
前記マグネットは前記架台に組み込まれていることを特徴とする請求項4に記載の切断装置。
【請求項6】
前記切断装置は、前記主桁の長手方向に沿うように前記主桁に取り付けられるギヤレールを備え、
前記架台は、前記ギヤレールに噛み合って前記ギヤレール上を移動するギヤを備え、
前記架台は、前記ギヤレールに沿って移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項7】
前記架台は複数段に分割可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の切断装置。
【請求項8】
前記主桁の上フランジには、前記主桁と前記コンクリート床版とを接合させるずれ止めが設けられており、
前記ソーブレードが面部材として広がる延長方向が前記ずれ止めと交差して、前記ソーブレードが前記ずれ止めを前記コンクリート床版と共に切断することを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の切断装置。
【請求項9】
主桁から、該主桁上に接合されたコンクリート床版を切断するための切断方法であって、
前記コンクリート床版の下面側から、ソーブレードが、水平面に対して所定角度で前記コンクリート床版と交差して、該コンクリート床版を切断する切断工程を有することを特徴とする切断方法。
【請求項10】
前記切断工程では、第1の時間帯に前記主桁の一方の側から切断し、前記第1の時間帯とは重ならない第2の時間帯に前記主桁の他方の側から切断することを特徴とする請求項9に記載の切断方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、切断装置および切断方法に関し、詳細には、主桁と該主桁上のコンクリート床版との接合を切断する切断装置および切断方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
既設コンクリート床版を新設の床版に取り替える事例が増加しているが、既設コンクリート床版を新設の床版に取り替える際には、まず既設コンクリート床版を撤去することが必要である。
【0003】
主桁の上フランジ上に多くのずれ止めが配置されている合成桁の既設床版を撤去する場合、一般的には、主桁間の床版を切断撤去した後に、主桁の上フランジ上に残った床版コンクリートをハンドブレーカー等により撤去し、ずれ止めを切断撤去している(例えば、非特許文献1参照。)。
【0004】
しかしながら、この工法では全工程にわたって橋面での作業を伴うため、通行止め等の交通規制をする期間が長くなる。また、主桁上に残った床版コンクリートをハンドブレーカー等で撤去する際に主桁に損傷を与えるおそれがあり、コンクリート殻も多く発生する。また、主桁上のコンクリートを撤去した後にずれ止めを切断撤去するため、手間がかかり、この点からも交通規制をする期間が長くなる。
【0005】
これに対して、特許文献1には、切断対象のコンクリート床版の下でワイヤーソーを使用して、橋梁の主桁上に設置されたコンクリート床版における前記主桁との接合部を略水平切断する切断装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-21227号公報
【非特許文献】
【0007】
泉谷智之、庄谷英男、草島秀幸、栗山浩、「新打尾橋床版補修工事の施工報告」、川田技報、vol.34、2015
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示されている切断装置200では、図10に示されるように、コンクリート床版210の水平な床版下面210Aに切断装置200の吊り架台202を取り付け、ハンチ部212に設けた挿通孔212Aにワイヤーソー204を挿通させ、複数のプーリー206にワイヤーソー204を掛け回す。そして、駆動部208Aを介して駆動プーリー208を駆動させて、ワイヤーソー204を高速回転させ、ワイヤーソー204が掛け回された複数のプーリー206を水平回転させ、コンクリート床版210における主桁214との接合部であるハンチ部212を、橋軸方向に沿って床版下面210Aと平行な方向にワイヤーソー204で水平切断する。このため、例えば次のa、bのような場合には、特許文献1に開示されている切断装置200によって、コンクリート床版を主桁から切り離すことは困難である。
【0009】
a)例えば図11に示すような、下面が傾斜面であって水平面(切断装置200を取り付けることができるような水平面)のない張出片持ち部220のような床版部位を主桁222から切り離す場合。
【0010】
b)主桁との接合部であるハンチ部の高さhがワイヤーソーの径φと同程度以下(h≦φ)に低い床版の場合(ハンチ部の高さhがワイヤーソーの径φと同程度の場合には、ワイヤーソー204による切断時に、主桁214の上フランジが損傷を受ける可能性があるので、ハンチ部の高さhはワイヤーソーの径φよりもある程度以上大きいことが必要と考えられる。なお、ハンチ部がない場合はh=0でありh≦φとなる。)。
(【0011】以降は省略されています)

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