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公開番号2024086367
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201457
出願日2022-12-16
発明の名称積層セラミック電子部品
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20240620BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】内部電極層と外部電極との接続強度を確保することが可能な積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】積層セラミック電子部品では、複数のセラミック層上に配置され、第1の端面に引き出された複数の第1の内部電極層と、複数のセラミック層上に配置され、第2の端面に引き出された複数の第2の内部電極層と、第1の端面上に配置された第1の外部電極と、第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を備え、第1の内部電極層の高さ方向の厚みは、長さ方向において第1の外部電極に向かうほど厚くなっており、第2の内部電極層の高さ方向の厚みは、長さ方向において第2の外部電極に向かうほど厚くなっており、第1の内部電極層の一部は、第1の端面から第1の外部電極の一部に食い込むように延在しており、第2の内部電極層の一部は、第2の端面から第2の外部電極の一部に食い込むように延在している。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
積層された複数のセラミック層を有し、高さ方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、前記高さ方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面及び第2の端面と、前記高さ方向及び前記長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面及び第2の側面とを有する積層体と、
前記複数のセラミック層上に配置され、前記第1の端面に引き出された複数の第1の内部電極層と、
前記複数のセラミック層上に配置され、前記第2の端面に引き出された複数の第2の内部電極層と、
前記第1の端面上に配置された第1の外部電極と、
前記第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を備え、
前記第1の内部電極層の前記高さ方向の厚みは、前記長さ方向において前記第1の外部電極に向かうほど厚くなっており、
前記第2の内部電極層の前記高さ方向の厚みは、前記長さ方向において前記第2の外部電極に向かうほど厚くなっており、
前記第1の内部電極層の一部は、前記第1の端面から前記第1の外部電極の一部に食い込むように延在しており、
前記第2の内部電極層の一部は、前記第2の端面から前記第2の外部電極の一部に食い込むように延在している、積層セラミック電子部品。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
前記第1の内部電極層の前記高さ方向の厚みは、前記長さ方向において前記第1の端面から前記第2の端面側の0.5μm以上1.0μm以下の位置から、前記長さ方向において前記第1の外部電極に向かうほど厚くなっており、
前記第2の内部電極層の前記高さ方向の厚みは、前記長さ方向において前記第2の端面から前記第1の端面側の0.5μm以上1.0μm以下の位置から、前記長さ方向において前記第2の外部電極に向かうほど厚くなっている、請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記高さ方向及び前記長さ方向を含む断面における断面視において、
前記第1の内部電極層は、
前記長さ方向において前記第1の外部電極に向かうほど前記高さ方向の厚みが厚くなる起点である前記第1の主面側の第1の上側起点及び前記長さ方向において前記第1の外部電極に向かうほど前記高さ方向の厚みが厚くなる起点である前記第2の主面側の第1の下側起点と、
前記第1の外部電極に向かう方向に延在しており、かつ前記第1の主面に向かう方向に延在する第1の上側傾斜部及び前記第1の外部電極に向かう方向に延在しており、かつ前記第2の主面に向かう方向に延在する第1の下側傾斜部と、
前記長さ方向において最も前記第1の外部電極側に位置し、前記高さ方向に延在する第1の外部電極側の端部と、を有し、
前記第1の外部電極側の端部は、前記高さ方向において前記第1の主面側の上端である第1の上端部及び前記高さ方向において前記第2の主面側の下端である第1の下端部を有し、
前記第1の上側傾斜部は、前記第1の上側起点と前記第1の上端部とを結ぶ領域に配置されており、
前記第1の下側傾斜部は、前記第1の下側起点と前記第1の下端部とを結ぶ領域に配置されており、
前記第2の内部電極層は、
前記第2の外部電極に向かうほど前記高さ方向の厚みが厚くなる起点である前記第1の主面側の第2の上側起点及び前記長さ方向において前記第2の外部電極に向かうほど前記高さ方向の厚みが厚くなる起点である前記第2の主面側の第2の下側起点と、
前記第2の外部電極に向かう方向に延在しており、かつ前記第1の主面に向かう方向に延在する第2の上側傾斜部及び前記第2の外部電極に向かう方向に延在しており、かつ前記第2の主面に向かう方向に延在する第2の下側傾斜部と、
前記長さ方向において最も前記第2の外部電極側に位置し、前記高さ方向に延在する第2の外部電極側の端部と、を有し、
前記第2の外部電極側の端部は、前記高さ方向において前記第1の主面側の上端である第2の上端部及び前記高さ方向において前記第2の主面側の下端である第2の下端部を有し、
前記第2の上側傾斜部は、前記第2の上側起点と前記第2の上端部とを結ぶ領域に配置されており、
前記第2の下側傾斜部は、前記第2の下側起点と前記第2の下端部とを結ぶ領域に配置されている、請求項1又は2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記第1の上側起点と前記第1の下側起点とを結ぶ直線の寸法をa
1
とし、前記第1の外部電極側の端部の前記高さ方向の寸法をb
1
とすると、b
1
/a
1
が2以上3以下であり、
前記第2の上側起点と前記第2の下側起点とを結ぶ直線の寸法をa
2
とし、前記第2の外部電極の端部の前記高さ方向の寸法をb
2
とすると、b
2
/a
2
が2以上3以下である、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記第1の内部電極層において、前記第1の端面から前記第1の外部電極側の端部までの前記長さ方向の寸法d
1
は、(a
1
/2)<d
1
<a
1
を満たし、
前記第2の内部電極層において、前記第2の端面から前記第2の外部電極側の端部までの前記長さ方向の寸法d
2
は、(a
2
/2)<d
2
<a
2
を満たす、請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
前記第1の上側傾斜部及び前記第1の下側傾斜部は直線状であり、
前記第2の上側傾斜部及び前記第2の下側傾斜部は直線状である、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記第1の上側起点及び前記第1の下側起点を結ぶ直線が、前記第1の上側傾斜部となす上側傾斜角度及び前記第1の下側傾斜部となす下側傾斜角度が30°以上60°以下であり、
前記第2の上側起点及び前記第2の下側起点を結ぶ直線が、前記第2の上側傾斜部となす上側傾斜角度及び前記第2の下側傾斜部となす下側傾斜角度が30°以上60°以下である、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
前記第1の上側傾斜部及び前記第1の下側傾斜部は曲線状であり、
前記第2の上側傾斜部及び前記第2の下側傾斜部は曲線状である、請求項3に記載の積層セラミック電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、積層セラミック電子部品に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1の積層セラミックコンデンサは、積層体と外部電極とを含む。積層体は内層部と外層部とを含む。内層部は、複数のセラミック層と複数の内部電極層とが所定の積層方向に交互に積層されることにより形成されている。セラミック層はチタン酸バリウム等の誘電体からなる。内部電極層はAg、Ag-Pd合金等の貴金属材料あるいはNiなどの卑金属材料からなる。外層部は、内層部を積層方向に挟み込むように内層部の表面にセラミック層が配置されることにより形成されている。複数の内部電極層は積層方向に直交する長さ方向において一方の端面及び他方の端面に交互に露出している。外部電極は、一方の端面及び他方の端面から露出する内部電極層それぞれと電気的に接続されるように積層体の量端面の表面に配置されている。この積層セラミックコンデンサは、内部電極が金属材料からなり、外部電極がこれと同一又はこれと合金化しうる金属を含む複数の金属成分とがガラス成分とからなる。そして、外部電極が導電性樹脂接着剤を介して配線基板に接着される。外部電極の断面積に対する金属成分の面積占有率が60~95%であるため、半田を用いることなく安価で、かつ高い信頼性をもって配線基板に実装することのできる積層セラミックコンデンサを提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-237137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の積層セラミックコンデンサでは、内部電極層の厚みは積層体の中央部と端面とにおいて同等となっている。さらに、内部電極層は、積層体の両端面に露出するように形成されており、外部電極とはこの積層体から露出した両端面において接続されている。このように内部電極層が積層体から露出した両端面において外部電極と接続されている場合、内部電極層と外部電極との接続が部分的に不十分となる場合がある。この場合、積層セラミックコンデンサの容量が低下する、内部電極層と外部電極との接続部分の焼き切れによる焼損が発生する、内部電極層と外部電極との機械的接続強度が低下する等の内部電極層と外部電極との接続に問題が生じる。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、内部電極層と外部電極との接続強度を確保することが可能な積層セラミック電子部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかる積層セラミック電子部品は、積層された複数のセラミック層を有し、高さ方向に相対する第1の主面及び第2の主面と、高さ方向に直交する長さ方向に相対する第1の端面及び第2の端面と、高さ方向及び長さ方向に直交する幅方向に相対する第1の側面及び第2の側面とを有する積層体と、複数のセラミック層上に配置され、第1の端面に引き出された複数の第1の内部電極層と、複数のセラミック層上に配置され、第2の端面に引き出された複数の第2の内部電極層と、第1の端面上に配置された第1の外部電極と、第2の端面上に配置された第2の外部電極と、を備え、第1の内部電極層の高さ方向の厚みは、長さ方向において第1の外部電極に向かうほど厚くなっており、第2の内部電極層の高さ方向の厚みは、長さ方向において第2の外部電極に向かうほど厚くなっており、第1の内部電極層の一部は、第1の端面から第1の外部電極の一部に食い込むように延在しており、第2の内部電極層の一部は、第2の端面から第2の外部電極の一部に食い込むように延在している、積層セラミック電子部品である。
【0007】
この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1の内部電極層の高さ方向の厚みは長さ方向において第1の外部電極に向かうほど厚くなるとともに、第1の内部電極層の一部は第1の端面から第1の外部電極の一部に食い込んでいる。つまり、第1の内部電極層は、第1の外部電極に向かうほど厚くなっているとともに、その一部が第1の外部電極に食い込んでいる部分を有している。第1の内部電極層の当該部分は第1の外部電極へのアンカーとなるため、第1の内部電極層と第1の外部電極とのアンカー効果を高めて接続強度を確保することができる。
同様に、第2の内部電極層は、第2の外部電極に向かうほど厚くなっているとともに、その一部が第2の外部電極に食い込んでいる部分を有している。第2の内部電極層の当該部分は第2の外部電極へのアンカーとなるため、第2の内部電極層と第2の外部電極とのアンカー効果を高めて接続強度を確保することができる。
以上の通り、第1の内部電極層と第1の外部電極とのアンカー効果を高めて接続強度を確保できるとともに、第2の内部電極層と第2の外部電極とのアンカー効果を高めて接続強度を確保することができる。これにより、第1の内部電極層が接続された第1の外部電極と第2の内部電極層が接続された第2の外部電極との間に形成される静電容量を確保することができる。また、第1及び第2の内部電極層と第1及び第2の外部電極との接続部分の焼き切れによる焼損を抑制することができ、さらに第1及び第2の内部電極層と第1及び第2の外部電極との接続の機械的接続強度を確保することができる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、内部電極層と外部電極との接続強度を確保することが可能な積層セラミック電子部品を提供することができる。
【0009】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴及び利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための形態の説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
この発明の実施の形態に係る積層セラミック電子部品としての積層セラミックコンデンサの一例を示す外観斜視図である。
図1の線II-IIにおける断面図である。
第1の内部電極層と第1の外部電極との関係を示す拡大図である。
第2の内部電極層と第2の外部電極との関係を示す拡大図である。
図1の線IV-IVにおける断面図である。
図2の線V-Vにおける断面図である。
図2の線VI-VIにおける断面図である。
アンカー部分を形成する方法を示すフロー図である。
アンカー部分を形成する方法を示すフロー図である。
アンカー部分を形成する方法を示すフロー図である。
アンカー部分を形成する方法を示すフロー図である。
(a)この発明の実施の形態にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が2つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図であり、(b)この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が3つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図であり、(c)この発明にかかる積層セラミックコンデンサの内部電極層の対向電極部が4つに分割された構造を示す図1の線II-IIにおける断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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