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公開番号2024091948
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-05
出願番号2024072572,2023017615
出願日2024-04-26,2020-03-04
発明の名称微生物培養装置
出願人株式会社村田製作所
代理人個人,個人
主分類C12M 1/00 20060101AFI20240628BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】微生物の培養を簡単に実行できる微生物培養装置を、提供すること。
【解決手段】微生物培養装置は、表面に、第1凹部と、第1凹部の底面に設けられ、第1凹部よりも深い、第2凹部と、を有する、ケースと、第2凹部を塞ぎ、貫通孔を有する多孔板と、ケースに設けられ、第2凹部よりも上流側の第1凹部内へ流体を流入させるための流入路と、ケースに設けられ、第2凹部よりも下流側の第1凹部内から流体を流出させるための流出路と、第2凹部より上流側の第1凹部に設けられた、上流側の整流リブと、を備えており、第2凹部に、環境成分含有材料又は栄養素含有材料が収容されており、多孔板の貫通孔に、微生物含有培地が充填されており、栄養素含有液体又は環境成分含有液体が流入路から流入されて流出路から流出されるようになっている。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
表面に、第1凹部と、前記第1凹部の底面に設けられ、前記第1凹部よりも深い、第2凹部と、を有する、ケースと、
前記第2凹部を塞ぎ、貫通孔を有する多孔板と、
前記ケースに設けられ、前記第2凹部よりも上流側の前記第1凹部内へ流体を流入させるための流入路と、
前記ケースに設けられ、前記第2凹部よりも下流側の前記第1凹部内から流体を流出させるための流出路と、
前記第2凹部より上流側の前記第1凹部に設けられた、上流側の整流リブと、
を備えており、
前記第2凹部に、環境成分含有材料又は栄養素含有材料が収容されており、
前記多孔板の前記貫通孔に、微生物含有培地が充填されており、
栄養素含有液体又は環境成分含有液体が前記流入路から流入されて前記流出路から流出されるようになっている、
ことを特徴とする、微生物培養装置。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記第2凹部より下流側の前記第1凹部に設けられた、下流側の整流リブと、を備える
請求項1記載の微生物培養装置。
【請求項3】
前記上流側の整流リブと前記下流側の整流リブとは、構成が異なっている、
請求項2記載の微生物培養装置。
【請求項4】
前記上流側の整流リブは、前記流入路から流入してきた流体を幅方向に均等に分流させるように設けられた前段リブと、幅方向に分流された流体を長さ方向に沿うように整流する後段リブと、を含んでおり、
前記長さ方向は、前記流入路から前記流出路へ至る方向であり、
前記幅方向は、前記長さ方向に対して直交する方向である、
請求項2又は3に記載の微生物培養装置。
【請求項5】
前記多孔板は、前記第2凹部に対して取り外し可能である、
請求項1乃至4に記載の微生物培養装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物を培養する装置及び方法に関し、特に、多様な培養条件を実現して多様な難培養微生物の獲得を可能にできる微生物培養装置及び微生物培養方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
目的微生物の採取は、微生物の純粋培養によって行われている。この純粋培養は、従来一般には、寒天平板表面塗抹法によって行われていた。この方法では、シャーレに作製した固形培地に環境中から採取した微生物群を塗抹して培養している。しかしながら、その方法では、生育しない微生物が多く、現在、培養できる微生物は環境中の微生物の約1%であると言われている。その原因は、次のように考えられている。
(a)培養環境が閉鎖的であるために、微生物からの過剰な生成物質を系外へ排出できない。その結果、微生物の代謝産物や環境成分が、蓄積して、微生物の増殖を阻害する。
(b)固形培地において、目的微生物の成育に要求される栄養素濃度を維持するのが困難である。
【0003】
そこで、例えば特許文献1、2に示されるような培養技術が提案されている。特許文献1では、液体培地を連続的に供給しながら培養を行っている。特許文献2では、微生物を含有した固形培地を自然環境中に置いて培養を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-86654号公報
米国特許第7011957号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の方法では、培地成分のみを制御しているだけであるので、多様な培養条件を実現することができない。また、特許文献2の方法では、自然環境中の環境成分を供給しているので、安定した培養条件を実現することができない。
【0006】
本発明は、多様な培養条件を実現して多様な難培養微生物の獲得を可能にできる微生物培養装置及び微生物培養方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の微生物培養装置は、
表面に、第1凹部と、前記第1凹部の底面に設けられ、前記第1凹部よりも深い、第2凹部と、を有する、ケースと、
前記第2凹部を塞ぎ、貫通孔を有する多孔板と、
前記ケースに設けられ、前記第2凹部よりも上流側の前記第1凹部内へ流体を流入させるための流入路と、
前記ケースに設けられ、前記第2凹部よりも下流側の前記第1凹部内から流体を流出させるための流出路と、
前記第2凹部より上流側の前記第1凹部に設けられた、上流側の整流リブと、
を備えており、
前記第2凹部に、環境成分含有材料又は栄養素含有材料が収容されており、
前記多孔板の前記貫通孔に、微生物含有培地が充填されており、
栄養素含有液体又は環境成分含有液体が前記流入路から流入されて前記流出路から流出されるようになっている、
ことを特徴としている。
【0008】
なお、本発明は、以下のような態様も含んでいる。
【0009】
本発明の第1態様の微生物培養装置は、
微生物を培養する層状の培養部と、
前記培養部の第1表面と前記第1表面の反対側の第2表面とに配置された、前記培養部に栄養素を供給する層状の栄養素供給部及び前記培養部に環境成分を供給する層状の環境成分供給部の、少なくとも一方と、
を有する三層積層構造体を、含むことを特徴としている。
【0010】
本発明の第2態様の微生物培養方法は、栄養素供給部2が、栄養素含有気体又は栄養素含有液体を流通させるようになっており、又は、環境成分供給部3が、環境成分含有気体又は環境成分含有液体を流通させるようになっている、微生物培養装置を、用いるものであり、
栄養素供給部に流通させる栄養素含有気体又は栄養素含有液体の、種類及び濃度の少なくとも一方を、変更する、栄養素変更工程、及び、環境成分供給部に流通させる環境成分含有気体又は環境成分含有液体の、種類及び濃度の少なくとも一方を、変更する、環境成分変更工程の、少なくとも一方を、含んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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