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公開番号2024086091
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201010
出願日2022-12-16
発明の名称半導体装置の製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/301 20060101AFI20240620BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】スクライブアンドブレイク工法を利用して、高い信頼性を有する半導体装置を製造し得る技術を提供すること。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、複数の素子領域(3)を有する半導体基板(2)の第1表面(2a)に、前記素子領域の境界(4)に沿ってスクライビングホイール(32)を押し当てることによって、前記半導体基板を塑性変形させることにより前記第1表面に溝(G)を形成する工程であって、前記溝の下部に前記溝に沿うと共に前記半導体基板の厚み方向に延びるクラック(5)が形成される工程と、前記溝を形成する前記工程の後に、前記第1表面を研削する工程と、前記第1表面を研削する前記工程の後に、前記第1表面の反対側に位置する前記半導体基板の第2表面(2b)に前記境界に沿って前記半導体基板に分割部材(33)を押し当てることによって、前記境界に沿って前記半導体基板を分割する分割工程と、を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
半導体装置の製造方法であって、
複数の素子領域(3)を有する半導体基板(2)の第1表面(2a)に、前記素子領域の境界(4)に沿ってスクライビングホイール(32)を押し当てることによって、前記半導体基板を塑性変形させることにより前記第1表面に溝(G)を形成する工程であって、前記溝の下部に前記溝に沿うと共に前記半導体基板の厚み方向に延びるクラック(5)が形成される工程と、
前記溝を形成する前記工程の後に、前記第1表面を研削する工程と、
前記第1表面を研削する前記工程の後に、前記第1表面の反対側に位置する前記半導体基板の第2表面(2b)に前記境界に沿って前記半導体基板に分割部材(33)を押し当てることによって、前記境界に沿って前記半導体基板を分割する分割工程と、
を備える、製造方法。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記第1表面を研削する前記工程では、前記溝を除去するまで前記第1表面を研削する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記溝を形成する前記工程では、前記半導体基板の前記第1表面近傍の表層部に応力が残留する応力領域(R)が形成され、
前記クラックは、前記応力領域の下部に形成され、
前記第1表面を研削する前記工程では、前記応力領域を除去するまで前記第1表面を研削する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項4】
前記溝を形成する前記工程の前に、前記第1表面を研削する工程をさらに備え、
前記溝を形成する前記工程の前に前記第1表面を研削する前記工程は、前記溝を形成する前記工程の後に前記第1表面を研削する前記工程よりも粗い砥石により前記第1表面を研削する粗研削を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
前記溝を形成する前記工程の前に前記第1表面を研削する前記工程は、前記粗研削の後に、前記粗研削で使用する前記砥石よりも精密な砥石により前記第1表面を研削する精研削を含む、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1表面に電極(8)を形成する工程と、
前記電極にはんだを接合する工程と、
をさらに備える、請求項1に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造方法の工程の中に、複数の素子構造が形成された半導体ウェハをチップに個片化する(即ち分割及び離間する)工程がある。特許文献1には、いわゆるステルスダイシングによって半導体ウェハをチップに個片化する技術が開示されている。
【0003】
近年では、半導体ウェハのダイシングに関して、スクライブアンドブレイクという工法が採用され始めている。この工法は、まず、隣り合う素子構造の境界に沿ってスクライビングホイールを押し当て、当該境界に沿って半導体ウェハにクラックを形成する。次に、境界に沿って分割部材を押し当て、境界に沿って半導体ウェハを分割する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-012848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スクライブアンドブレイク工法では、半導体ウェハにスクライビングホイールを押し当てて、半導体ウェハの内部に応力を生じさせることによりクラックを形成する。この応力は、半導体ウェハを個片化した後も残留応力として存在する。特に、この残留応力は、スクライビングホイールが押し当てられた半導体ウェハの表面の近傍において顕著に存在する。このため、製造された半導体装置が繰り返し動作することで、残留応力が存在する領域の近傍でチッピング等が生じ得る。チッピングが生じると、半導体装置の信頼性が低下する。本明細書では、スクライブアンドブレイク工法を利用して、高い信頼性を有する半導体装置を製造し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される半導体装置の製造方法は、複数の素子領域(3)を有する半導体基板(2)の第1表面(2a)に、前記素子領域の境界(4)に沿ってスクライビングホイール(32)を押し当てることによって、前記半導体基板を塑性変形させることにより前記第1表面に溝(G)を形成する工程であって、前記溝の下部に前記溝に沿うと共に前記半導体基板の厚み方向に延びるクラック(5)が形成される工程と、前記溝を形成する前記工程の後に、前記第1表面を研削する工程と、前記第1表面を研削する前記工程の後に、前記第1表面の反対側に位置する前記半導体基板の第2表面(2b)に前記境界に沿って前記半導体基板に分割部材(33)を押し当てることによって、前記境界に沿って前記半導体基板を分割する分割工程と、を備える。
【0007】
この製造方法では、まず、半導体基板の第1の表面にスクライビングホイールを押し当てて、半導体基板にクラックを形成する。クラックは、第1の表面側から形成される。従って、半導体基板の第1の表面の近傍において、残留応力が顕著に存在する状態となる。その後、第1の表面を研削する。これにより、残留応力が顕著に存在する領域(即ち第1の表面の近傍)を取り除くことができる。その後、第2の表面側から分割部材を押し当てることにより、半導体基板を分割する。このように、上記の製造方法では、残留応力が顕著に存在する領域を除去できるので、半導体基板のチッピングを抑制できる。従って、上記の製造方法では、高い信頼性を有する半導体装置を製造し得る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
半導体基板の平面図である。
支持板貼り付け工程を説明するための図である。
クラックが形成される前の粗研削工程を説明するための図である。
クラックが形成される前の精研削工程を説明するための図である。
クラック形成工程を説明するための図である。
クラックが形成される様子を説明するための図である。
クラックが形成された半導体基板の断面の操作電子顕微鏡画像である。
半導体基板の表面からの距離と残留応力との関係を示すグラフである。
クラックが形成された後の研削工程を説明するための図である。
電極形成工程を説明するための図である。
ダイシングテープ貼り付け工程を説明するための図である。
支持板剥離工程を説明するための図である。
保護部材被覆工程を説明するための図である。
分割工程を説明するための図である。
ピックアップ工程を説明するための図である。
はんだ接合工程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書が開示する一例の製造方法では、前記第1表面を研削する前記工程では、前記溝を除去するまで前記第1表面を研削してもよい。
【0010】
本明細書が開示する一例の製造方法では、前記溝を形成する前記工程では、前記半導体基板の前記第1表面近傍の表層部に応力が残留する応力領域(R)が形成され、前記クラックは、前記応力領域の下部に形成され、前記第1表面を研削する前記工程では、前記応力領域を除去するまで前記第1表面を研削してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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