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公開番号2024084759
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2024040080,2020058368
出願日2024-03-14,2020-03-27
発明の名称金属磁性体コア及びインダクタ
出願人株式会社村田製作所
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01F 1/147 20060101AFI20240618BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性粒子及びインダクタ、絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性粒子を得ることのできる金属磁性粒子の製造方法、並びに、絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性体コアを得ることのできる金属磁性体コアの製造方法を提供すること。
【解決手段】 Fe及びSiを含む合金粒子(10)の表面に、酸化物層が設けられた金属磁性粒子(1)であって、上記酸化物層は、上記合金粒子側から第1酸化物層(20)、第2酸化物層(30)及び第3酸化物層(40)を有し、走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析を用いた元素含有量のライン分析において、上記第1酸化物層(20)は、Si量が極大値をとる層であり、上記第2酸化物層(30)は、Fe量が極大値をとる層であり、上記第3酸化物層(40)は、Si量が極大値をとる層である、ことを特徴とする金属磁性粒子(1)。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Fe及びSiを含む合金粒子の表面に、酸化物層が設けられた金属磁性粒子であって、
前記酸化物層は、前記合金粒子側から第1酸化物層、第2酸化物層及び第3酸化物層を有し、
走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析を用いた元素含有量のライン分析において、
前記第1酸化物層は、Si量が極大値をとる層であり、
前記第2酸化物層は、Fe量が極大値をとる層であり、
前記第3酸化物層は、Si量が極大値をとる層である、ことを特徴とする金属磁性粒子。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記合金粒子におけるSiの重量割合は、前記Fe及び前記Siの合計重量100重量部に対して、1.5重量部以上、8.0重量部以下である請求項1に記載の金属磁性粒子。
【請求項3】
前記合金粒子が、前記Fe及び前記Siの合計重量100重量部に対して1.0重量部未満のCrを含有する請求項1又は2に記載の金属磁性粒子。
【請求項4】
前記酸化物層は、さらに、前記第3酸化物層の表面に設けられる第4酸化物層を有し、
走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析を用いた元素含有量のライン分析において、
前記第4酸化物層は、Fe量が極大値をとる層である、請求項1~3のいずれか1項に記載の金属磁性粒子。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の金属磁性粒子を備えることを特徴とするインダクタ。
【請求項6】
Fe及びSiを含む合金粒子の表面に前記合金粒子側からSi酸化膜、Fe酸化膜を有する原料粒子とSiアルコキシド及びアルコールとを混合する工程、
前記Siアルコキシドを加水分解して乾燥することにより、酸化ケイ素を含む被覆膜が形成された被覆膜形成粒子を形成する工程、
前記被覆膜形成粒子を酸化雰囲気中で熱処理することにより、前記合金粒子の表面に酸化物層を形成する工程、を含み、
前記被覆膜の平均厚さが、10nm以上、30nm以下であり、
前記熱処理の温度が、750℃以上、850℃以下であることを特徴とする金属磁性粒子の製造方法。
【請求項7】
前記Siアルコキシドは、テトラエトキシシランである請求項6に記載の金属磁性粒子の製造方法。
【請求項8】
Fe及びSiを含む合金粒子の表面に前記合金粒子側からSi酸化膜、Fe酸化膜を有する原料粒子とSiアルコキシド及びアルコールとを混合する工程、
前記Siアルコキシドを加水分解して乾燥することにより、酸化ケイ素を含む被覆膜が形成された被覆膜形成粒子を形成する工程、
前記被覆膜形成粒子を成形する成形工程、
前記被覆膜形成粒子の成形体を酸化雰囲気中で熱処理することにより、前記合金粒子の表面に酸化物層を形成する工程、を含み、
前記被覆膜の平均厚さが、10nm以上、30nm以下であり、
前記熱処理の温度が、750℃以上、850℃以下であることを特徴とする金属磁性体コアの製造方法。
【請求項9】
前記成形工程は、前記被覆膜形成粒子を含むグリーンシートを積層及び加圧する工程を有する請求項8に記載の金属磁性体コアの製造方法。
【請求項10】
前記成形工程は、前記被覆膜形成粒子を含むペーストを印刷及び乾燥する工程を有する請求項8に記載の金属磁性体コアの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、金属磁性粒子、インダクタ、金属磁性粒子の製造方法及び金属磁性体コアの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
電源回路で使用されるパワーインダクタは、小型化、低損失化、大電流対応化が要求されており、これらの要求に対応すべく、その磁性材料に飽和磁束密度の高い金属磁性粒子を使用する事が検討されている。金属磁性粒子は飽和磁束密度が高いという利点があるが、材料単体の絶縁抵抗が低いため、電子部品の磁性体として使用する為には、金属磁性粒子同士の絶縁を確保する必要がある。このため、金属磁性粒子の絶縁性を向上させる方法が種々検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、金属磁性粒子の表面をガラス等の絶縁膜でコートする方法が開示されている。また、特許文献2には、金属磁性粒子の表面に、材料由来の酸化物層を形成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5082002号
特許第4866971号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ガラス等の絶縁膜を金属磁性粒子の表面に均一に形成することができず、膜厚の薄い箇所が絶縁破壊の起点となってしまうという問題があった。
また、特許文献2に記載された方法では、原料由来の酸化物層が潜在的に欠陥を含むため、絶縁信頼性が充分でないという問題があった。また、特許文献2に記載された金属磁性材料は、原料粒子の酸化の進行を防ぐために、高い温度で熱処理することができないという問題もあった。
【0006】
本発明は、絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性粒子及びインダクタ、絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性粒子を得ることのできる金属磁性粒子の製造方法、並びに、絶縁性及び直流重畳特性に優れた金属磁性体コアを得ることのできる金属磁性体コアの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の金属磁性粒子は、Fe及びSiを含む合金粒子の表面に、酸化物層が設けられた金属磁性粒子であって、上記酸化物層は、上記合金粒子側から第1酸化物層、第2酸化物層及び第3酸化物層を有し、走査型透過電子顕微鏡-エネルギー分散型X線分析を用いた元素含有量のライン分析において、上記第1酸化物層は、Si量が極大値をとる層であり、上記第2酸化物層は、Fe量が極大値をとる層であり、上記第3酸化物層は、Si量が極大値をとる層である、ことを特徴とする。
【0008】
本発明のインダクタは、本発明の金属磁性粒子を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の金属磁性粒子の製造方法は、Fe及びSiを含む合金粒子の表面に上記合金粒子側からSi酸化膜、Fe酸化膜を有する原料粒子とSiアルコキシド及びアルコールとを混合する工程、上記Siアルコキシドを加水分解して乾燥することにより、酸化ケイ素を含む被覆膜が形成された被覆膜形成粒子を形成する工程、上記被覆膜形成粒子を酸化雰囲気中で熱処理することにより、上記合金粒子の表面に酸化物層を形成する工程、を含み、上記被覆膜の平均厚さが、10nm以上、30nm以下であり、上記熱処理の温度が、750℃以上、850℃以下であることを特徴とする。
【0010】
本発明の金属磁性体コアの製造方法は、Fe及びSiを含む合金粒子の表面に上記合金粒子側からSi酸化膜、Fe酸化膜を有する原料粒子とSiアルコキシド及びアルコールとを混合する工程、上記Siアルコキシドを加水分解して乾燥することにより、酸化ケイ素を含む被覆膜が形成された被覆膜形成粒子を形成する工程、上記被覆膜形成粒子を成形する成形工程、上記被覆膜形成粒子の成形体を酸化雰囲気中で熱処理することにより、上記合金粒子の表面に酸化物層を形成する工程、を含み、上記被覆膜の平均厚さが、10nm以上、30nm以下であり、上記熱処理の温度が、750℃以上、850℃以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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