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公開番号2024084352
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-25
出願番号2022198574
出願日2022-12-13
発明の名称木質材補強部材と木質材補強構造
出願人株式会社フジタ
代理人個人,個人
主分類E04C 5/07 20060101AFI20240618BHJP(建築物)
要約【課題】木質材に設けられている開口の補強に際して、木質材の外観意匠性への影響が少なく、高い開口補強効果を奏することのできる、木質材補強部材と木質材補強構造を提供すること。
【解決手段】木質材20の側面21にある開口23から開口23に連通する貫通孔25に亘って補強する、木質材補強部材10であり、開口23周りの側面21に係止されて開口23周りを補強する枠状の開口補強片15と、開口補強片15に連続して貫通孔25の内部に挿入され、貫通孔25を補強する筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片16とを有し、開口補強片15と貫通孔補強片16が複数の長繊維材11,12を含んでいる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
木質材の側面にある開口から前記開口に連通する貫通孔に亘って補強する、木質材補強部材であって、
前記開口周りの前記側面に係止されて前記開口周りを補強する、枠状の開口補強片と、
前記開口補強片に連続して前記貫通孔の内部に挿入され、前記貫通孔を補強する、筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片とを有し、
前記開口補強片と前記貫通孔補強片が、複数の長繊維材を含んでいることを特徴とする、木質材補強部材。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記複数の長繊維材が編み込まれていることを特徴とする、請求項1に記載の木質材補強部材。
【請求項3】
木質材の側面にある開口から前記開口に連通する貫通孔に亘って補強する、木質材補強部材であって、
前記開口周りの前記側面に係止されて前記開口周りを補強する、枠状の開口補強片と、
前記開口補強片に連続して前記貫通孔の内部に挿入され、前記貫通孔を補強する、筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片とを有し、
前記開口補強片と前記貫通孔補強片が、硬化した樹脂の内部に複数の長繊維材もしくは短繊維材を含んでいることを特徴とする、木質材補強部材。
【請求項4】
前記長繊維材もしくは前記短繊維材が、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びポリアミド繊維のいずれか一種もしくは複数種により形成されていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の木質材補強部材。
【請求項5】
木質材の側面にある開口から前記開口に連通する貫通孔に亘って補強されている、木質材補強構造であって、
枠状の開口補強片と、筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片とを有し、複数の長繊維材もしくは短繊維材を含んでいる木質材補強部材のうち、前記貫通孔補強片が前記貫通孔の内部に挿入され、前記開口補強片が前記開口周りの前記側面に係止され、前記貫通孔補強片と前記開口補強片が接着剤を介して前記木質材に固定されていることを特徴とする、木質材補強構造。
【請求項6】
木質材の側面にある開口から前記開口に連通する貫通孔に亘って補強されている、木質材補強構造であって、
枠状の開口補強片と、筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片とを有し、硬化した樹脂の内部に複数の長繊維材もしくは短繊維材含んでいる木質材補強部材のうち、前記貫通孔補強片が前記貫通孔の内部に挿入され、前記開口補強片が前記開口周りの前記側面に係止され、前記貫通孔補強片と前記開口補強片が接着剤を介して前記木質材に固定されていることを特徴とする、木質材補強構造。
【請求項7】
前記木質材は、対向する一対の前記開口と、これらに連通する前記貫通孔を備えており、
2つの前記木質材補強部材が、2つの前記開口周りに係止された状態で前記木質材に固定されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の木質材補強構造。
【請求項8】
2つの前記木質材補強部材の備えるそれぞれの前記貫通孔補強片が、前記貫通孔の内部において、相互にラップしている、もしくは、相互に離れている、もしくは、双方の端面同士が相互に当接していることを特徴とする、請求項7に記載の木質材補強構造。
【請求項9】
前記開口と前記貫通孔の正面視形状が、円形、もしくは、角部が湾曲したトラック形のいずれか一種であり、
前記開口補強片と前記貫通孔補強片がそれぞれ、前記開口と前記貫通孔に相補的な形状を備えていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の木質材補強構造。
【請求項10】
前記長繊維材もしくは前記短繊維材が、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、及びポリアミド繊維のいずれか一種もしくは複数種により形成されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の木質材補強構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、木質材補強部材と木質材補強構造に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
昨今の環境影響への負荷低減に対する高まりや、環境配慮への盛んな取り組みの中で、建築分野においては木質材を有効に活用した技術開発が盛んに行われており、木造の建物や木と鋼のハイブリット建物等においては、梁や柱、壁といった様々な構成部材が木質材により形成されている。木質材は、鉄骨やコンクリート等に比べて軽量であり、比強度が高く、加工性に優れており、その他、断熱性が高く、調湿作用があり、さらには、自然素材の醸し出す外観意匠性を有しており、自然素材故に二酸化炭素排出量が少なく、環境影響負荷への低減効果が高いといった様々な効果を奏する材料である。
【0003】
木質材からなる梁等においても、鉄骨梁等と同様に配管等を通すための開口(もしくはスリーブ)が設けられる場合があり、開口によって木質材の強度が低下し得ることから、開口の大きさを制限する方法や、開口によって低減した断面が必要となる強度を備えるように木質材の厚みを厚くする方法、さらには、開口周りの強度低下を補強部材によって補強する方法等が適用されることになる。その中でも、必要寸法の開口を低減することは難しく、使用される木質材の厚みや平面寸法等を大きくすることは納まりの関係から難しい場合が多いことに鑑みると、現実的には、開口の周囲を補強する方法が合理的な方法となる。
【0004】
この補強部材による開口補強に際して、剛性の高い金属製やコンクリート製の補強部材を適用することにより高い開口補強効果が得られるものの、これらの材料からなる補強部材は木質材とは異質の外観意匠性(剛質な意匠性)を有することから、開口補強効果の背反として木質材の外観意匠性を損なう方向に影響することが懸念される。
【0005】
従って、木質材に設けられている開口の補強に際して、木質材の外観意匠性への影響が少なく、高い開口補強効果を奏することのできる木質材補強部材と、この木質材補強部材を備えた木質材補強構造が望まれる。
【0006】
ここで、特許文献1には、CLTパネル補強構造物(CLT:Cross Laminated Timber、直交集成板)が提案されている。このCLTパネル補強構造物は、貫通孔を有するCLTパネルと、第1開口を有する第1プレート、及び第1管を備えた第1補強材と、第2開口を有する第2プレート、及び第2管を備えた第2補強材とを備えている。第1管は、第1プレートの最大面と交差する方向へ、第1プレートの第1開口を含む第1領域から延出しており、第2管は、第2プレートの最大面と交差する方向へ、第2プレートの第2開口を含む第2領域から延出しており、第1補強材は、第1管の外周面が貫通孔の内周面に当接した状態で第1管が貫通孔に挿入され、かつ第1プレートの最大面がCLTパネルの第1面に当接し、第2補強材は、第2管の外周面が第1管の内周面に当接した状態で第2管が貫通孔に挿入され、かつ第2プレートの最大面がCLTパネルの第1面と反対に位置する第2面に当接している。第1プレートと第2プレートは金属製の平板であり、第1管と第2管は金属製の円管である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-42589号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載されるCLTパネル補強構造物は、第1補強材と第2補強材の構成部材がいずれも金属製であることから、高い開口補強効果は得られるものの、木質材の一例であるCLTパネルの外観意匠性への影響が大きい。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、木質材に設けられている開口の補強に際して、木質材の外観意匠性への影響が少なく、高い開口補強効果を奏することのできる、木質材補強部材と木質材補強構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成すべく、本発明による木質材補強部材の一態様は、
木質材の側面にある開口から前記開口に連通する貫通孔に亘って補強する、木質材補強部材であって、
前記開口周りの前記側面に係止されて前記開口周りを補強する、枠状の開口補強片と、
前記開口補強片に連続して前記貫通孔の内部に挿入され、前記貫通孔を補強する、筒状もしくは角筒状の貫通孔補強片とを有し、
前記開口補強片と前記貫通孔補強片が、複数の長繊維材を含んでいることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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