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公開番号2024087404
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-01
出願番号2022202213
出願日2022-12-19
発明の名称遠隔操作トンネル掘削装置
出願人株式会社フジタ
代理人個人
主分類E21D 9/00 20060101AFI20240624BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】ドリルジャンボを遠隔操作することで、トンネルの坑内で作業する現場作業員の数を削減し現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る。
【解決手段】遠隔操作装置16によって通信回線34を介してドリルジャンボ12の台車部18、ブーム20、ガイドシェル22、削孔機24を遠隔操作すると共に、台車部18に設けられた撮像部28で生成された画像情報を通信回線34を介して遠隔操作装置16の表示部42で表示させるようにした。ドリルジャンボ12の操作員は、ドリルジャンボ12から離間した箇所で表示部42によって表示される画像情報を視認しつつ遠隔操作装置16を操作することでドリルジャンボ12を遠隔操作できるため、山岳地におけるトンネル2の掘削作業に際して、トンネル2の坑内の掘削現場に所在する現場作業員の人数を削減することができ、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
自走可能な台車部と、
基端部が前記台車部に取り付けられ多関節アクチュエータを用いて伸縮、旋回、起伏するブームと、
前記ブームの先端部に支持され旋回、起伏、スライドするガイドシェルと、
前記ガイドシェルに搭載された削孔機と、
前記台車部に設けられトンネルの切羽面およびその周辺を撮像して画像情報を生成する撮像部と、
与えられた操作指令情報に基づいて、前記台車部と前記ブームと前記ガイドシェルと前記削孔機の動作制御を行なう第1制御部と、
通信回線を介して受信した前記操作指令情報を前記第1制御部に供給すると共に、前記撮像部で生成された前記画像情報を前記通信回線を介して送信する第1通信部と、
を備えるドリルジャンボと、
前記通信回線を介して前記第1通信部に接続される第2通信部と、
操作員の操作を入力する操作部と、
前記操作部の入力に応じて前記操作指令情報を生成し前記第2通信部に供給する第2制御部と、
前記第2通信部で受信された前記画像情報を表示する表示部と、
を備える遠隔操作装置と、
を含むことを特徴とする遠隔操作トンネル掘削装置。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記トンネル坑内に設置され、前記削孔機によって削孔を行なう位置を示す削孔パターンをレーザー光によって前記トンネルに照射表示させるマーキング部を備える、
ことを特徴とする請求項1記載の遠隔操作トンネル掘削装置。
【請求項3】
前記削孔機は発破工法における装薬孔を削孔する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の遠隔操作トンネル掘削装置。
【請求項4】
前記削孔機はロックボルトを打設するロックボルト挿通孔を削孔する、
ことを特徴とする請求項1または2記載の遠隔操作トンネル掘削装置。
【請求項5】
前記ロックボルトを前記ロックボルト挿通孔に打設するロックボルト打設装置が前記ガイドシェルに設けられ、
前記第1制御部は前記ロックボルト打設装置の動作制御を行なう、
ことを特徴とする請求項4記載の遠隔操作トンネル掘削装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、山岳地などのトンネル工事を行なう遠隔操作トンネル掘削装置に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、山岳地のトンネル工事に際して、岩盤を掘削する工法として発破工法が用いられている。
発破工法では、切羽面に雷管と爆薬を装填するための装薬孔を削孔(穿孔)する必要があり、装薬孔を削孔するためにドリルジャンボが使用されている(特許文献1参照)。
また、ドリルジャンボは、装薬孔を削孔する機能に加えて、切羽面の近傍の周壁面にロックボルト挿通孔を削孔し、ロックボルト挿通孔にロックボルトを打設するロックボルト打設機能や、ロックボルト挿通孔にグラウトを充填するグラウト充填機能などを備えている。
このような装薬孔やロックボルト挿通孔の削孔、ロックボルトの打設、グラウトの充填は、ドリルジャンボの操縦席に着座した操作員が各種の操作レバーや操作ボタンを操作することによって行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-94422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような山岳地のトンネル工事に際しては、安全確保や作業環境の向上を図る観点から、トンネルの坑内で作業する現場作業員の数をなるべく削減することが望まれている。
本発明は前記事情に鑑み案出されたもので、本発明の目的は、山岳地のトンネル工事においてドリルジャンボを遠隔操作することによりトンネルの坑内で作業する現場作業員の数を削減し、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利な遠隔操作トンネル掘削装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本発明の一実施の形態は、自走可能な台車部と、基端部が前記台車部に取り付けられ多関節アクチュエータを用いて伸縮、旋回、起伏するブームと、前記ブームの先端部に支持され旋回、起伏、スライドするガイドシェルと、前記ガイドシェルに搭載された削孔機と、前記台車部に設けられトンネルの切羽面およびその周辺を撮像して画像情報を生成する撮像部と、与えられた操作指令情報に基づいて、前記台車部と前記ブームと前記ガイドシェルと前記削孔機の動作制御を行なう第1制御部と、通信回線を介して受信した前記操作指令情報を前記第1制御部に供給すると共に、前記撮像部で生成された前記画像情報を前記通信回線を介して送信する第1通信部と、を備えるドリルジャンボと、前記通信回線を介して前記第1通信部に接続される第2通信部と、操作員の操作を入力する操作部と、前記操作部の入力に応じて前記操作指令情報を生成し前記第2通信部に供給する第2制御部と、前記第2通信部で受信された前記画像情報を表示する表示部と、を備える遠隔操作装置と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記トンネル坑内に設置され、前記削孔機によって削孔を行なう位置を示す削孔パターンをレーザー光によって前記トンネルに照射表示させるマーキング部を備えることを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記削孔機は発破工法における装薬孔を削孔することを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記削孔機はロックボルトを打設するロックボルト挿通孔を削孔することを特徴とする。
また、本発明の一実施の形態は、前記ロックボルトを前記ロックボルト挿通孔に打設するロックボルト打設装置が前記ガイドシェルに設けられ、前記第1制御部は前記ロックボルト打設装置の動作制御を行なうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施の形態によれば、操作員がドリルジャンボから離間した箇所で表示部によって表示される画像情報を視認しつつ遠隔操作装置を操作することでドリルジャンボを遠隔操作できるため、山岳地におけるトンネルの掘削作業に際して、ドリルジャンボに搭乗して操作を行なう操作員が不要となり、トンネルの坑内の掘削現場に所在する現場作業員の人数を削減することができ、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利となる。
また、本発明の一実施の形態によれば、トンネルの坑内に設置され、削孔機によって削孔を行なう位置を示す削孔パターンをレーザー光によってトンネルに照射表示させるマーキング部を備えているので、遠隔操作装置によって削孔機を遠隔操作して削孔する作業の効率化を図る上で有利となる。
また、本発明の一実施の形態によれば、遠隔操作により削孔機で装薬孔を削孔するため、発破工法によりトンネルの掘削を行なう際に切羽面の近傍に所在する現場作業員の人数を削減することができ、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利となる。
また、本発明の一実施の形態によれば、遠隔操作により削孔機でロックボルト挿通孔を削孔するため、トンネルの周壁面にロックボルト挿通孔を削孔する際に周壁面の近傍に所在する現場作業員の人数を削減することができ、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利となる。
また、本発明の一実施の形態によれば、遠隔操作によりロックボルト打設装置でロックボルトをロックボルト挿通孔に打設するため、トンネルの周壁面にロックボルトを打設する際に周壁面の近傍に所在する現場作業員の人数を削減することができ、現場作業員の安全確保や作業環境の向上を図る上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施の形態に係る遠隔操作トンネル掘削装置の構成を示す説明図であり、切羽面に装薬孔を削孔する場合を示す。
本実施の形態に係る遠隔操作トンネル掘削装置の構成を示す説明図であり、コンクリートが吹き付けられたトンネルの周壁面にロックボルト挿通孔を削孔する場合を示す。
ドリルジャンボの構成を示すブロック図である。
遠隔操作装置の構成を示すブロック図である。
レーザーマーキング装置により切羽面に投射表示された削孔パターンの一例を示す正面図である。
ドリルジャンボを用いたトンネルの掘削作業を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1~図4に示すように、本実施の形態に係る遠隔操作トンネル掘削装置10は、ドリルジャンボ12と、マーキング部14と、遠隔操作装置16とを含んで構成されている。
【0009】
ドリルジャンボ12は、トンネル2の坑内において、発破工法における装薬孔の削孔、ロックボルト挿通孔の削孔、ロックボルト挿通孔へのロックボルトの打設、ロックボルト挿通孔へのグラウトの充填などを行なうものであり、遠隔操作装置16によって遠隔操作されるものである。
【0010】
図1、図3に示すように、ドリルジャンボ12は、台車部18と、ブーム20と、ガイドシェル22と、削孔機24と、ロックボルト打設装置26、撮像部28と、第1制御部30と、第1通信部32とを含んで構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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