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公開番号2024080892
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-17
出願番号2022194234
出願日2022-12-05
発明の名称活性炭及び浄水用フィルター並びに浄水器
出願人フタムラ化学株式会社
代理人個人
主分類C01B 32/318 20170101AFI20240610BHJP(無機化学)
要約【課題】クロロホルムの好適な除去性能とともにPFOSやPFOAの好適な除去性能も兼ね備えた活性炭及び浄水用フィルター並びに浄水器を提供する。
【解決手段】窒素吸着等温線からNLDFT法により算出した細孔容積が0.30cm3/g以上であり、窒素吸着量から算出した全細孔容積(A)と二酸化炭素吸着等温線からGCMC法により算出した細孔容積(B)との関係が(B)/(A)≧0.8を満たし、かつ、窒素吸着等温線からBET法により算出した比表面積が850m2/g以上である活性炭。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
窒素吸着等温線からNLDFT法により算出した細孔容積が0.30cm

/g以上であり、
窒素吸着量から算出した全細孔容積(A)と二酸化炭素吸着等温線からGCMC法により算出した細孔容積(B)との関係が(B)/(A)≧0.8を満たし、
かつ、窒素吸着等温線からBET法により算出した比表面積が850m

/g以上である
ことを特徴とする活性炭。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
下記の含フッ素有機化合物のろ過能力(C)とJIS S 3201(2019)に規定する家庭用浄水器試験方法の揮発性有機化合物ろ過能力試験により得られるクロロホルムのろ過能力(D)との関係が(D)/(C)≧0.02を満たす請求項1に記載の活性炭。
含フッ素有機化合物のろ過能力(C):内径40mm、高さ100mmの円筒形カラム内に、試作した活性炭を50cc充填した。PFOA濃度25±5ng/L、PFOS濃度25±5ng/L(PFOA、PFOSの合算濃度50±10ng/L)に調整した水を試験水として用い、1.0L/分、空間速度(SV)=1200hr
-1
の条件にてカラムに通水し、除去率80%を下回った点を破過点とした際に得られる通水量をろ過能力とした。
【請求項3】
前記活性炭がヤシ殻に由来する請求項1又は2に記載の活性炭。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の活性炭を含むことを特徴とする浄水用フィルター。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の活性炭を含むことを特徴とする浄水器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、活性炭及びその活性炭を用いた浄水用フィルター並びに浄水器に関し、特にクロロホルムとともに含フッ素有機化合物の除去が可能な活性炭及び浄水用フィルター並びに浄水器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
含フッ素有機化合物であるペル及びポリフルオロアルキル化合物は、高い熱安定性、高い化学的安定性、高い表面修飾活性を有するフッ素置換された脂肪族化合物類である。ペル及びポリフルオロアルキル化合物は、前記特性を生かし表面処理剤や包装材、液体消火剤等の工業用途及び化学用途等幅広く使用されている。
【0003】
ペル及びポリフルオロアルキル化合物の一部は、非常に安定性の高い化学物質であることから、環境中に放出後、自然条件下では分解されにくい。このため、近年では、ペル及びポリフルオロアルキル化合物は残留性有機汚染物質(POPs)として認識され、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)(IUPAC名:1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-ヘプタデカフルオロオクタン-1-スルホン酸)が2010年より残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)において、製造や使用が規制されることとなった。
【0004】
特に、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)(IUPAC名:2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8-ペンタデカフロオロオクタン酸)は、世界中で規制対象となっており、日本国内においても令和2年4月1日より水質管理目標設定項目にペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)及びペルフルオロオクタン酸(PFOA)の合算値が50ng/L以下とする基準値が追加された。
【0005】
なお、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)やペルフルオロオクタン酸(PFOA)等が含まれるペルフルオロアルキル化合物は完全にフッ素化された直鎖アルキル基を有しており、化学式(i)で示される物質である。また、ポリフルオロアルキル化合物はアルキル基の水素の一部がフッ素に置き換わったものを示し、化学式(ii)で示される物質である。例えば、フルオロテロマーアルコール等がある。
【0006】
TIFF
2024080892000001.tif
26
170
【0007】
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2024080892000002.tif
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【0008】
水道水に含まれる有害物質の除去に際しては、活性炭を使用した浄水器が広く使用される。浄水器用の活性炭では、一般に分子量が小さいクロロホルム等のトリハロメタンの除去が困難であることから、クロロホルム除去性能に優れた活性炭が好ましく用いられる(例えば、特許文献1参照)。一方、有害物質としてPFOSやPFOA等が注目されることから、水道水中のPFOSやPFOA等の除去が望まれており、PFOSやPFOA等の有害物質の除去に適した活性炭が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0009】
しかるに、この種の活性炭では、活性炭の物性によって除去対象の物質が異なり、例えばクロロホルム除去性能に優れた活性炭では分子量が大きいPFOSやPFOA等に代表される含フッ素有機化合物を適切に除去することが困難となり、PFOSやPFOA等の除去性能を有する活性炭では分子量が小さいクロロホルム等を適切に除去することが困難となる。そのため、単一の活性炭で分子量が小さいクロロホルムと分子量が大きいPFOS,PFOA等のどちらも除去することは困難であった。
【0010】
そこで、分子量が小さいクロロホルムや分子量が大きい含フッ素有機化合物等の分子量が大きく異なる複数種類の有害物質を除去する手法として、各有害物質に対応した物性を有する複数種類の活性炭を組み合わせて用いることが考えられる(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、複数種類の活性炭を使用する場合は、構造や作業工程等が煩雑になることが避けられない。そのため、分子量が大きく異なる複数種類の有害物質を単一の活性炭で適切に除去することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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