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公開番号2024070548
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-23
出願番号2022181109
出願日2022-11-11
発明の名称硫化リン組成物
出願人古河機械金属株式会社
代理人個人
主分類C01B 25/14 20060101AFI20240516BHJP(無機化学)
要約【課題】リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を安定的に得ることができる、硫化リン組成物を提供する。
【解決手段】少なくともP2S5およびP4S9を含む硫化物系無機固体電解質材料用の硫化リン組成物であって、前記硫化リン組成物中のP2S5、P4S9、P4S7およびP4S3の含有量の合計を100質量%としたとき、固体31P-NMRスペクトルから算出される前記P2S5の含有量が30質量%以上60質量%以下であり、線源としてCuKα線を用いたX線回折により得られるスペクトルから算出される結晶化度が40%以上70%以下である硫化リン組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
少なくともP



およびP



を含む硫化物系無機固体電解質材料用の硫化リン組成物であって、
前記硫化リン組成物中のP



、P



、P



およびP



の含有量の合計を100質量%としたとき、
固体
31
P-NMRスペクトルから算出される前記P



の含有量が30質量%以上60質量%以下であり、
線源としてCuKα線を用いたX線回折により得られるスペクトルから算出される結晶化度が40%以上70%以下である硫化リン組成物。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
固体
31
P-NMRスペクトルから算出される前記P



の含有量が40質量%以上70質量%以下である、請求項1に記載の硫化リン組成物。
【請求項3】
前記P



および前記P



の合計含有量が90質量%以上である、請求項1または2に記載の硫化リン組成物。
【請求項4】
示差走査熱量計により測定して得られる、前記硫化リン組成物のDSC曲線において、280℃以上300℃以下の温度領域に吸熱ピークが観察され、前記吸熱ピークの融解熱量が60J/g以上90J/g以下である、請求項1または2に記載の硫化リン組成物。
【請求項5】
粉末状である、請求項1または2に記載の硫化リン組成物。
【請求項6】
請求項1または2に記載の硫化リン組成物と、硫化リチウムと、を含む、硫化物系無機固体電解質材料の原料組成物。
【請求項7】
請求項6に記載の硫化物系無機固体電解質材料の原料組成物を機械的処理する工程を含む硫化物系無機固体電解質材料の製造方法。
【請求項8】
請求項6に記載の硫化物系無機固体電解質材料の原料組成物の機械的処理物を含む、硫化物系無機固体電解質材料。
【請求項9】
請求項8に記載の硫化物系無機固体電解質材料を含む硫化物系無機固体電解質。
【請求項10】
請求項9に記載の硫化物系無機固体電解質を主成分として含む硫化物系無機固体電解質膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硫化リン組成物に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン電池は、一般的に、携帯電話やノートパソコン等の小型携帯機器の電源として使用されている。また、最近では小型携帯機器以外に、電気自動車や電力貯蔵等の電源としてもリチウムイオン電池は使用され始めている。
【0003】
現在市販されているリチウムイオン電池には、可燃性の有機溶媒を含む電解液が使用されている。一方、電解液を固体電解質に替えて、電池を全固体化したリチウムイオン電池(以下、全固体型リチウムイオン電池とも呼ぶ。)は、電池内に可燃性の有機溶媒を用いないので、安全装置の簡素化が図れ、製造コストや生産性に優れると考えられている。
【0004】
このような固体電解質に用いられる固体電解質材料としては、例えば、硫化物系無機固体電解質材料が知られている。
【0005】
特許文献1(特開2016-27545号公報)には、CuKα線を用いたX線回折測定における2θ=29.86°±1.00°の位置にピークを有し、Li
2y+3
PS

(0.1≦y≦0.175)の組成を有することを特徴とする硫化物系固体電解質材料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-27545号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明者らの検討によれば、硫化物系無機固体電解質材料の原料の一つである硫化リンの種類(例えば、製造会社や製造ロット、製造方法)を変更すると、得られる硫化物系無機固体電解質材料のリチウムイオン伝導性が低くなる場合があることが明らかになった。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を安定的に得ることができる、硫化リン組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、リチウムイオン伝導性が向上した硫化物系無機固体電解質材料を提供するために鋭意検討した。その結果、硫化物系無機固体電解質材料を製造する際の原料として、P



の含有量および結晶化度がそれぞれ特定の範囲である硫化リン組成物を用いると、得られる硫化物系無機固体電解質材料のリチウムイオン伝導性を向上できることを見出し、本発明に至った。
【0010】
本発明によれば、以下に示す硫化リン組成物、硫化物系無機固体電解質材料の原料組成物、硫化物系無機固体電解質材料の製造方法、硫化物系無機固体電解質材料、硫化物系無機固体電解質、硫化物系無機固体電解質膜およびリチウムイオン電池が提供される。
(【0011】以降は省略されています)

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