TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024076070
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-05
出願番号
2022187436
出願日
2022-11-24
発明の名称
粉体の製造方法、及び粉体
出願人
株式会社タカギ
,
トヨタ自動車株式会社
,
国立大学法人信州大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
32/198 20170101AFI20240529BHJP(無機化学)
要約
【課題】グラフェンオキサイドの凝集体を含む粉体であって、水の最大吸着量の大きな粉体を提供すること。
【解決手段】本開示の一側面は、複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体の製造方法であって、グラフェンオキサイドを含む分散液から分散媒を低減して、複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体を調製する工程を有し、上記工程が、上記分散液の紫外可視吸収スペクトルにおいて、波長297~303nmの波長域にある最大ピークの強度をI
300
とし、波長227~233nmの波長域にある最大ピークの強度をI
230
としたときに、ピーク強度比I
230
/I
300
の値が3.0以上となる状態で行われる、粉体の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体の製造方法であって、
グラフェンオキサイドを含む分散液から分散媒を低減して、複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体を調製する工程を有し、
前記工程が、前記分散液の紫外可視吸収スペクトルにおいて、波長297~303nmの波長域にある最大ピークの強度をI
300
とし、波長227~233nmの波長域にある最大ピークの強度をI
230
としたときに、ピーク強度比I
230
/I
300
の値が3.0以上となる状態で行われる、粉体の製造方法。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記工程が、前記分散液の紫外可視吸収スペクトルにおいて、波長297~303nmの波長域にある最大ピークをガウス関数でフィッティングして求めたピーク面積をS
300
とし、波長227~233nmの波長域にある最大ピークをガウス関数でフィッティングして求めたピーク面積をS
230
としたときに、ピーク面積比S
230
/S
300
の値が7.5より大きい状態で行われる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
凍結乾燥によって前記分散液から分散媒を低減する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
グラフェン構造を分子内に有する炭素材料、無機酸、及び過マンガン酸カリウムを含む混合水溶液を35℃超の温度で加熱処理し、前記炭素材料を酸化させることで、前記分散液を調製する工程を更に有する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記炭素材料は、グラファイト、カーボンブラック、グラフェンナノリボン、フラーレン、カーボンナノチューブ、及びカーボンナノホーンからなる群より選択される少なくとも一種を含む、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含み、
熱重量分析によって得られる熱減量曲線において、100~200℃における曲線の微分値が30μg/g・分以上である、粉体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、粉体の製造方法、及び粉体に関し、より具体的には、除湿材等に好適な粉体を提供する技術に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
水分を吸脱着する吸着材としては、例えば、活性炭、シリカゲル、及びゼオライトなどが用いられている。これらの材料は、容易に入手が可能であることから広く使用されているが、吸着材の単位量あたりの水の吸着量が小さい(例えば、活性炭1gあたりの水の吸着量は多いものであっても0.9g程度)。そのため、上述の材料を除湿材等に使用しようとすると、使用量を多くする、又は吸着材の交換頻度を多くするなどの必要がある。
【0003】
より多くの水を吸着可能な材料の検討が行われている。例えば、特許文献1には、多孔質シリカを、温度が20~80℃で、かつ、相対湿度が40~90%の雰囲気下において、1~10時間加湿処理することを特徴とする吸着材の製造方法が記載されている。当該製造方法によって得られた多孔質シリカからなる吸着材の単位量あたりの水の吸着量も0.7g程度であることが示されている。
【0004】
水を吸着する性能を有する材料としてはまた、グラフェンオキサイドも知られている。例えば、特許文献2には、互いに重なり合う複数の層状グラフェンオキサイドと、上記複数の層状グラフェンオキサイド間に介在する層間物質と、上記複数の層状グラフェンオキサイドと上記層間物質とで構成される細孔と、を有する、グラフェンオキサイド吸着材が開示されている。当該吸着材であっても、吸着材の単位量あたりの水の吸着量も0.6g程度であることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-181282号公報
国際公開2020/040218号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
除湿材等の用途への利用を考えた場合には、吸着材の単位量あたりの水の吸着量を更に向上させることが望ましい。
【0007】
本開示は、グラフェンオキサイドの凝集体を含む粉体であって、水の最大吸着量の大きな粉体、及びその製造方法を提供することを目的とする。本開示は、上述のような新規粉体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らがグラフェンオキサイドの製造方法について鋭意検討したところ、分散媒を除去する過程における分散液の色味によって、得られる粉体の水の最大吸着量に違いが見られることを発見し、さらに、分散液に対する紫外可視吸収スペクトルにおける特定のピーク強度比が所定の範囲内となるように調整することによって、得らえる粉体に対する水の最大吸着量を従来に比べて飛躍的に向上できることを見出した。本開示は上述の知見に基づくものである。
【0009】
本開示の一側面は、複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体の製造方法であって、グラフェンオキサイドを含む分散液から分散媒を低減して、複数のグラフェンオキサイドの凝集物を含む粉体を調製する工程を有し、上記工程が、上記分散液の紫外可視吸収スペクトルにおいて、波長297~303nmの波長域にある最大ピークの強度をI
300
とし、波長227~233nmの波長域にある最大ピークの強度をI
230
としたときに、ピーク強度比I
230
/I
300
の値が3.0以上となる状態で行われる、粉体の製造方法を提供する。
【0010】
上記粉体の製造方法は、分散液が、紫外可視吸収スペクトルにおいて所定のピーク強度比を呈する状態で、分散媒の含有量を低減して粉体を調製する工程を有する。このような工程を有することで、得られる粉体は、従来の製法で得られるグラフェンオキサイドの吸着材に比べて、水の最大吸着量が飛躍的に増加したものとなり得る。波長297~303nmの波長域にある最大ピークの強度は、炭素と酸素との二重結合(C=O)の振動に対応し、波長227~233nmの波長域にある最大ピークの強度は、グラフェン構造のグラフェン面内の炭素二重結合(C=C)の振動に対応するところ、酸化による、グラフェンの表面への官能基導入に伴って上記炭素二重結合の振動が減ることから、上述のピーク強度比は、グラフェンオキサイドに対する官能基の導入割合を評価する指標として使用できる。上述のような効果が得られる理由は必ずしも明らかではないが、上述のピーク強度比に基づいて、グラフェンオキサイドの酸化の程度を調整することで、ここのグラフェンオキサイド自体の吸水性能を向上させると共に、複数のグラフェンオキサイドで構成される凝集物同士の間にも水を保持できるようになっているためと、本発明者らは推定する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
個人
水素製造装置
22日前
株式会社東芝
オゾン発生装置
1か月前
住友化学株式会社
アルミナ顆粒
1か月前
三井金属鉱業株式会社
混合組成物
1か月前
東ソー株式会社
MFI型ゼオライト及びその製造方法
1か月前
三菱重工業株式会社
可燃性ガス生成システム
29日前
個人
温水素水およびその作製装置およびその作製方法
29日前
東ソー株式会社
鉄含有FER型ゼオライト及びその製造方法
22日前
株式会社デンソー
二酸化炭素供給システム
23日前
個人
積層体の製造方法、電子部品の製造方法および積層体
2日前
住友金属鉱山株式会社
硫酸ニッケル水溶液の製造方法
8日前
三菱重工業株式会社
炭化水素の直接分解方法
15日前
国立大学法人広島大学
水素の製造方法
3日前
中谷産業株式会社
カーボンナノチューブ凝集体及びその製造方法
15日前
DIC株式会社
ガーネット型酸化物固体電解質
2日前
東邦チタニウム株式会社
四塩化チタンの製造方法
16日前
株式会社TMEIC
オゾンガス発生装置及び冷媒流量調整方法
17日前
株式会社 イス スペシャリティ ケミカル
硫化リチウムの製造方法
1か月前
ニダイキ株式会社
硫化金属化合物担持体、およびその製造方法
15日前
ユミコア日本触媒株式会社
コアシェル型ゼオライト
1か月前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
16日前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
16日前
住友化学株式会社
リチウム金属複合酸化物の製造方法
1か月前
三浦工業株式会社
アンモニア分解ガス発生装置
16日前
三菱重工業株式会社
原料ガスの加熱器、および加熱器の異常診断装置
23日前
東レ株式会社
グラフェン粉末、グラフェン分散液、組成物およびそれを用いた形成物
1か月前
国立研究開発法人産業技術総合研究所
メソポーラスシリカ含有成形体とその製造方法
9日前
三菱ケミカル株式会社
ゼオライトの製造方法
22日前
株式会社豊田中央研究所
硝酸水溶液の製造装置および硝酸水溶液の製造方法
2日前
信越化学工業株式会社
コロイダルシリカ及びその製造方法
9日前
信越化学工業株式会社
コロイダルシリカ及びその製造方法
9日前
信越化学工業株式会社
コロイダルシリカ及びその製造方法
9日前
DOWAホールディングス株式会社
マンガン含有パイロクロア酸化物粉体の製造方法
16日前
出光興産株式会社
炭酸カルシウムの製造方法及び製造システム
9日前
公立大学法人大阪
硫化リチウム-亜硫酸リチウム複合材料
2日前
東京窯業株式会社
アンモニア分解装置及びその製造方法
8日前
続きを見る
他の特許を見る