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公開番号2024069742
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2021058046
出願日2021-03-30
発明の名称複合粒子
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/194 20170101AFI20240515BHJP(無機化学)
要約【課題】酸化グラフェン粒子と無機物粒子とを含む複合粒子であって、酸化グラフェン粒子の酸性度を低く抑えることができ、樹脂との親和性が高い複合粒子を提供する。
【解決手段】無機物粒子 と、前記無機物粒子の少なくとも一部を被覆する酸化グラフェン粒子とを含み、前記酸化グラフェン粒子は、表面が、置換基を有していてもよい炭化水素基で修飾された修飾酸化グラフェン粒子である複合粒子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
無機物粒子と、前記無機物粒子の少なくとも一部を被覆する酸化グラフェン粒子とを含み、
前記酸化グラフェン粒子は、表面が、置換基を有していてもよい炭化水素基で修飾された修飾酸化グラフェン粒子である複合粒子。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記無機物粒子は、セラミックス粒子、金属粒子及び金属酸化物粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種の粒子を含む請求項1に記載の複合粒子。
【請求項3】
前記無機物粒子に対する前記酸化グラフェン粒子の被覆率が80%以上である請求項1または請求項2に記載の複合粒子。
【請求項4】
前記置換基を有していてもよい炭化水素基は、炭素原子数が3以上12以下の範囲内にある請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の複合粒子。
【請求項5】
前記無機物粒子が、Li、B、N、Na、Mg、Al、Si、P、K、Ca、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zu、Sr、Zr、Nb、Ag、Sn、Ba、Bi、Nd及びSmからなる群より得られる少なくとも一つの元素を含む請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の複合粒子。
【請求項6】
前記無機物粒子が、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム及び酸化ケイ素からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機物を含む粒子であり、前記置換基を有していてもよい炭化水素基がグリシドキシ基を有するアルキル基を含む請求項5に記載の複合粒子。
【請求項7】
前記無機物粒子が、酸化鉄、Fe-Si合金、Fe-Ni合金、Fe-Si-Al合金及び一酸化マンガンからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機物を含む粒子であり、前記置換基を有していてもよい炭化水素基が、ヒドロキシ基で置換された炭化水素基又はアルキル基を含む請求項5に記載の複合粒子。
【請求項8】
前記無機物粒子が、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、リン酸鉄リチウム、リン酸バナジウムリチウム及び酸化ケイ素からなる群より選ばれる少なくとも一種の無機物を含む粒子であり、前記置換基を有していてもよい炭化水素基が、フルオロアルキル基を含む請求項5に記載の複合粒子。
【請求項9】
前記無機物粒子が酸化チタン、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウム、チタン酸マグネシウム及びチタン酸バリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機物を含む粒子であり、前記置換基を有していてもよい炭化水素基が、ヒドロキシ基で置換された炭化水素基又はアルキル基を含む請求項5に記載の複合粒子。
【請求項10】
前記無機物粒子が、チタン酸ジルコン酸鉛、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマスナトリウム、酸化亜鉛及びニオブ酸カリウムナトリウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の無機物を含む粒子であり、前記置換基を有していてもよい炭化水素基が、フルオロアルキル基を含む請求項5に記載の複合粒子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複合粒子に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
無機物粒子を分散させた樹脂組成物は絶縁性と熱伝導性とに優れており、例えば、回路基板などの材料に用いられている。無機物粒子と樹脂のような異種材料を含む樹脂組成物では、異種材料の界面にボイド(気孔)が発生するなどの理由により、異種材料間の密着が弱くなると熱伝導性などの特性が低下することがある。このため、無機物粒子と樹脂の密着性を向上させることは、樹脂組成物の特性発現や信頼性を担保するために重要である。そのために、無機物粒子と樹脂の少なくとも一方の表面を処理することは有効である。多くの場合は、無機物粒子に化学的な表面処理を行うことで有機物を付着させ、樹脂との親和性を向上させている。しかしながら、無機物粒子の種類によっては化学的に安定なため、化学的な表面処理による効果が得られにくい場合がある。化学的に安定な無機物粒子の樹脂との親和性を向上させるために、無機物粒子の表面を樹脂との親和性が高い粒子で被覆することが検討されている。
【0003】
特許文献1には、樹脂親和性の良い窒化ホウ素粒子として、窒化ホウ素粒子の表面に酸化グラフェンを有するカーボン修飾窒化ホウ素が開示されている。また、特許文献2では酸化アルミニウム粒子の表面に酸化グラフェンが存在する、酸化グラフェン被覆酸化アルミニウム粒子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-1701号公報
特開2020-117573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、酸化グラフェン粒子は、一般に水との親和性が高く、空気中の水分と接触することによって高い酸性度を示すことがある。特に酸化グラフェン粒子の表面のカルボキシ基は反応性に富み、また塩基性の物質と反応して塩を形成しやすい。このため、酸化グラフェン粒子を表面に有する無機物粒子と樹脂とを塩基性の添加剤と共に溶媒に分散させると、その無機物粒子が溶媒中で凝集し、沈殿してしまうことがある。このため、酸化グラフェン粒子を表面に有する無機物粒子を樹脂組成物に適用する場合は、耐酸性の樹脂を用いることが必要となる、塩基性の添加剤を利用できないなど、樹脂組成物の設計に制限が生じる。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、酸化グラフェン粒子と無機物粒子とを含む複合粒子であって、酸化グラフェン粒子の酸性度を低く抑えることができ、樹脂との親和性が高い複合粒子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、酸化グラフェン粒子は、表面が、置換基を有していてもよい炭化水素基で修飾することによって、酸化グラフェン粒子の酸性度を低く抑えることが可能となることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、以下の発明に関わる。
【0008】
[1]無機物粒子と、前記無機物粒子の少なくとも一部を被覆する酸化グラフェン粒子とを含み、前記酸化グラフェン粒子は、表面が、置換基を有していてもよい炭化水素基で修飾された修飾酸化グラフェン粒子である複合粒子。
【0009】
[2]前記無機物粒子は、セラミックス粒子、金属粒子及び金属酸化物粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種の粒子を含む[1]に記載の複合粒子。
【0010】
[3]前記無機物粒子に対する前記酸化グラフェン粒子の被覆率が80%以上である[1]または[2]に記載の複合粒子。
(【0011】以降は省略されています)

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