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公開番号2024080490
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193729
出願日2022-12-02
発明の名称チタン酸リチウム粉末、それを用いた電極、及び蓄電デバイス
出願人UBE株式会社
代理人弁理士法人とこしえ特許事務所
主分類C01G 23/00 20060101AFI20240606BHJP(無機化学)
要約【課題】蓄電デバイスの電極材料として用いられ、レート特性や低温入力特性を高めることができるチタン酸リチウム粉末、それを用いた電極、及び蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】Li4Ti5O12を主成分とするチタン酸リチウム粉末であって、電気泳動法により測定される、前記チタン酸リチウム粉末の25℃におけるゼータ電位の絶対値が45mV以上で、かつ、次式(I)を満たすことを特徴とするチタン酸リチウム粉末。
0.5μm < D50 < 1.7μm (I)
(なお上記式中、D50とは粒度分布において一次粒子の粒径の累積体積分布が50%となる点の粒径を示す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Li

Ti


12
を主成分とするチタン酸リチウム粉末であって、電気泳動法により測定される、前記チタン酸リチウム粉末の25℃におけるゼータ電位の絶対値が45mV以上で、かつ、次式(I)を満たすことを特徴とするチタン酸リチウム粉末。
0.5μm < D50 < 1.7μm (I)
(なお上記式中、D50とは粒度分布において一次粒子の粒径の累積体積分布が50%となる点の粒径を示す。)
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記チタン酸リチウム粉末において、粒子表面に、元素M1(M1はAl、Moから選ばれるいずれか一つ以上)が局在化して存在し、かつ、元素M1の含有量が0.1質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸リチウム粉末。
【請求項3】
前記チタン酸リチウム粉末において、CuKα線を用いたX線回折測定により得られるピーク面積から換算されるLi

Ti


12
の定量値(%)とLi

TiO

の定量値(%)が、次式(II)の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載のチタン酸リチウム粉末。
0.6≦ (Li

TiO

の定量値/Li

Ti


12
の定量値) × 100 ≦ 3.4 (II)
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のチタン酸リチウム粉末を含むことを特徴とする電極。
【請求項5】
請求項4に記載の電極を含むことを特徴とする蓄電デバイス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電デバイスの電極材料等として好適なチタン酸リチウム粉末、それを用いた電極、及び蓄電デバイスに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、蓄電デバイスの電極材料として種々の材料が研究されている。非水電解質二次電池に代表される蓄電デバイス向け電極材料の社会への提供により、国際連合が制定する持続可能な開発目標(SDGs)の17の目標のうち、目標12(持続可能な生産消費形態を確保する)、目標3(あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する)、目標7(すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する)、および目標11(包摂的で安全かつ強靭(レジリエント)で持続可能な都市および人間居住を実現する)の達成に貢献することができる。その中でもチタン酸リチウムは、活物質材料として用いた場合に充放電時の体積膨張や収縮がほとんどなくかつ入出力特性に優れる点から、HEV、PHEV、BEVといった電気自動車用の蓄電デバイスの活物質材料として注目されている。
【0003】
特に、電気自動車用の蓄電デバイスでは、更なる普及に向けて、急速充放電性能の向上や寒冷地向けに-30℃といった極低温での性能改善が求められている。一般的にチタン酸リチウムを用いた蓄電デバイスは高いレートでの充放電が可能と知られているが、10分以内での充放電可能な急速充放電や-30℃といった極低温での動作性能など更なる改善が求められている。
【0004】
特許文献1には、特定の一次粒子径とルチル化率を有する二酸化チタン粉とリチウム化合物との混合物を焼成して得られ、その一次粒子径が1.0μm以下であることを特徴とするチタン酸リチウムが開示されている。特許文献1によれば、充放電容量が一層高く、クーロン効率も高く、サイクル寿命に優れたチタン酸リチウムイオン二次電池用活物質が得られるとされている。
【0005】
特許文献2には、負極活物質の表面に、アモルファスカーボンを含む被覆層を有し、ゼータ電位が0~-60mVであることを特徴するリチウムイオン電池用負極活物質が開示されている。特許文献2によれば、負極活物質の表面に所定の樹脂由来のカーボンからなり、所定の物性を有する被覆層を形成することで、充放電時の体積膨張や収縮に対する負極活物質への密着性及び追随性が高く、導電助剤、バインダー及び集電体との接触性及び密着性に優れ、更に、電解液の分解抑制効果が高いことから、優れたサイクル特性及びレート特性に加えて高いクーロン効率を実現することが可能なリチウムイオン電池用負極活物質が得られるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-289194号公報
国際公開2018/199265号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、一次粒子径のみを規定した特許文献1のチタン酸リチウム粉末を蓄電デバイスの負極材料として適用した場合、昨今求められている急速充放電性能を満足せず、また、低温入力特性は改善できない。
【0008】
アモルファスカーボンを含む被覆層を有し、ゼータ電位が規定された特許文献2においては、急速充放電や低温特性に関する記載は見られず、さらに、活物質として充放電時の体積変化が大きいシリコン材料を中心とした検討であり、チタン酸リチウムに関する知見も全く示されていない。
【0009】
以上の点から、特許文献1及び特許文献2の負極活物質を使用した蓄電デバイスでは、チタン酸リチウムを活物質材料として用いた場合の急速充放電性能や低温入力特性を改善することはできない。
【0010】
そこで本発明では、蓄電デバイスの電極材料として用いられ、レート特性や低温入力特性を高めることができるチタン酸リチウム(以降、LTOあるいはLi

Ti


12
と表記することがある)粉末、それを用いた電極、及び蓄電デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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