TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024073673
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2022181011
出願日2022-11-11
発明の名称グラフェンの製造装置、製造方法および製品
出願人中鋼集団南京新材料研究院有限公司,中鋼天源股ふん有限公司
代理人個人
主分類C01B 32/19 20170101AFI20240523BHJP(無機化学)
要約【課題】グラフェンの製造装置、製造方法および製品を提供する。
【解決手段】装置は、載置ユニット10、反応ユニット20、空間制限ユニット、圧力出力ユニット40および圧力緩衝ユニットを含む。
【効果】当該装置は、空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を大幅に改善し、また、予備インターカレーションおよび剥離の時に電極に一定の圧力を加えることで、原料の黒鉛紙と不活性電極の接触をより緊密にし、接触抵抗を大幅に低減し、電解効率を改善する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ベースと、前記ベースに配置された支持柱と、支持柱に設けられたブラケットとを備える載置ユニットと、
反応電解槽と、アノードとカソードとを備え、前記カソードとアノードの間隔は0.1cm~20cmであり、前記反応電解槽は前記ベースに設けられ、前記反応電解槽内には電解液が貯えられ、前記アノードとカソードは共に電解液に置かれる反応ユニットと、を含むグラフェンの製造装置であって、
さらに、上部クランプ板と下部クランプ板を備える空間制限ユニットと、
リードスクリューモータ、スクリューリフト、データ線、圧力計、接続台座および圧力軸を備え、前記リードスクリューモータは前記ブラケットに設けられ、前記リードスクリューモータはスクリューリフトに接続され、前記接続台座は、スクリューリフトに固定され、かつ接続台座の中に圧力計が置かれ、データ線の両端は、リードスクリューモータおよび圧力計にそれぞれ接続され、前記圧力軸の下端は、前記アノードに接続され、かつ上部クランプ板に当接する圧力出力ユニットと、をさらに含むことを特徴とする、グラフェンの製造装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記圧力軸には、アノード接続ラグが設けられ、アノード接続ラグは、導線を接続するために使用可能であることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンの製造装置。
【請求項3】
前記カソードは、円環板状を呈し、円環板に複数の貫通孔が設けられることを特徴とする、請求項2に記載のグラフェンの製造装置。
【請求項4】
前記反応電解槽には、槽カバーが設けられることを特徴とする、請求項3に記載のグラフェンの製造装置。
【請求項5】
バネ、支持台および押さえ板を備える圧力緩衝ユニットをさらに含み、前記支持台には溝が開設され、前記押さえ板とバネは前記溝内に嵌着するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載のグラフェンの製造装置。
【請求項6】
前記反応電解槽には、液入口および液出口が設けられることを特徴とする、請求項5に記載のグラフェンの製造装置。
【請求項7】
以下のステップ、即ち、
鱗片状黒鉛/膨張黒鉛を選択し、一定の圧力で予備プレス成形し、第1の温度区間および第2の温度区間の熱処理を経て、高度に黒鉛化したN層の黒鉛紙を得るステップS101と、
N層の黒鉛紙を空間制限ユニットに制限かつ固定し、空間制限ユニットを反応電解槽に配置するステップS102と、
反応電解槽の電解液の温度を制御し、まず前処理温度0~20℃で電解前処理を行い、次に、電場をかけて剥離温度20~40℃で黒鉛紙のインターカレーションと酸化剥離を行い、ここで、前記電解液は、高酸化電位溶液、無機酸溶液、無機酸塩溶液のいずれかまたは複数の組み合わせであり、前記前処理のために電極に加える圧力の範囲は0~2Mpaであり、剥離時に電極に加える圧力の範囲は0.2~10MpaであるステップS103と、
反応終了後、生成物を収集し、複数回洗浄して不純物を除去し、乾燥することによりグラフェン粉体を得るステップS104と、を含むことを特徴とする、グラフェンの製造方法。
【請求項8】
ステップS101において、前記鱗片状黒鉛/膨張黒鉛粒子のサイズは10~800メッシュであり、プレス成形圧力は10~40Mpaであり、時間は10~120minであり、前記第1の温度区間の熱処理温度は800~1000℃であり、第2の温度区間の熱処理温度は2800~3000℃であることを特徴とする、請求項7に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項9】
ステップS102において、前記N層の黒鉛紙におけるNは1以上であり、前記の上部クランプ板および/または下部クランプ板の材質は、金属材料または非金属材料であり、ここで、金属材料としてはPt、Ti、Irを含み、非金属材料としては黒鉛、テフロン、PP、PEを含むことを特徴とする、請求項8に記載のグラフェンの製造方法。
【請求項10】
ステップS103において、前記電解液は、ORP値が600mVを超える高酸化電位溶液であることを特徴とする、請求項7に記載のグラフェンの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェン製造技術の分野に属し、グラフェンの製造装置、製造方法および製品に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
グラフェンは、単一炭素原子層の厚さを持つ新しい2次元炭素材料であり、SP2構造の炭素六員環で構成される。グラフェンは、2次元ナノ材料として、数多くの優れた物理的性能を示し、エネルギー貯蔵デバイス、機能性複合材料や電磁波シールドなどの面で幅広い応用の見通しがある。
【0003】
現在、高品質のグラフェンを大量に製造するための主な技術的手段として、化学的酸化還元法、CVD法、液相剥離法や高エネルギーボールミリングなどが挙げられる。化学的酸化還元法でグラフェンを製造する場合、強酸や強酸化剤を用いて黒鉛に対してインターカレーションと剥離を行い、グラフェンの表面に水酸基やカルボニル基などの酸素含有官能基を導入し、超音波で分散させて高酸化度のグラフェンを得ることが必要である。しかし、強酸化剤や重金属元素を大量に使用すると、深刻な環境汚染やグラフェン構造への不可逆的なダメージが生じる。CVD法でグラフェンを製造する場合、高温におけるメタン分子の分解により、金属銅の表面に触媒堆積して高品質のグラフェンを得ることにより、グラフェンのサイズを正確に制御することができる。しかし、この方法では、装置に対する要求が高く、投資コストが高く、その後のデバイス表面への大面積グラフェンの非破壊転移が非常に困難であり、実験期間も長い。液相剥離法でグラフェンを製造する場合、有機溶媒と黒鉛の表面張力を利用して剥離を実現する。しかし、実験過程では、大量の有機溶媒を使用する必要があり、環境汚染が深刻であり、製造したグラフェンシートが比較的厚い。
【0004】
電気化学的手法でグラフェンを製造する場合、その原理は、電場の作用下で、電解質イオンを使用して黒鉛層間のインターカレーションを実現すると共に、電気化学反応により黒鉛の膨張と剥離を行い、グラフェンシートを得ることである。環境に優しく、収率が高いなどのメリットがある。しかし、従来の電気化学的手法で製造したグラフェンは通常、水溶液での分散性が悪く、これは、黒鉛材料がアノード側で酸化反応し、電場による急速な剥離で大量の気泡が発生し、それによって電極表面で黒鉛材料が脱落してグラフェンのさらなる酸化が妨げられ、脱落したグラフェンは反応に関与し続けることができないためであると考えられる。このように製造されたグラフェンシートは比較的厚く、水溶液中での分散性が悪い。特許CN107235486Aでは、アノードとして黒鉛材料を用い、カソードとしてPtを用い、過硫酸塩電解液中で水溶性グラフェンの製造を高い電圧で実現する「水溶性グラフェンの製造方法」が開示される。しかし、この方法では剥離が短時間で行われるため、過硫酸根によるグラフェンの酸化が不十分であり、グラフェンの酸化度が低く、剥離効果が悪い。特許CN109110752Aでは、酸化グラフェンおよびグラフェンを製造するための多段階低温反応法が開示され、鱗片状黒鉛を段階的に低温で酸化し、酸化剤を複数回添加して触媒酸化することにより、反応における濃硫酸や過マンガン酸カリウムなどの強酸化剤の使用量を減らし、反応時間を短縮する。酸化グラフェンの高品質および低コストの製造を実現する。しかし、この方法でグラフェンを製造するには、濃酸と強酸化剤を使用してグラフェンの酸化製造を実現する必要があり、コストが高く、環境汚染が深刻である。特許CN107215867Aでは、酸化グラフェンマイクロシートを連続的に製造する方法が開示され、フレキシブル黒鉛コイルを原料として、まず濃酸で電気化学的インターカレーションにより低次黒鉛層間化合物を得て、次に、連続装置により電解質水溶液中での電解剥離を実現する。水の電気分解により発生した酸素を用いてグラフェンを酸化剥離することで、酸化グラフェンマイクロシートを製造する。しかし、この方法では酸化性の強い濃酸を使用するため、装置に対する要求が高い。また、濃酸から電解質水溶液への反応過程では大量の熱が放出され、システムの熱管理も要求される。特許CN201910501877Aでは、グラファイ粉体を原料として、電極と黒鉛粉体を接触させずに、過酸化物を発生させることにより黒鉛に対してインターカレーションと解離を行い、高品質のグラフェンを得る高品質のグラフェン材料を製造する方法が開示される。しかし、この方法では大量の電解質が消耗され、実験期間が長く、製造したグラフェンの層数が多く、高品質のグラフェンの製造を実現することは困難である。
【0005】
現在、GB/T30544.13~2018標準によると、炭素原子層が10層未満の製品だけはグラフェンと呼ぶことができるため、10層未満と称するグラフェン製品が大量に出回っている。実際には、通常、5層以下のグラフェンは高品質のグラフェンと呼ぶことができる。現在、電気化学的手法により5層以下の高品質のグラフェンを製造するプロセスはまだ比較的少ない。より少ない層のグラフェンを得るために、超音波のキャビテーション作用、均質なせん断作用または高エネルギーボールミリングによるせん断作用などの外力を用いる必要があるが、これによって、グラフェンのサイズが大幅に小さくなり、物理的剥離作用を経た後に得られたグラフェンシートは、一般的には、いずれも1um未満である。したがって、層数が少なく、サイズが大きく、優れた導電性および分散性を有するグラフェン製品を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の問題に対し、本発明は、グラフェンを製造する装置を提供し、空間制限による微熱領域効果を利用して、局所グラフェンの反応効率を高め、電気化学的製造技術におけるグラフェンシートが厚いという問題を改善する。
【0007】
本発明の別の目的は、電気化学システムで黒鉛基材を効率的に剥離し、高品質のグラフェンを得るグラフェンの製造方法を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、上記の方法によって得られた製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題を解決するために、本発明は以下のような技術的解決手段を採用する。
【0010】
本発明に係るグラフェンの製造装置は、
ベースと、前記ベースに配置された支持柱と、支持柱に設けられたブラケットとを備える載置ユニットと、
反応電解槽と、アノードと、カソードとを備え、前記カソードとアノードの間隔は0.1cm~20cmであり、前記反応電解槽は前記ベースに設けられ、前記反応電解槽内には電解液が貯えられ、前記アノードとカソードは共に電解液に置かれる反応ユニットと、
上部クランプ板と下部クランプ板を備える空間制限ユニットと、
リードスクリューモータ、スクリューリフト、データ線、圧力計、接続台座および圧力軸を備え、前記リードスクリューモータは前記ブラケットに設けられ、前記リードスクリューモータはスクリューリフトに接続され、前記接続台座は、スクリューリフトに固定され、かつ接続台座の中に圧力計が置かれ、データ線の両端は、リードスクリューモータおよび圧力計にそれぞれ接続され、前記圧力軸の下端は、前記アノードに接続され、かつ上部クランプ板に当接する圧力出力ユニットと、
バネ、支持台および押さえ板を備え、前記支持台には溝が開設され、前記押さえ板とバネは前記溝内に嵌着するように配置され、前記反応電解槽は押さえ板の上方に配置される圧力緩衝ユニットと、含む。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

東ソー株式会社
ゼオライト成形体
1か月前
古河機械金属株式会社
硫化リン組成物
1か月前
住友精化株式会社
高純度一酸化窒素の製造方法
1か月前
TDK株式会社
複合粒子
1か月前
大和ハウス工業株式会社
生成物製造装置
10日前
三菱電機株式会社
水素製造システム
26日前
株式会社フクハラ
CO2分離方法及び植物育成方法
26日前
フタムラ化学株式会社
活性炭及び活性炭フィルター体
6日前
オルガノ株式会社
SnS2の製造方法及び利用方法
12日前
戸田工業株式会社
非晶質アルミノケイ酸塩粒子粉末及びその製造方法
4日前
株式会社豊田中央研究所
ケミカルルーピング燃焼システム
3日前
フタムラ化学株式会社
活性炭及び浄水用フィルター並びに浄水器
6日前
林化成株式会社
タルク粉末、樹脂物性向上剤、樹脂組成物
27日前
住友化学株式会社
アルミナ粒子およびそれを用いた樹脂組成物
10日前
住友化学株式会社
アルミナ粒子およびそれを用いた樹脂組成物
10日前
住友化学株式会社
アルミナ粒子およびそれを用いた樹脂組成物
10日前
住友化学株式会社
アルミナ粒子およびそれを用いた樹脂組成物
10日前
太平洋セメント株式会社
窒化ガリウムの製造方法
13日前
日本精線株式会社
水素吸蔵材料
16日前
公立大学法人大阪
無機塩化物及びその製造方法。
1か月前
国立大学法人静岡大学
還元型酸化グラフェン及びその製造方法
20日前
住友化学株式会社
アルミナ粒子およびそれを用いた樹脂組成物
10日前
大学共同利用機関法人自然科学研究機構
多孔質炭素材料の製造方法
1か月前
学校法人日本大学
二酸化炭素の固定化方法
13日前
住友化学株式会社
リチウム金属複合酸化物の製造方法
23日前
森田化学工業株式会社
コア/シェル型粒子およびその製造方法ならびに中空粒子の製造方法
10日前
artience株式会社
炭素材料、炭素材料分散組成物、合材スラリー、電極膜、二次電池、および車両
18日前
三菱マテリアル株式会社
炭素および水素の製造方法
16日前
江蘇聯瑞新材料股ふん有限公司
低放射性アルミナ粉末およびその製造方法
23日前
清水建設株式会社
海水中のマグネシウム回収システム及び水酸化マグネシウムの製造方法
1か月前
DIC株式会社
複合粒子の製造方法
26日前
トヨタ自動車株式会社
酸化グラフェン及びガス分離膜
18日前
UBE株式会社
チタン酸リチウム粉末、それを用いた電極、及び蓄電デバイス
10日前
中鋼集団南京新材料研究院有限公司
グラフェンの製造装置、製造方法および製品
24日前
キヤノン株式会社
ペロブスカイト型結晶構造を有する光応答性ナノ粒子の製造方法
12日前
株式会社タカギ
粉体の製造方法、及び粉体
18日前
続きを見る