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公開番号2024074227
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-30
出願番号2023082488
出願日2023-05-18
発明の名称橋台ブロックおよび橋梁
出願人株式会社オーイケ
代理人個人
主分類E01D 19/02 20060101AFI20240523BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約【課題】橋梁をさらに効率的に施工あるいは製造できる橋台ブロックを提供する。
【解決手段】
本発明の橋台ブロック10は、橋台101を施工するためのブロックであり、橋梁1の床板を支持する支承部15およびパラペット部16を含む上部11と、上部を支持する竪壁部12と、竪壁部を支持する基礎部13とが一体でプレキャストされた逆T字型の橋台ブロックである。さらに、この橋台ブロックの支承部の上面15aは型枠により成型された面である。この橋台ブロックは、逆T字型の橋台ブロックを一体で製造するための型枠であって、パラペット部および支承部を含む上部が横側または下側となるT字型のコンクリート注入領域を有する型枠を用いて一体成型(プレキャスト)することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
橋梁の床板を支持する橋台を施工するための橋台ブロックであって、
前記床板を支持する支承部および前記支承部から立ち上がったパラペット部を含む上部と、前記上部を支持する竪壁部と、前記竪壁部を支持する基礎部とが一体でプレキャストされた逆T字型またはL字型の橋台ブロックであって、少なくとも前記支承部の上面が型枠により成型された面である、橋台ブロック。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
請求項1において、
側面の形状が逆T字型またはL字型の前記橋台を、側面が逆T字型またはL字型となるように複数に分割した、橋台ブロック。
【請求項3】
請求項1において、
複数の当該橋台ブロックを側面が密着するように並べることにより前記橋台を施工するための、橋台ブロック。
【請求項4】
請求項1において、
さらに、前記パラペット部の上面、前面および後面が前記型枠により成型された面である、橋台ブロック。
【請求項5】
請求項4において、
さらに、前記パラペット部の両側面が前記型枠により成型された面である、橋台ブロック。
【請求項6】
請求項1において、
前記支承部の上面の前後方向の幅に対し、前記竪壁部の前後方向の幅が大きい、橋台ブロック。
【請求項7】
請求項6において、
前記上部の前後方向の幅と、前記竪壁部の少なくとも上半部の前後方向の幅とが等しく、前記竪壁部から前記上部が直線状に延びている、橋台ブロック。
【請求項8】
請求項1において、
側面が逆T字型の橋台ブロックであって、
前記基礎部の前側の長さが後側の長さと等しいかまたは短い、橋台ブロック。
【請求項9】
請求項1において、
側面がL字型の橋台ブロック。
【請求項10】
請求項1において、
前記支承部の上面に、当該橋台ブロックを吊り下げる治具を着脱するための埋設金物が埋設されている、橋台ブロック。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、橋台ブロックおよび橋梁に関するものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、場所打ちホロースラブ橋やプレストレストコンクリートホロー桁橋などの版構造のコンクリートスラブ橋において、橋脚などの下部工が変位し支承座からスラブ端が外れても橋体が落下しないようにし、落橋による二次災害の発生を防止することが記載されている。そのため、コンクリートスラブ橋の橋軸方向に橋体を貫通して両橋台間にPCケーブルを張設し、このPCケーブルの張力はたるみを除去する程度とし、PCケーブルの端部をそれぞれ両橋台のパラペットに定着することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平09-071904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
橋梁の橋体を構成する床板を支持する橋台において、床板と接する支承部と支承部から立ち上がったパラペット部とを有する上部(上部構造)は精度とともに十分な強度が要求される。しかしながら、パラペット部を含む上部は、橋台の最も上に位置する構造部分であり、強度を確保することが難しい。例えば、現場で橋台を施工する場合は、底板を打設し(工程1)、その上に竪壁を打設し(工程2)、さらに、竪壁の上にパラペット部を打設する(工程3)という、少なくとも3段階の工程が必要になる。パラペット部を打設する際は、竪壁の上にパラペット用の鉄筋を延ばして、パラペット用のコンクリートを打ち継ぐことになるが、その境界がコールドジョイントとなるリスクがあり、接合部の強度を確保することが難しい。
【0005】
次に、コンクリートにより型枠を用いて橋台を施工する際に、上部の面は、気泡や空洞などによる内部欠陥が発生しやすく、施工時の乾燥収縮やブリージングによる沈下などの影響を受けやすい。このため、支承部となる竪壁の上面については、精度および強度ともに確保することは容易ではなく、橋台の上部の施工は、熟練の作業者が十分な時間をかけて行う必要がある。したがって、経費と時間とを要する作業となっている。このため、橋梁をさらに効率的に施工あるいは製造できる構造および方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、橋梁の床板を支持する橋台を施工するためのプレキャストされた橋台ブロック(橋台用ブロック)である。本発明の橋台ブロックは、支承部および支承部から立ち上がったパラペット部を含む上部(上部構造)と、上部を支持する竪壁部と、竪壁部を支持する基礎部(フーチング部)とが一体でプレキャストされた逆T字型またはL字型の橋台ブロックである。さらに、この橋台ブロックの少なくとも支承部の上面が型枠により成型された面であることを特徴とする。この橋台ブロックは、典型的には、側面の形状が逆T字型またはL字型の橋台を、側面が逆T字型またはL字型となるように、橋梁の幅方向に、複数に分割したものである。したがって、橋台ブロックの典型的な例は、複数の当該橋台ブロックを側面が密着するように並べることにより橋台を施工するためのものである。橋台を幅方向に分割した形状でブロック化することにより、工場プレハブ(プレキャスト)することが可能となり、現場施工とは異なる方向で橋台をプレキャストすることが可能となる。このため、橋台においては、上方を向き、コンクリートを打設する面とならざるを得ない支承部の上面を、この橋台ブロックをプレキャストする際は、型枠により形成することが可能となる。したがって、床板の加重がかかり、橋台の中で強度が最も必要とされる部分の一つである支承部の上面を、この橋台ブロックを用いることにより、気泡や空洞などによる内部欠陥が発生しにくく、乾燥収縮やブリージングによる沈下などの影響を受けにくい状態でプレキャストすることが可能となり、耐久性の高い橋台を施工できる。この橋台ブロックは、さらに、パラペット部の上面、前面および後面が型枠により成型された面であってもよく、パラペット部の両側面が前記型枠により成型された面であってもよい。
【0007】
この橋台ブロックは、橋梁の床板を支持する支承部および支承部から立ち上がったパラペット部を含む上部と、パラペット部を支持する竪壁部と、竪壁部を支持する基礎部とを含む逆T字型またはL字型の橋台ブロックを一体で製造するための型枠であって、支承部およびパラペット部を含む上部が、上側ではなく横側(水平方向)または下側となるT字型またはL字型のコンクリート注入領域を有する型枠を用いて一体成型(プレキャスト)することができる。
【0008】
すなわち、従来、橋台の最上部として製造される支承部およびパラペット部を、本発明においては、プレキャスト用の型枠を用いて、横側または下側、例えば、水平方向で、または最下部として成型することができる。このため、上面(支承面)が型枠により成型された面となる支承部とを備えた橋台ブロックを提供できる。また、このクリート注入領域が水平方向に延びた型枠では、パラペット部の上面、前面、後面および両側面の一方が型枠により成型された面で構成されたパラペット部を備えた橋台ブロックを提供できる。さらに、このクリート注入領域が上下(垂直)方向に延びた型枠では、パラペット部の上面、前面、後面および両側面が型枠により成型された面で構成されたパラペット部を備えた橋台ブロックを提供できる。本発明の橋台ブロックのパラペット部および支承部は、製造時に型枠の面に接して、例えば、側面、下側の面、または最下部の面に接して製造される。このため、型枠で製造される製品の上部で発生する、気泡や空洞などによる内部欠陥が発生しにくく、乾燥収縮やブリージングによる沈下などの影響を受けにくい。このため、強度および精度の高い支承部およびパラペット部を備え、プレキャスト(工場プレハブ)された一体型の橋台ブロックを提供できる。特に、床板の荷重を支持する支承部における内部欠陥の発生を防止でき、耐久性の高い橋台ブロックを提供できる。
【0009】
さらに、現場で施工しようとすると上述したように少なくとも3工程を現場で費やすことになる橋台ブロックを、工場プレハブ(プレキャスト)で1工程により量産でき、プレキャストされた橋台ブロックを現場に搬入することにより橋台を施工できる。したがって、この橋台ブロックを用いることにより、橋台ブロックと、橋台ブロックに支持された床板とを有する橋梁を短期間に、低コストで施工でき、また、耐久性の高い橋梁を提供できる。
【0010】
橋台ブロックは、床板を支持する支承部の上面(支承面)の前後の幅(支承幅)に対し、竪壁部の幅が大きくてもよく、支承面およびパラペット部を含む上部の前後方向の幅と、竪壁部の少なくとも上半部の前後方向の幅とが等しく、竪壁部から上部が直線状に延びていてもよい。この形状の橋台ブロックは、支承面およびパラペット部を規定する第1の補助型枠であって、T字型またはL字型のコンクリート注入領域を長手方向(上下、左右)に移動可能な第1の補助型枠を有する型枠により製造することができる。第1の補助型枠を長手方向に移動することにより竪壁部の長さが異なる橋台ブロックを共通の型枠により製造できる。型枠は、パラペット部の高さを規定する第2の補助型枠であって、T字型またはL字型のコンクリート注入領域を長手方向(上下、左右)に移動可能な第2の補助型枠を有していてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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